ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『タイタンの逆襲』

2012-04-11 23:00:56 | 新作映画
(原題:Wrath of the Titans)



----この映画って、この前、予告編を紹介していた作品だよね。
“逆襲”なんてタイトルになっているってことは『タイタンの戦い』の続編ってこと?
「まあ、そうなるかな。
時系列的には、あれから10年。
物語としては、実にシンプルで、
神々の王であるゼウス(リーアム・ニーソン)が冥界の神ハデス(レイフ・ファインズ)の裏切りに遭い、
捕われの身となってしまう。
そこで、ゼウスと人間の間にできた子で半神半人のペルセウス(サム・ワーシントン)が
父を救いに旅に出る…というもの。
もちろん、ハデスがなぜ裏切ったかだとか、
そのハデスの味方に付いているのが
ゼウスのもう一人の息子“闘いの神”アレス(エドガー・ラミレス)であるだとか、
ペルセウスと行動を共にするのが
ポセイドン(ダニー・ヒューストン)の息子でやはり半神半人のアゲノール(トビー・ケベル)だとか、
まあ、キャラクター設定だけでも語れないこともないんだけど、
この映画の魅力は一にも二にもスペクタクル。
“見せる”ことに徹底していること」

----あれれ、アクションだけの映画って好きじゃないのでは?
「うん。普通はね。
でもこの作品は別。
冒頭、ペルセウスの住んでいる村は、
いきなり、空飛ぶ双頭の獣キメラに襲われる。
頭はライオン、体はヤギ、尻尾は蛇で
灼熱の火炎を吐く。
これがウルトラマンだったら、
取っ組みあって、最後はシュワッチ。
しかし、ペルセウスはスペシウム光線を持っているわけじゃなく、
しかも体格だって比較にならないほど小さい。
その彼がどうやってキメラを退治するのか…。
これはその後のミノタウロス、マカイも同じ。
一つひとつの戦いが変化に富んでいるんだ。
そうそう、このマカイというのもオモシロい。
腰から上が二つに別れ、腕4本に剣4本。
その動きもどことなくレイ・ハリーハウゼンの骸骨剣士のよう」

----ミノタウロスも頭が牛じゃなかった?
「そう。
で、今回、このミノタウロスの迷宮が出てくるんだ。
このミノタウロスの迷宮は
子どもの頃、ギリシャ神話で読んだことあるけど、
その頃、思っていた迷宮とは全然違う」

----『シャイニング』に出てきたようなのとは違うの?
「でしょ?
ぼくも、あれの岩石ヴァージョンを想像していたんだけど、
なんと、この迷路は平面的でなく立体的。
上下にも連なっているんだ。
で、その石が扉のように動いて一行の行く手をふさいだり…。
野暮を承知であえてと言えば、
実際にこんな迷宮があったら、
最後まで辿りつくことは、まず無理(笑)」

----ニャるほどね。
でも疲れそうだニャ。
それだけの大作だと上映時間も流そうだし…。
「そう思っちゃうよね。
ところが、これ、
なんと99分しかないんだ。
実際には製作費もたっぷりかかっていて
いわゆる超大作のはずなんだけど、
嬉しいほどに“続編”ということに徹している」

----どういうこと?
「あれは70年代だったかな。
いわゆるB級アクションのシリーズ映画がたくさん作られていた頃があった。
その頃、よく言われたのが
『2作目は1作目を超えられない』ということ。
ところが、『エイリアン2』あたりから、
そうとばかりは言えなくなってきた。
次々とシリーズ化された続編、
その一作一作が、
メガホンを取った監督の個性を表し、
それぞれ独立したオモシロさを有するようになってきたんだ。
ところがこの映画、
そんな流れに逆らうかのように
ほとんど前作と変わらず。
冒頭から説明無用で
獰猛な獣が出てきて、それと戦い、
そして、同じく戦いの旅に出る。
“正しき続編”とでも言ったらいいのかな。
なんとも安心感がある。
オモシロさをコンパクトに詰め込んで
余計な説明を排除したこの姿勢、
こういう娯楽映画だったら、逆にそれの方がいいのでは…と、
そう思ったわけさ」



                    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「それにしてもレイフ・ファインズとリーアム・ニーソン、よく似てるよニャ」小首ニャ

※タイタンの王クロノスは全長500mだ度



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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
脳が麻痺? (ノルウェーまだ~む)
2012-04-14 22:17:17
えいさん☆
99分しかないと聞いて、私も闘いのみのこの映画、なんとか乗り切れるかな?と思っていたのですが、やっぱりダメでした。
翌日も1日クラクラしていて、もう脳が麻痺したかと思ったくらい。
ま、そのぐらいアクションが凄くて圧倒される映像だったってことなのですが・・・
返信する
Unknown (mig)
2012-04-19 23:42:09
ほんとだ!えいさんも同じ事書いてる!
いや~私こういうただCGのばけものと戦うもの、ニガテなんですよね。
返信する
□ノルウェーまだ~むさん (えい)
2012-04-21 20:26:46
あれあれ、ダメでしたか。
ぼくは、これは昔よくあった
頭空っぽで楽しめる作品という風に
割り切ったからか、
ノリで観てしまいました。
返信する
□migさん (えい)
2012-04-21 21:55:30
あらあら、migさんもダメでしたか。
これは、やはり、基本男子の映画なのかな。
返信する
Unknown (通りまくり)
2012-05-01 23:32:00
すみません、気になったもので・・

>乳を救いに旅に出る…というもの。

行頭なのでちょっと目立つかなと。
返信する
■通りまくりさん (えい)
2012-05-02 20:34:38
こんばんは。
ご指摘、ありがとうございます。
ほとんど勢いで書いているから、
こうなっちゃうんですね。
これからは少しきちんとやろうかと…。
と言いつつ、また『ぼくたちのムッシュ・ラザール』でもやっちゃってましたが…。
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