結局、全部見てしまった。内容には不満があった。声で、話で、楽しませるというよりは、激しいアクションとか、人間業とも思えない修練のやりとりに、ほとんどの組が取り組んでいた。
のんびりと、話しているが、しかし、するどい見方や、感性を見せるというような芸をみせて欲しかった。できれば、普通の会話のような、漫才がみたかったのだが、結局は、みんな、コント仕立てとなっている。
会話として、普通の会話のようにして、するどく世相をついたり、人間社会にコミットする漫才を見たかった。その意味では、決勝というかラスト3組には入らなかったが、4位になった「かまいたち」が、質的にもっとも高く、そして面白かったと思う。
あたりさわりのないテーマではなく、世間のタブー部分にはいりそうな、話題をとりあげて、社会の変なところを改革するような、漫才ができないものかと思った。
政治の話など、つっこみどころ満載だと思うのだが、完全にこれはタブー視しているようで、これでは、人々の感動はよばない。生活苦や、社会の不合理や、もっと、社会にコミットするような話材をとりあげてほしいものだ。