※映画の核に触れる部分もあります。
鑑賞ご予定の方は、その後で読んでいただいた方がより楽しめるかも。
(原題:Into The Wikd)
----これって、今回のカンヌ映画祭審査委員長ショーン・ペンの
最高傑作と言われている超話題作だよね。
トレーラーでは「きみの青春は、なぜアラスカの大地に消えたのか?」
とナレーションが入っているけど、このヒト死んでしまったの?
「そう。
しかもこれは実話でね。
監督がショーン・ペンの上に、
バックパッカーを持った青年クリス(エミール・ハーシュ)のビジュアル、
そしてそのナレーションでしょ。
観る前までは
大自然の中で大いなる叡智に抱かれて自ら死を選びとる青年-----
そういう内容かと思ったら、これがまったく違っていたね、
作風的にも最初予想していたクールなドキュメンタリー・タッチとは異なり、
青年が出会うさまざまなヒッピーや老人、
あるいはヨーロッパからの若いカップルとの触れ合いなども描かれ、
2時間30分近くのランニングタイムにも関わらず
時間の長さはまったく感じなかったな」
----へぇ~っ。それにしてもなぜ彼は旅に出たの?
「うん。それはね強権的な父親を中心とした両親、家族から離れて生きるため。
ここでその中身は詳しくは明かさないけど、
彼がそういう気持ちになるのはだれが見ても納得という
実に丁寧な描き方がなされている。
父親役にはウィリアム・ハート、母親役にはマーシャ・ゲイ・ハーデン。
二人はそれぞれ 『Mr.ブルックス 完璧なる殺人鬼』 『ミスト』と、
近作が公開されているから見比べてみることをオススメ。
マーシャ・ゲイ・ハーデンなんてとても同じ人とは思えない。
で、ついでに喋っちゃうと、
クリスが旅先で出会うヒッピー女性にはキャサリン・キーナー。
また、彼に恋する若い女性はクリステン・スチュワート。
あっ、名優ハル・ホルブルックの名前も嬉しかったね。
彼は本作でアカデミー助演男優賞にノミネートされている」
----ニャンだか、俳優の名前ばかり羅列しているみたいだけど、
ほかに見どころはニャいの?
「あっ、ごめんごめん。
まずだれもが息を飲むのが
現地の大自然を捉えたエリック・ゴーティエの撮影。
彼は『モーターサイクル・ダイアリーズ』でも絶賛されたけど、
ショーン・ペンもその一人。
今後、ずっと彼と組みたいというほどに、
その才能に惚れ込んでいるようだ。
そしてその編集がまた緩急を心得ていて素晴らしい。
大自然の中、
『小さき人間』を浮き彫りにするときには
大ロングに引いた画で詩情豊かにじっくりと。
一方、ドラマチックなシーンでは細かいカッティングを積み重ね、
観る者を瞬く間に興奮の渦の中に叩き込む。
いま、プレスで調べてみたんだけど
この編集者ジェイ・キャシディもアカデミー賞編集賞にノミネートとか。
これは納得だね」
----ふうん。そのプレスって見てみたいニャあ。
「これがまた、
押さえるべきところを押さえたニクい出来。
印象に残ったセリフを確認したいなと思ったら、
それが全部載っていた。
※ここからはご覧になってから読まれることをおススメします。
『愛よりも金銭よりも信心よりも
名声よりも公平さよりも
真理を与えてくれ』
『もし生き方が理性で支配されるなら
人生の可能性は打ち砕かれる』
『海の唯一の贈り物は苛酷さだ』
『もしぼくが笑顔で----腕に飛び込んだなら…
見てくれるだろうか
今 僕が見ているものを』
そして
『幸福が現実となるのは
それを誰かと分かち合った時だ』」
----まさに金言集って感じだね。
クリスって人、きっと頭よかったんだろうニャあ。
「うん。でもある意味それが彼の悲劇だね。
『偽りの自分を抹殺すべく---最後の戦いに勝利して
精神の革命を成し遂げるのだ
これ以上文明に毒されないよう逃れてきた』
って、純粋ではあるけど、やはり頭でっかちな感じもするしね。
あっ、言い忘れたけど
主人公の青年クリスを演じたエミール・ハーシュはお見事。
近く『スピードレーサー』が公開されるけど、
それとはまったく別の顔。
とりわけ18キロ減量して臨む最期のシーンは壮絶。
あとカヤックによる急流下り、
これも息を飲んだな。
彼が自分自身で演じているとは、今もって信じられない」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「ショーン・ペン、取材に取材を重ねて現地撮影したらしいニャあ」
※クリスは、お金に苦しんでいた頃のなぎら健壱と同じような本を持って出かける度
(「食べられる野草の本」)
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☆「CINEMA INDEX」☆「ラムの大通り」タイトル索引
(他のタイトルはこちらをクリック→)
鑑賞ご予定の方は、その後で読んでいただいた方がより楽しめるかも。
(原題:Into The Wikd)
----これって、今回のカンヌ映画祭審査委員長ショーン・ペンの
最高傑作と言われている超話題作だよね。
トレーラーでは「きみの青春は、なぜアラスカの大地に消えたのか?」
とナレーションが入っているけど、このヒト死んでしまったの?
「そう。
しかもこれは実話でね。
監督がショーン・ペンの上に、
バックパッカーを持った青年クリス(エミール・ハーシュ)のビジュアル、
そしてそのナレーションでしょ。
観る前までは
大自然の中で大いなる叡智に抱かれて自ら死を選びとる青年-----
そういう内容かと思ったら、これがまったく違っていたね、
作風的にも最初予想していたクールなドキュメンタリー・タッチとは異なり、
青年が出会うさまざまなヒッピーや老人、
あるいはヨーロッパからの若いカップルとの触れ合いなども描かれ、
2時間30分近くのランニングタイムにも関わらず
時間の長さはまったく感じなかったな」
----へぇ~っ。それにしてもなぜ彼は旅に出たの?
「うん。それはね強権的な父親を中心とした両親、家族から離れて生きるため。
ここでその中身は詳しくは明かさないけど、
彼がそういう気持ちになるのはだれが見ても納得という
実に丁寧な描き方がなされている。
父親役にはウィリアム・ハート、母親役にはマーシャ・ゲイ・ハーデン。
二人はそれぞれ 『Mr.ブルックス 完璧なる殺人鬼』 『ミスト』と、
近作が公開されているから見比べてみることをオススメ。
マーシャ・ゲイ・ハーデンなんてとても同じ人とは思えない。
で、ついでに喋っちゃうと、
クリスが旅先で出会うヒッピー女性にはキャサリン・キーナー。
また、彼に恋する若い女性はクリステン・スチュワート。
あっ、名優ハル・ホルブルックの名前も嬉しかったね。
彼は本作でアカデミー助演男優賞にノミネートされている」
----ニャンだか、俳優の名前ばかり羅列しているみたいだけど、
ほかに見どころはニャいの?
「あっ、ごめんごめん。
まずだれもが息を飲むのが
現地の大自然を捉えたエリック・ゴーティエの撮影。
彼は『モーターサイクル・ダイアリーズ』でも絶賛されたけど、
ショーン・ペンもその一人。
今後、ずっと彼と組みたいというほどに、
その才能に惚れ込んでいるようだ。
そしてその編集がまた緩急を心得ていて素晴らしい。
大自然の中、
『小さき人間』を浮き彫りにするときには
大ロングに引いた画で詩情豊かにじっくりと。
一方、ドラマチックなシーンでは細かいカッティングを積み重ね、
観る者を瞬く間に興奮の渦の中に叩き込む。
いま、プレスで調べてみたんだけど
この編集者ジェイ・キャシディもアカデミー賞編集賞にノミネートとか。
これは納得だね」
----ふうん。そのプレスって見てみたいニャあ。
「これがまた、
押さえるべきところを押さえたニクい出来。
印象に残ったセリフを確認したいなと思ったら、
それが全部載っていた。
※ここからはご覧になってから読まれることをおススメします。
『愛よりも金銭よりも信心よりも
名声よりも公平さよりも
真理を与えてくれ』
『もし生き方が理性で支配されるなら
人生の可能性は打ち砕かれる』
『海の唯一の贈り物は苛酷さだ』
『もしぼくが笑顔で----腕に飛び込んだなら…
見てくれるだろうか
今 僕が見ているものを』
そして
『幸福が現実となるのは
それを誰かと分かち合った時だ』」
----まさに金言集って感じだね。
クリスって人、きっと頭よかったんだろうニャあ。
「うん。でもある意味それが彼の悲劇だね。
『偽りの自分を抹殺すべく---最後の戦いに勝利して
精神の革命を成し遂げるのだ
これ以上文明に毒されないよう逃れてきた』
って、純粋ではあるけど、やはり頭でっかちな感じもするしね。
あっ、言い忘れたけど
主人公の青年クリスを演じたエミール・ハーシュはお見事。
近く『スピードレーサー』が公開されるけど、
それとはまったく別の顔。
とりわけ18キロ減量して臨む最期のシーンは壮絶。
あとカヤックによる急流下り、
これも息を飲んだな。
彼が自分自身で演じているとは、今もって信じられない」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「ショーン・ペン、取材に取材を重ねて現地撮影したらしいニャあ」
※クリスは、お金に苦しんでいた頃のなぎら健壱と同じような本を持って出かける度
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