生まれてはきたものの、意外に厳しい生存競争があって、生物的に、いきいきできない。防御的な姿勢の生き方に終始していると、恋なんてできないし、早い段階で、結婚なんかしないとなるのだろう。
あるいは、子孫を作ろうという動機についても、家制度が崩壊し、格別な誘因がないなかで、困難が目に見えるなかで、極めて弱いものとなっている。
かくて、人口は減り続けている。周囲をみても、増えている状況はない。大家族だった頃を知っている身にすれば、今の状況は、考えもしなかった事態である。
老人がどんどん増えるなかで、集団的自衛権をふりかざし、戦争のできる国へと政権は舵をきった。具体的に、法案を作っていくわけだが、議会で多数を占める彼らは、基本的に、自らの主張を通すことができる。
彼らは、どんな国にしていくつもりだろうか。戦争できる国となって、昔の日本に戻したいと思っているようだが、多大な犠牲を払って実現した平和国家を、なんの評価もしていないようだ。
そんな国で、新しい命を育てようという気合も生まれようがないかもしれない。かくて、どんどん人口は減少していく。