![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/59/3755181d93453899401f301f29add78d.jpg)
(原題:Sweeney Todd THE DEMON BARBER OF FLEET STREET)
-----この映画って、ミュージカルなんでしょ。
ティム・バートンにしては少し珍しくニャい?
「そうだね。
でも、その内容からしてバートン向き。
確かに“歌”はあるものの、
そのベースはサイレント期のユニヴァーサル・ホラーって感じ。
そこにハマー・プロのドラキュラものよろしく
血塗られた映画に仕上げている」
-----やはりスプラッター・シーンは多いんだ。
「それはもう、やりすぎじゃないかと思うほど。
まあ、内容が内容だから仕方ないけどね。
ここで、この物語をおさらいしておこう。
舞台は19世紀のロンドン。
フリート街で理髪店を営むベンジャミン・パーカー(ジョニー・デップ)。
彼はその美しい妻に目を付けた悪徳判事ターピン(アラン・リックマン)によって
監獄送りとなってしまう。
15年後に脱獄を果たした彼は
“スウィーニー・トッド”と名前を変えてフリート街へと戻ってくる。
そこで彼が大家のミセス・ラペット(ヘレナ・ボナム=カーター)から聞かされたのは、
妻が毒をあおり、娘がターピンの養女となっているという、おぞましい事実。
この世を呪うスウィーニー・トッドは商売道具のカミソリで
次々と客の喉をかっ切っていく。
しかもその死体は、ミセス・ラペットが作るミートパイの肉となるのだった…」
------そ、それはスゴいニャ。
原作は150年も前なんでしょ。
最初からそんなお話ニャの?
「最初の頃は、“復讐”の部分はなかったみたい。
確か、ぼくが以前に観たジョン・シュレシンジャー監督版(1997)にも
その話はなかったと記憶している」
------やはり“復讐”が加わることで
“愛”の要素は、かなり強くなるよね?
「そうだね。血塗られし狂気の愛。
畳み掛けるように殺人が行なわれるクライマックスなんて、
少し『ロミオとジュリエット』の墓場のシーンを思い出した。
ある偶発により、取り返しのつかない悲劇が起こってしまう」
----ニャるほど。『ロミジュリ』かあ…。
そういえば
予告ではジョニー・デップ、歌っていたけど
あれは吹き替えニャの?
「いやいや。
ちゃんと、自分で歌っているよ。
彼自身はかつてバンドを組んでいたものの、
ヴォーカルだったわけではなし。
ここまで喉を聞かせたのは初めてだから、
ファンも楽しみにしていいんじゃないかな」
----あの『ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習』の
サシャ・バロン・コーエンも出ているんだよね。
「うん。
彼はインチキ理髪師を軽妙に演じている。
これも見どころの一つだね」
----ティム・バートン&ジョニー・デップ。
その組み合わせだけでも観たくなるのに、
さらに豪華なおまけがついているってワケだね。
「そういうこと。
しかもいつもに比べてノリやすい」
----ん?どういう意味?
「最近のティム・バートン映画って
最初はオモシロいんだけど
いつも後半失速している感があった。
でもそれって、彼独自の語り口で
あえてクライマックスをおかないようにしているのかもしれないんだけど…。
ところがこれはオリジナルがミュージカル。
大きく改変するわけにはいかない。
そのため後半、盛り上がっていくという通常の作劇術に乗っ取っているんだけど、
これがピタっとハマってるんだ」
----ティム・バートンって
長い間、CGを使わないことでも知られていたよね。
「うん。手作りの味わいね。
今回は、グリーンバックを極力避けて
きちんとしたセットを作っている。
その美術監督がフェリーニ映画で知られるダンテ・フェレッティ。
懐かしのマットペインティングなども使ってるみたい。
冒頭のロンドンの風景から引き込まれること間違いなし。
全体をとおしてモノクロに近く褪色させ、
そこに鮮血の赤だけが際立つ……。
特にラストの映像なんて、動く一枚の画みたい」
----“動く画”?
「う~ん。これは観てもらうしかないだろうね。
ティム・バートンは
このラストカットが一番撮りたかったのでは……なんて、
そんな気がする見事なショットだったね。」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「ミセス・ラペットの向かいのパイ屋もひどいらしいニャ」![もう寝る](http://image.space.rakuten.co.jp/lg01/05/0000123905/21/img93e72f79wp5h8e.jpeg)
※ちょっとCM。けっこう凝ってるかも。
(画像のどこでもクリックしたら動画が観られます)
<![キスミント](https://image.space.rakuten.co.jp/lg01/05/0000123905/41/img65bef7b7zik9zj.jpeg)
※血に弱い人には少しキツいかもだ度![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/shm18.gif)
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※画像はアメリカ・オフィシャル(ダウンロードサイト)より。
-----この映画って、ミュージカルなんでしょ。
ティム・バートンにしては少し珍しくニャい?
「そうだね。
でも、その内容からしてバートン向き。
確かに“歌”はあるものの、
そのベースはサイレント期のユニヴァーサル・ホラーって感じ。
そこにハマー・プロのドラキュラものよろしく
血塗られた映画に仕上げている」
-----やはりスプラッター・シーンは多いんだ。
「それはもう、やりすぎじゃないかと思うほど。
まあ、内容が内容だから仕方ないけどね。
ここで、この物語をおさらいしておこう。
舞台は19世紀のロンドン。
フリート街で理髪店を営むベンジャミン・パーカー(ジョニー・デップ)。
彼はその美しい妻に目を付けた悪徳判事ターピン(アラン・リックマン)によって
監獄送りとなってしまう。
15年後に脱獄を果たした彼は
“スウィーニー・トッド”と名前を変えてフリート街へと戻ってくる。
そこで彼が大家のミセス・ラペット(ヘレナ・ボナム=カーター)から聞かされたのは、
妻が毒をあおり、娘がターピンの養女となっているという、おぞましい事実。
この世を呪うスウィーニー・トッドは商売道具のカミソリで
次々と客の喉をかっ切っていく。
しかもその死体は、ミセス・ラペットが作るミートパイの肉となるのだった…」
------そ、それはスゴいニャ。
原作は150年も前なんでしょ。
最初からそんなお話ニャの?
「最初の頃は、“復讐”の部分はなかったみたい。
確か、ぼくが以前に観たジョン・シュレシンジャー監督版(1997)にも
その話はなかったと記憶している」
------やはり“復讐”が加わることで
“愛”の要素は、かなり強くなるよね?
「そうだね。血塗られし狂気の愛。
畳み掛けるように殺人が行なわれるクライマックスなんて、
少し『ロミオとジュリエット』の墓場のシーンを思い出した。
ある偶発により、取り返しのつかない悲劇が起こってしまう」
----ニャるほど。『ロミジュリ』かあ…。
そういえば
予告ではジョニー・デップ、歌っていたけど
あれは吹き替えニャの?
「いやいや。
ちゃんと、自分で歌っているよ。
彼自身はかつてバンドを組んでいたものの、
ヴォーカルだったわけではなし。
ここまで喉を聞かせたのは初めてだから、
ファンも楽しみにしていいんじゃないかな」
----あの『ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習』の
サシャ・バロン・コーエンも出ているんだよね。
「うん。
彼はインチキ理髪師を軽妙に演じている。
これも見どころの一つだね」
----ティム・バートン&ジョニー・デップ。
その組み合わせだけでも観たくなるのに、
さらに豪華なおまけがついているってワケだね。
「そういうこと。
しかもいつもに比べてノリやすい」
----ん?どういう意味?
「最近のティム・バートン映画って
最初はオモシロいんだけど
いつも後半失速している感があった。
でもそれって、彼独自の語り口で
あえてクライマックスをおかないようにしているのかもしれないんだけど…。
ところがこれはオリジナルがミュージカル。
大きく改変するわけにはいかない。
そのため後半、盛り上がっていくという通常の作劇術に乗っ取っているんだけど、
これがピタっとハマってるんだ」
----ティム・バートンって
長い間、CGを使わないことでも知られていたよね。
「うん。手作りの味わいね。
今回は、グリーンバックを極力避けて
きちんとしたセットを作っている。
その美術監督がフェリーニ映画で知られるダンテ・フェレッティ。
懐かしのマットペインティングなども使ってるみたい。
冒頭のロンドンの風景から引き込まれること間違いなし。
全体をとおしてモノクロに近く褪色させ、
そこに鮮血の赤だけが際立つ……。
特にラストの映像なんて、動く一枚の画みたい」
----“動く画”?
「う~ん。これは観てもらうしかないだろうね。
ティム・バートンは
このラストカットが一番撮りたかったのでは……なんて、
そんな気がする見事なショットだったね。」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「ミセス・ラペットの向かいのパイ屋もひどいらしいニャ」
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※ちょっとCM。けっこう凝ってるかも。
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<
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お話は単純ですけど、ディテールまで手抜きなしって感じで、最後まで楽しめました。
画作りのこだわりが随所に感じられた作品でした。
いかにもなミュージカル感はしなかったですね。
形式こそミュージカルですが、
こういう起承転結がしっかりしている映画の作りは、
最近の「ヤマ場を作らない」バートン監督には珍しく、
あ~、こういうオーソドックスな作りもできるんだなと、
妙な感心をしたりもしました。
『ビートルジュース』『マーズ・アタック!』のノリだったら
どうしようかと(笑)。
やっぱり復讐の部分は1997年版にはなかったんですね~。
それとわたしも後半が盛り上がってたと感じたけどあれはわざとだったんですか
ラスト、良かったです
97年版については、記憶で書いているのですが、
人肉嗜好にポイントがあったのは間違いないです。
パイの味がやたらと強調されていました。
でも、今回はあまりその部分はなくて、
「復讐」という一本の線が全体を貫いているのが
印象に強かったです。
後半の盛り上がりは、
わざとというよりも、
オリジナルがそういうミュージカルだからではないでしょうか?
あのラストは、ほんと一枚の絵という感じでしたね。
えいさんと愛描フォーンちゃんとの会話
いつも楽しく読ませて頂いています^^
ラストの映像が動く1枚の絵と言うのは、本当に
その通りだと思います。悲しく切なかったラスト
ですが美しいショットだったとも思いました。
>このラストカットが一番撮りたかったのでは……
なんて、そんな気がする見事なショットだったね。
確かに^^そうかもしれませんね。
そう思えるほど素晴らしい映像でした!
フォーンちゃんの一言に苦笑いです(笑)
フォーンちゃんには見せられない映画ですよね(笑)
私も動物が好きなので、また犬とネコが大好き
なので前の店のパイ屋さん、ひどい!って
思いました(T^T)
フォーンとの会話、読んでいただいているとのこと、
ありがとうございました。
ひろちゃんさんのところにお伺いして
レビューを拝見した時、
「絵画」の言葉に、あっ、同じ感覚だと、
嬉しくなって、
思わずコメントを残させてもらいました。
ミセス・ラペットの向かいのパイ屋-----
このエピソードが語られたとき、
実はここでフォーンに喋るの止めようかと…(笑)。
これからもよろしくお願いします。
メチャクチャにつまらなかった印象しか残ってません(苦笑)。
今回は、バートン史上最高のシリアスムードだったような気がしました。いつものコミカル感が控えめだったような・・・。
たしかにかなりの流血量なんですが、そこにファンタジックなテイストが含まれているあたりはまさにバートン作品っぽいなあと・・・。
あの残酷美の世界・・・ハマってしまいます(苦笑)
先日はTBだけさせて頂いてコメント残さずに失礼しました。
フォーンちゃん可愛いですね~
我が家にも白黒の猫がいます。
片目が閉じたままですが、とても元気ですよ。
フォーンちゃんとの会話
成る程と納得しながら読ませて貰いました。
私は、あの血の量にかなりショックを受けました。
ティム・バートン監督の作品なのである程度の予想はしてたんですが。
ラストのシーンは、ず~~~っと頭から離れませんでした。
”血も滴る良い男”納得です(笑)
来年早々、ジョニー・デップ来日。
睦月さん、お正月も気もそぞろって感じでしょうか?
この映画、確かにバートン監督の中でも
シリアス度はピカイチ。
でも、ぼくには肌が合いました。
にくきゅ~う★さんも、猫ちゃんと一緒なんですね。
それだけで、とても近しく感じてしまいます。
片目が閉じたまま----って、生まれつきですか?
なんか、直接会ったら胸がつまりそう。
“血も滴るいい男”---このフレーズ、
自分で気に入ってあっちこっちで使ってます(笑)。