折々の記

日常生活の中でのさりげない出来事、情景などを写真と五・七・五ないしは五・七・五・七・七で綴るブログ。

郷土の誇り~『遠山記念館』を訪ねる

2010-03-23 | ふるさと

遠山記念館の全景
右に見える瓦葺の建物が美術館、左手の木々の中に遠山邸本館(敷地面積約9200㎡、東棟、中棟、西棟)がある。本館は昭和8年より、2年7カ月を費やして昭和11年4月に竣工。当時最高の建築技術と全国から集めた銘材を使って建てられた。



郷土が生んだ立志伝中の人物

わが郷土『川島町』が生んだ立志伝中の人物―日興証券の創立者で我が国の証券業界の大立者・遠山元一(とおやま げんいち 1890年7 月21日 - 1972年8月 9日)は、我々の世代以上の人であれば、その名を知らない人はいないほど、有名な人であり、郷土が生んだ最も誇りとする人物である。

その遠山さんが、身を立て、名を挙げ、故郷に錦を飾った証として3000坪の豪邸を建設して没落していた生家を再興させるとともに、苦労した母美以さんの安住の住まいを建てたと言う、親孝行の話も知らない人はいないほど有名な話である。

そして、この豪邸は遠山記念館として、多くの人たちが今でも見学に来る郷土の観光スポットとなっているのだが、『灯台もと暗し』のたとえの通り、地元の人たちにしてみれば、『いつでも、行ける』という頭があるので、意外とここを訪れる人は少ない。小生も4,5年前に一度行ったきりである。

次兄などは、これまで一度も足を運んだことがないと言うので、お彼岸で墓参りに実家に行く途中でちょっと寄り道をして見学して行こうと言うことになり、昨日わが夫婦と兄貴夫婦の4人で行って来た。


『一度は見ておきたいと思っていたけど、こうした機会に見ることができて良かった、胸のつかえが下りた感じだよ』と次兄。同感である。

それにしても、昔名をなした人というのは、これだけの価値あるものを後世に残し、伝えて行くのだから大したものだ、凄いもんだと改めて感じた次第である。



               
               遠山記念館見取り図


 
敷地内に建てられた美術館(左)には、美術収集家としても著名であった遠山元一さんの長年にわたる貴重な蒐集美術品が収蔵されている。遠山邸東棟(右)邸全体は、建築様式を異にする3棟(東棟、中棟、西棟)を渡り廊下で結ぶ構成となっている。


 
中棟1階中央の18畳の大広間(左)は、伝統的な書院造りで建てられ、貴顕の来客を接待した。四季の風情豊かな庭園(右)。