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<写真> 欧 陽詢 「九成宮禮泉銘」 臨書
趣味 書道
書道にいつごろから興味を持つようになったかは、定かでないが、オヤジが書道を趣味とし、二人の兄が、高校時代に書道部だった等々からすれば、書道を好きになる環境は十分にあったと言える。
また、それに加えるにお手本になるような字を書く人が、たえず身の回りにいたことも大きく影響していると思う。
第一番目のお手本は、長兄である。
高校時代に県下でも著名な書道の先生の薫陶を受けた長兄の字は、力強く、形の整った美しい字を書いていた。
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<写真> 欧 陽詢 「皇甫誕碑」 臨書
何とかあんな字を書けないものかと、長兄の字をお手本に一生懸命真似て書いたのを覚えている。字に目覚めた中学時代の頃である。
二番目のお手本は、高校時代の書道のH先生である。
ここで、はじめて「長兄よりも上手な奴がいる」ことを知って、ショックを受けた。
先生の字はそれこそ、長兄の比ではなかった。ここで初めて、本格的な「書」に接したのである。
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<写真> 高校1年、書初めに出品した作品
そして、H先生からは、筆で字を書くことの喜び、楽しさを教えてもらった。
「君は、筋がいいから、もっともっと上手くなるよ」と言われた時は、有頂天になったことを、今でも良く覚えている。
週1回、1年間の授業であったが、先生とは卒業後、今日まで年賀状のやり取りが続いている。
三番目のお手本は、会社に入った時に最初に仕えた上司、F課長である。
その字は、やわらかで、ゆったりと伸びやかで、形も美しく、見た瞬間、強く惹きつけられた。
まさに、お手本として、真似するにふさわしい字で、小生のその後の会社生活での基本をなす字となった。
退職を機に、書道の第一歩から学びなおして見ようと思い立って、この2年間、楷書の基礎から習ったが、不思議なことにオヤジの字に段々似てくるようになった。
第四のお手本は、結局は最もお手本にしたくなかったオヤジであった。
先日、習っている会の展示会があり出品したが、他の会員の皆さんの展示作品を見るたびに自分の作品がちっぽけに見えてきて、まだまだ頑張らなければと反省する日々である。