(原題:The Assassination of Jesse James by the Coward Robert Ford)
-----ジェシー・ジェームズって西部劇でよく聞く名前だよね。
この人って暗殺されたんだ…。
「うん。西部劇があたらなくなって久しいし、
彼の名前自体、もう日本ではあまり知る人が少ないよね。
でも、いわゆる“義賊”としてアメリカでは今でも人気があるんだ。
まあ、鼠小僧みたいな感じかな」
-----ネズミ?ゴクッ。
「いや。この鼠は人間だけどね(笑)。
南北戦争で南軍ゲリラとして戦い敗れた、フランクとジェシーのジェームズ兄弟。
以後、仲間を率いて銀行強盗や列車強盗を繰り返す彼らは
新聞によって義賊として祭り上げられ、
さらには『ジェームズ兄弟物語』という三文小説まで出版されるなど、
生きながらにして伝説となる。
この映画は、そんな彼らに憧れるロバート・フォードが
ふたりに自分を売り込むところからスタートする。
そんなロバートに、兄のフランクは最初からうさんくささを感じるんだけど、
弟のジェシーは最後の列車強盗の後、
仲間が分散する中で、
このロバートだけは自分の側に残るようにと命じる。
それはいわゆる世話係にすぎないんだけど、
ロバートは自分が見込まれたと天狗になってしまうんだね」
------ふうん。でも結局、そのロバートに暗殺されちゃうんでしょ?
「そう。原題(The Assassination of Jesse James by the Coward Robert Ford)にも
ロバートによってジェシーが殺されたことが
はっきり記されているから、
この映画はいわゆる“誰に殺されたか?”といったミステリーではなく、
なぜ彼に殺されるに至ったかがその肝となる」
------でもCowardって決めつけられて可愛そう。
どうして殺したのか聞いていい?
「うん。ある程度はね。
暗殺の理由よりもふたりの心理的葛藤が中心の映画だし…。
実は
ジェシーに、それまでに一味が盗んだ以上の額の莫大な賞金がかかるんだ。
当然のように仲間内には裏切りの動きが出てくる。
それを知ったジェシーは、そんな裏切り者を捜し回しては殺してゆく。
また一方では、女をめぐる諍いも起こり、
そのいざこざの中でロバートはジェシーの身内のひとりを殺してしまうんだね」
----うわあ。それはハラハラだね。
いつかバレて殺されるんじゃニャいかと…。
「そう。この映画の見どころはまさにそこ。
ジェシーを演じるブラッド・ピットの演技だね。
凄まじいカリスマ性を持った男ジェシー。
だけど、その感情はどこで爆発するか分からない。
彼が笑いながら喋っているのは冗談なのか、本気なのか?
笑っていいのか、それとも真顔で応じなくてはならないのか?
おそらくその疑念でロバートたちは毎日生きた心地がしなかったと思う。
ロバートにはやはり一緒に行動した兄がいるんだけど、
その兄弟の会話さえも自分がいるところでしろと、ジェシーは言う。
まるで蛇に睨まれた蛙。
というか、捕まえた鳥をいたぶる猫…」
----それは言いすぎじゃニャい。
その睨まれた方、ロバートを演じるケイシー・アフレックは?
彼ってベン・アフレックの弟だよね。
「うん。
少しその演技が『サイダーハウス・ルール』のトビー・マグワイアを思わせたね。
一見、ボ~ッとして見えて何を考えているか皆目分からない。
ところが、このロバートがジェシーを殺してからがスゴい。
なんと、その<暗殺>を寸劇にして
兄と一緒に興行を打つんだ。
そこから、ロバートがどんな人生を歩むか…。
わずか20分足らずだけど、
これはスクリーンから目が離せないよ」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「渋そうな映画だニャ」
※撮影も美しい度
※ちょっとCM。ドラマ仕立てです。(画像をクリックしたらスタート!)
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☆「CINEMA INDEX」☆「ラムの大通り」タイトル索引
(他のタイトルはこちらをクリック→)
※画像はアメリカ・オフィシャル(ダウンロードサイト)より。
-----ジェシー・ジェームズって西部劇でよく聞く名前だよね。
この人って暗殺されたんだ…。
「うん。西部劇があたらなくなって久しいし、
彼の名前自体、もう日本ではあまり知る人が少ないよね。
でも、いわゆる“義賊”としてアメリカでは今でも人気があるんだ。
まあ、鼠小僧みたいな感じかな」
-----ネズミ?ゴクッ。
「いや。この鼠は人間だけどね(笑)。
南北戦争で南軍ゲリラとして戦い敗れた、フランクとジェシーのジェームズ兄弟。
以後、仲間を率いて銀行強盗や列車強盗を繰り返す彼らは
新聞によって義賊として祭り上げられ、
さらには『ジェームズ兄弟物語』という三文小説まで出版されるなど、
生きながらにして伝説となる。
この映画は、そんな彼らに憧れるロバート・フォードが
ふたりに自分を売り込むところからスタートする。
そんなロバートに、兄のフランクは最初からうさんくささを感じるんだけど、
弟のジェシーは最後の列車強盗の後、
仲間が分散する中で、
このロバートだけは自分の側に残るようにと命じる。
それはいわゆる世話係にすぎないんだけど、
ロバートは自分が見込まれたと天狗になってしまうんだね」
------ふうん。でも結局、そのロバートに暗殺されちゃうんでしょ?
「そう。原題(The Assassination of Jesse James by the Coward Robert Ford)にも
ロバートによってジェシーが殺されたことが
はっきり記されているから、
この映画はいわゆる“誰に殺されたか?”といったミステリーではなく、
なぜ彼に殺されるに至ったかがその肝となる」
------でもCowardって決めつけられて可愛そう。
どうして殺したのか聞いていい?
「うん。ある程度はね。
暗殺の理由よりもふたりの心理的葛藤が中心の映画だし…。
実は
ジェシーに、それまでに一味が盗んだ以上の額の莫大な賞金がかかるんだ。
当然のように仲間内には裏切りの動きが出てくる。
それを知ったジェシーは、そんな裏切り者を捜し回しては殺してゆく。
また一方では、女をめぐる諍いも起こり、
そのいざこざの中でロバートはジェシーの身内のひとりを殺してしまうんだね」
----うわあ。それはハラハラだね。
いつかバレて殺されるんじゃニャいかと…。
「そう。この映画の見どころはまさにそこ。
ジェシーを演じるブラッド・ピットの演技だね。
凄まじいカリスマ性を持った男ジェシー。
だけど、その感情はどこで爆発するか分からない。
彼が笑いながら喋っているのは冗談なのか、本気なのか?
笑っていいのか、それとも真顔で応じなくてはならないのか?
おそらくその疑念でロバートたちは毎日生きた心地がしなかったと思う。
ロバートにはやはり一緒に行動した兄がいるんだけど、
その兄弟の会話さえも自分がいるところでしろと、ジェシーは言う。
まるで蛇に睨まれた蛙。
というか、捕まえた鳥をいたぶる猫…」
----それは言いすぎじゃニャい。
その睨まれた方、ロバートを演じるケイシー・アフレックは?
彼ってベン・アフレックの弟だよね。
「うん。
少しその演技が『サイダーハウス・ルール』のトビー・マグワイアを思わせたね。
一見、ボ~ッとして見えて何を考えているか皆目分からない。
ところが、このロバートがジェシーを殺してからがスゴい。
なんと、その<暗殺>を寸劇にして
兄と一緒に興行を打つんだ。
そこから、ロバートがどんな人生を歩むか…。
わずか20分足らずだけど、
これはスクリーンから目が離せないよ」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「渋そうな映画だニャ」
※撮影も美しい度
※ちょっとCM。ドラマ仕立てです。(画像をクリックしたらスタート!)
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(他のタイトルはこちらをクリック→)
※画像はアメリカ・オフィシャル(ダウンロードサイト)より。
ケイシーが良かったです☆
昔はベンの弟、でしかなかったのに最近めきめきですよね~。
ブシェミが監督した『リターントゥマイラブ』というのも出ていて最近観たんですけど、
そっちでもなかなかいい演技してました。(内容はいまいちなのでレビュー書きませんでした)
この映画、前半はダラダラに感じたけど後半がわりと面白く観られました!
もうちょっとコンパクトにまとめてくれてたら、、、☆
こういう映画って、最初からキツいだろうなって
構えて臨むことないですか?
そのせいか、思ったよりすんなり観られたなって感じでした。
ケイシーは、なかなかうまかったですね。
ああいう演技は、ハリウッドのインテリ受けしそう。
(勝手な想像です)
『リターントゥマイラブ』、ブシェミ監督作品
久しぶりですね。
トゥリーズ・ラウンジ』とかいうのを観たことがあります。
なるほど・・・ヴェネツイア国際映画祭で
高評価されそうな作品だなあって思いました(苦笑)。
知的というか、なんかヨーロッパ映画っぽくて。
個人的にはこういう心理交差が浮き彫りになった
ドラマって結構好きなんですが。
やっぱりどうしても長く感じました(涙)。
『サイダーハウス~』のトビー。
ああ!なんかすごく分かります!
心ここにあらず的な・・なんかこう独特の雰囲気
をかもし出してましたよね、ケイシーさん。
ピットを食ってた感じもしました。
アメリカ映画って、ときどきこんな作品を送り出してきますよね。
ケイシー・アフレックの演技も、
ある意味、知的アメリカ人の心をくすぐるような気がします。
ぼくは最初、ブラピがなぜそんなに高評価と思って観ていましたが、
途中からなるほどと。
心理表現を目でやってのけるスゴさは
アル・パチーノか、はたまた三國連太郎か(笑)。
でも、やはり暗殺後がオモシロかったです。
私が気がついた限りでは、前評判がイマイチの印象でしたが。実際に見てみて、なかなか興味深く鑑賞できました。
>その兄弟の会話さえも自分がいるところでしろと、ジェシーは言う。
嗚呼、この場面も強烈だったのに。
あと、ジェシーがロバートに「アウトローになりたいのか、それとも俺になりたいのか」と聞く場面。
この2つについては、ブログで絶対に書こうと思っていたのに。見事に忘れてしまいました
メンバーの1人ディックについても書きたかったけど、ジェシーとロバートについて色々書いていたら漏れてしまいましたし。演じたポール・シュナイダーさんって、監督さんでしたか?余り見かけない印象です。
この映画、前評判よかったように記憶しています。
まあ、こういう抑えた演出の映画は、
高評価されやすいというのも事実ですが…。
ポール・シュナイダーは
ぼくもよく知らないです。
ただ、監督さんには似た名前で
ポール・シュレイダー(脚本も)という人もいますが…。
そういえば、最近、この人の名前は
あまり聞かなくなりましたね。
ブラッドのファンでもなければ、この長丁場は辛いのでは??と思う反面、ブラッドのファンだから、ケイシーのあのへらへら笑いに、みょうーに腹が立つのか。自分でもわからないジレンマを感じて、暗殺されるまでいらいらして映画鑑賞。。。
疲れました。
落ち着かない気持ちにさせられた映画です。
ケイシー、卑屈でしたね。
それを本能的に嫌う演技をしてみせた
サム・シェパード、
さすがと思いました。
でも、だれもこの人のこと言わないなあ。
mariyonさんが書かれたレビュー。
ブラピのファンならでは。
とても興味深かったです。
もっと知っていたら凄く楽しめたんでしょうね・・・
160分はやはり長かった。。
ブラピから感じる緊張感は、素晴しかったです。
葛藤しまくりのロバートを演じるケイシーにも圧倒されました。