折々の記

日常生活の中でのさりげない出来事、情景などを写真と五・七・五ないしは五・七・五・七・七で綴るブログ。

素晴らしき哉、第二の人生

2006-12-14 | 友達・仲間
夕方の愛犬との散歩中のことである。


「Kさん、Kさん」と停車中の保育園のバスの運転席から呼ぶ声がする。
バスの運転手には知り合いはいないのに、誰だろうと見やると、何と昔の会社仲間で、ゴルフ友達でもあったH君がにこにこしながら、運転席から降りてきた。



「いやあ、久しぶり、お元気、まさかこんな所で会えるなんて嬉しいね」とお互いに挨拶を交わす。

4年ぶりの再会である。

「愛犬との散歩、いいねえ、Kさんは悠々自適で」とH君

「会社は、もう、辞めたんだよね」と小生。

「とっくにリタイアし、ご覧の通り保育園のバスの運転手。いやあ、毎日子供たちと一緒にいられてたのしいよ」とH君。

そこには、在職時代にクレーム処理の窓口を担当していて、顔を合わせれば不満や愚痴をこぼしていた頃の「さえない」表情は微塵もうかがえない。

「子供たちと『芋ほり』や『公園』に行ったりしていると、とても楽しくて、こっちも子供に戻った気持ちになって、毎日元気を貰ってます。お陰で、若返っちゃいました」


昔から、「ネアカ」人間で人に好かれるタイプの彼は、園児たちにも大人気のようで、活き活きと今の生活を楽しんでいるように見えた。


彼の表情、態度、言葉の端々から、理想の第二の人生が垣間見えて、嬉しくもあり、また、ちょっぴり羨ましくもあった。



かねて、定年後の第二の人生の過ごし方のキーポイントは

『居心地の良い場所で、自分の好きなことに夢中になれる生活』 をどう送れるかにかかっている、と思っていたが、彼の場合、まさに『天職』 を得て、その顔は活き活きと輝いていた。

そして、リタイア後の人生は、お金や地位や名誉じゃないんだなあ、と言うことをつくずく実感した次第である。

その意味で、彼との偶然の再会に感謝である。