医療業界では病診連携という言葉がずいぶん前から普通に使われている。軽度の症状の患者までが争って大病院に
集中する弊害を除くため、先ずはかかりつけの開業医に受診し詳しい検査が必要な場合に紹介状を持って病院を受
診するというもの。現在だいぶ浸透してきた感がある。
私自身現役時代の最後のほぼ30年間医療福祉関係にいたので積極的に活用している。内科一般はM内科医院(主
に高血圧医療)、年齢からくる手足や腰の痛みはK整形外科医院、長年悩んでいる不眠症にはG心療内科クリニック
耳や喉アレルギーはT耳鼻咽喉科、その他歯のメンテナンスと目の疾病は古巣の病院系列のHクリニックと使い分け
ている。最近利用するようになったものもあるが、長いのは20年にもなる。
こうして開業医の諸先生を選ぶにあたって重視するのが、普通の世間話もできるお医者さんであること。これは私
には譲れない一線。一例として先月末からの不具合の経過について書いてみたい。
80歳を越えた年にも拘らず幸い命がどうのという病にはかからないで済んでいた。3月末に右肩の違和感が気に
なっていた。状況がかって治すのに時間のかかった五十肩の再来ではないかと思いK整形外科医院を受診する。
型通り胸部上部のレントゲン写真を撮り診断が始まる。この冬アレルギー症状からくる激しい咳き込みが続いてい
た。整形医の診断は鎖骨の疲労骨折ではないか? レントゲンにはまだ写ることはないが繰り返しの衝撃で傷んで
いる可能性あり、他にも疑われるので血液監査します。検査の結果CRP反応の数値が平常時の20倍にも上昇して
いることが解った。先生は他の原因も疑ったようだ(具体的には多発筋痛症)。病院で更に検査するようにと古巣
のH病院総合診療科宛ての紹介状を渡してくれた。
週が変わり早速病院を訪れた。例により患者さんが多く少し待たされたが診察が始まった。血液検査するとCRP値
が更に1上昇している。他の数値はほぼ正常、発熱もない。その時は鎮痛剤を処方されて1週間後に来てくれ言わ
れる。
そして再受診する。右肩の痛みは鎮痛剤も効かずに痛みは増している。特に起床時の痛みが激しく布団から出るの
に苦労した。多発筋痛症という言葉を聞いていたので、ネット検索していろいろ調べてみた。日本リウマチ学会が
公開している記事なら信用できるだろう。そこに膠原病に一つになるようだがリウマチ性多発筋痛症というのがあ
り、その症状が私の痛みと非常に似ている。ただし発熱や食欲不振はない。このことを頭に入れて受診に臨んだ。
担当医はMRIを撮るという。だいぶ重病人扱いになってきた。血液検査も実施。CRP値は更に上昇し5.9となってい
る。CRP値は正常ならコンマ以下の数値で体内のどこかで炎症が起きている場合に急増する数値。院内感染でもす
れば20近くまでいくことがある。MRI画像は専門医の読影が必要なので5日後に再々受診扱いとなる。ネットで
得た情報を先生に対しては大変僭越ですがと一言断った上で、ネット情報をお話し、この痛みから救って欲しいと
お願いする。彼もそう診断するにはも一つためらう理由もあったようだ。が取りあえずリウマチ性多発筋痛症の診
断でステロイド治療を5日間やってみることになった。
その日から指示された薬を忠実に飲み始める。翌日朝痛みは劇的になくなりこわ張りだけ。布団の上げ下ろしも問
題なくできた。3日目の昨日、起床時の痛みは少しあった。布団も何とかしまって家庭での私の役割である朝食の
準備に入る。痛みが次第に増加する。顔をしかめたくなる。ステロイド薬は朝食後服用だ。するとお昼ごろにはす
っーと痛みが消えそのまま夜まで。今週末が再受診の日どんな診断が出るか?
ダラダラ書いてしまった。
睡眠導入剤が終わりそうなのでG心療内科クリニックを受診。先生にこのひと月こんな経過でしたと上記を話す。
興味深そうに話を聞いてくれ、ポイントを電子カルテに打ち込んだ。ステロイド剤が有効な病状ってたくさんある
んですね。殆ど万能薬ではないですか、と話しかけた。その通りなんだが、薬の量と終わり方が非常に重要だと話
される。これで症状が改善すればいいが長引くようなら膠原病専門医のいる病院を受診した方がいいとありがたい
忠告を受ける。今日は一番長い付き合いのM内科医院で高血圧の薬をもらいがてら同じように話してみようと思っ
ている。問題なく聴いてくれると思う。そして彼なりにカルテに書き込むことだろう。
私の身体の状況をそれぞれの先生方がカルテを通して情報共有してくれるのはホントにありがたいことです。これ
も普通に話ができる診療所の先生との関係を維持しているからだな、と改めて感じた。
前立腺炎肥大症手術の後はお元気の様子でしたが、もしかして多発性筋痛症を発症かもと。さぞご心配のことでしょうね!
それにしてもかかりつけのクリニックや病院との連携がよく取れているようで安心ですね。これもtoboketaG様のお知恵と経験によると思いますが、普通の
高齢者にはなかなか出来ないことです。
同じ八十路の高齢者として気になったものでコメント差し上げた次第です。
ダラダラ長文になってしまったのをお読みいただき恐縮です。そんなに気にするタイプではないのですが、多少記録魔的性格もあるようです。お薬手帳にも処方薬メモを貼ると同時にちょっとした余白に気付いたことを書きとめるようにしています。私なりの自分のカルテかと思い、それぞれの先生方に私の状態を把握してもらう資料としても活用しています。
なお前立腺肥大症は中身を取ってしまったので、PSAS値は1以下の状態が5年以上続いています。子孫を残す義務は終わっているので、まことにさっぱりしたもんです。