ワールドカップは、サッカーの魅力を伝えるとともに、各国の事情も知る機会となっている。mbsテレビでみたのだが、忍者のスタイルで、アナウンサーが、試合会場周辺を取材している。
ブラジルのリオデジャネイロで、一千箇所にものぼるという貧民街がある。山の上まで、建てまし建てましの住居がまるで要塞のようにぎっしりとひしめいている地区である。
上にあがるほど、危険で、住民以外が近づいてはいけないとされている。なんで、こういう集落ができたといえば、奴隷として、連れてこられた人々の住居が元となっているという。
ブラジルは格差社会といわれている。こういう実態というのは、日頃あまり知らされていない。人類の課題は、まだまだ放置されたままであり、改善の余地は、ヤマほどあるということである。
ドイツに大敗したブラジルの代表選手のなかには、こうした地区出身の人が結構いるという。ネイマール選手は、そのなかでも中流階級の出身ということで、話題になっていたといわれる。
ブラジル人の嘆きは、半端ではなく、暴動や略奪などが頻発しているが、これを機会として、ブラジルが、国内の諸問題の解決に動き出すことがあれば、この大敗も決して無駄ではない。