ヨーロッパでは、長いあいだ激烈な闘いの歴史を連続してきた。フランスとドイツの国境沿いの町は、フランスに帰属したり、ドイツに帰属したりし、その昔には、北欧諸国からの侵略もあり、統治されたこともある。
実に、激しい変遷がある。それが、今や、ユーロという単一通貨の経済圏を作り、さまざまな困難を重ねつつも、過去の歴史を踏まえながら、紛争を回避して、全地球上では、やはり先進部分である。
アメリカは先住民の文化、土地を奪い、アフリカから黒人奴隷を引っ張ってきながら、一方では、その不当な事実を自己反省というか、自己批判しながら、民主主義を謳歌しながら、現在に至っている。
日本の場合、歴史的な、縦社会のなかで、本当に、庶民が自らの権利をまともに主張し、民主主義を自らの手で獲得したとは言い難い。敗戦で、はじめて与えられたものであって、ホンモノとはいえない。
これは、随所にその影響がでている。福祉制度などみても、その薄っぺらさは、そのまま歴史の違いともいえる。本当に、国民、庶民のことを配慮しているか、支配層の思惑が本音が、自己中心的な本心が、裏面にあって、醜い実態が制度にも現れている。
国民がそのことに気付いて、アクションを起こさなければ、なかなか、この事態は変わらない。もう、ぼちぼちその季節がきそうなものであるが。