三国街道に残る本陣。 高山村中山宿にて。 2017.10
もっとも発見が難しく、治療を受けても生存率が低いすい臓がん。2カ
月ほど前に前沖縄県知事翁長氏の命を奪ったのもこれだ。
この厄介ながんの兆候の早期発見が可能な診断技術が確立され、広島県
尾道市はこの検査を通して早期発見の率が全国平均の7倍もの好成績を
上げている。全て昨日のNHKの番組「ためしてガッテン」で得た知識。
多くの皆さんがご覧になったと思うので詳細を書くのは止める。
この好成績は検査機器としては安価で設置する開業医も 多いはエコーに
よる画像診断だという。現役時代比較的規模の大きい病院に関係してい
たので医療現場を目にする機会が多かった。その経験からひとこと。
健康診断の際しても必ず腹部エコーを撮られる。番組ではこの機器を熟
練の内科医が画像をリアルタイムで見ながら、映し出されたすい臓の様
子を丹念に調べていく。そしてある特有の現象が見つかると要注意患者
としてピックアップし、フォローを開始する。
腹部エコーを撮る行為は、大きな医療機関では臨床検査技師の役割で普
通医師はやらないらしい。技師は医師の指示のもと検査しそれを数枚の
静止画像の写真に撮る。
医師は後刻その写真を見て疑わしきものがないかを見る。役割分担、分
業が成り立っている。レントゲン、CT、MRI、PETCT等の検査は放射
線技師の担当。後者はどれも身体の動きを止めた状態での静止画像。エ
コー検査は内臓が動いている状態を見ながらの動画画像による検査。
大きな病院は分業にならざるを得ない。私の見方は一面的かも知れない
が、受診する立場になったら医師自らが検査を行う開業医にお願いする
だろう。一般論だが医師のほうが検査技師より大局的に画像診断できる
のは当然だ。疑わしければその場で更に違う角度でリアルタイムの連続
的な画像を見て診断できるのが強み。ちょっとして力の入れ加減や角度
で画像は大きく変化する。そのくらい微妙な陰影から兆候を読み取る技
術、経験が要求される。
医療界では検査手法のAI化が他の分野以上に進み、検査技師諸氏の活躍
する場面が狭くなっている。昔彼らの腕にかかっていた検査もほとんど
機器に取って代わられた。結果はパソコン上に瞬時に記録される。国家
資格者だから、検査の方法は熟知しているが、技師は診断を下せない。
静止画像を医師へ提供するまでが担当。勤務医は数枚の静止写真で判断
できるのか? 消化器内科の開業医を薦める理由。
話が合うというか、さくく言えばウマが合う開業医の先生を普段のかか
り付け医として持つことは大切なことと思う。私もそうした気安く話が
できる先生と10年以上お付き合いいただいている。
「入院治療が必要にならH病院を紹介してくださいね。」とお願いし、
古巣への義理も考慮する。肩や腰が痛くなったり、睡眠不良が続いても
先ずは彼に相談し、彼の持つネットワークで適切な医師を紹介してもら
っている。この先生は訪問診療にも力を入れておられるので、将来も考
えれば安心だ。だからと言って穏やかな終末が保証されたとは思ってい
ない。ダメなときはダメなんだろな、それならそれでそれも運命か!
くらいの達観の境地(?)にはなっている。
人生を、楽しんでますね~