でこんな樹形を盆栽では文人仕立てといいます。
師走が迫った11月下旬に、埼玉県滑川町にある国設武蔵丘陵森林公園
を散策しました。思っていた以上に広大な敷地で中央入り口から北の
端へ歩き、折り返した南の端まで小径をたどって歩くとゆうに3時間半
かかりました。
帰宅して、google earth で上空から眺めてみました。上の写真は上空
8000m、下は同じく1500mからの光景です。
赤の*で囲んだ部分が公園の全体像です。関東山地が関東平野に向か
って標高を下げたあたりの丘陵地を上空から見るとゴルフ場が沢山作
られています。この地域の1割はゴルフ場のように見えます。こんな
ゴルフ場銀座に残された手つかずの丘陵が森林公園になったのです。
荒川に流れ込む中小河川が丘を侵食した部分は田や畑として利用され、
侵食を免れた丘陵の大部分はゴルフ場開発の手が入り、残された丘陵
の一部が森林公園として利用されている状況が鮮明にわかります。丘
陵は複雑な地形で公園はその地形を巧みに生かし、主に尾根筋にメイ
ンの散策路が通じており、そこを起点に枝葉のように森の中を縦横に
小径が走っています。
森林公園ですので自然をできるだけ手つかずに残した工夫が随所に見
られます。周囲のゴルフ場はコース設定のために削ったり埋めたりし
ているのと好対照です。
この日晩秋の晴天に恵まれて、老夫婦は410円の入場料を払って半
日森が発するかぐわしい香りを胸いっぱいに吸って歩く醍醐味を堪能
してきました。公園の北半分は珍しい樹木やテーマごとに作られた庭
園が並んでいましたが、南半分はほぼ開発前の武蔵野も面影が色濃く
残されています。
ゴルフ場の二つもあればこんな自然を生かした誰もが手軽に楽しめる
公園が作れるのです。ゴルフは楽しいスポーツですが、ゴルフ場は作
られ過ぎたような気がします。広大な敷地を一部の人のためにだけ使
うのはどうなんだろうか? 費用は負担しているのだからいいじゃな
い・・との声も聞こえますが、狭い国土は国民みんなのものですもの
ね。
中央入り口を入ってすぐのところであった南米チリに自生する松の一種。
主幹や枝を問わずこんなトゲトゲした葉に覆われています。多分原始の時
代からの生き残りの植物ではないでしょうか・・
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