「こういう映画って、好きな人にはたまらないんだろうな」
----おやおや、いきなりだね。
「監督はメキシコのフェルナンド・エインビッケ監督。
エンドクレジットで
ジム・ジャームッシュと小津安二郎のふたりの監督に
感謝が捧げられている。
その一方で彼自身、
この映画の特徴として退屈さやけだるさをあげているんだ」
----ははあ。だんだん見えてきた。
これは特別な大事件が起こらないパターンだニャ。
「うん。ある退屈な日曜日。
14歳のモコはフラマの家で一緒に留守番を楽しんでいる。
しばらくして隣に住む少し年上の女の子リタが
オーブンを使わせてほしいとやってくる。
そしてもうひとりやってきたのが、
ピザ配達人のウリセス。
11秒遅れたと言ってピザの支払いを拒否するフラマとモコ。
支払うまで帰らないと言うウリセス。
かくして4人のドラマが立ち上がる…というお話」
----ニャるほどね。でもこのタイトルの意味って?
「実はフラマの両親は離婚まで秒読み段階。
いずれもが自分のものだと主張する家財道具の中に、
壁にかかっている一枚の絵があるんだ。
そこに描かれているのは湖から飛び立つ鴨。
ウリセスはそれを見て鴨のV字編隊飛行について話す。
それによると鴨の飛行は
先頭の鴨が作る風に乗って2羽目が飛び、
2話目が作る風に乗って3羽目が飛ぶ…というように続いてゆく。
先頭に立つ鴨の役は交代制。
遅れそうになった仲間がいたらその横に寄り添う…」
----ははぁ。映画は彼ら4人をその鴨に喩えてもいるんだね。
「うん。それよりも飛べないアヒルってとこかな。
でも、この出会いで彼らは飛べる鴨になるかも知れない…。
途中、この部屋からフラマとウリセスが“超現実的に”一回だけ外に出る。
映画全体が日常の中の小さな出来事を追い、
その中から、それぞれの孤独感とか悩みを浮きぼりにするという手法だけに
この絵に絡むその超現実的な映像は強いインパクトを残す」
----それ以外は淡々としているの?
「うん。
銃をぶっ放して家具を壊したり、
ウリセスがフラマを突き飛ばしてフラマが怪我したりと、
いま考えると、ちょこちょこと事件も起こっているけど、
全体的には、くすぐるようなユーモアの時間がまったりと流れる。
でもその中に、
モコを意識するリタ、
そしてモコにとって初めてと思われるキスの瞬間など、
いくつもの感情が交錯して、部屋の空間の密度を濃くする。
過剰な情報を制限する白黒映像と言うのも、
この映画にあっていたと思うよ」
(byえいwithフォーン)
※ビートルズのジャケットにあった度
人気blogランキングもよろしく
☆「CINEMA INDEX」☆「ラムの大通り」タイトル索引
(他のタイトルはこちらをクリック→)
----おやおや、いきなりだね。
「監督はメキシコのフェルナンド・エインビッケ監督。
エンドクレジットで
ジム・ジャームッシュと小津安二郎のふたりの監督に
感謝が捧げられている。
その一方で彼自身、
この映画の特徴として退屈さやけだるさをあげているんだ」
----ははあ。だんだん見えてきた。
これは特別な大事件が起こらないパターンだニャ。
「うん。ある退屈な日曜日。
14歳のモコはフラマの家で一緒に留守番を楽しんでいる。
しばらくして隣に住む少し年上の女の子リタが
オーブンを使わせてほしいとやってくる。
そしてもうひとりやってきたのが、
ピザ配達人のウリセス。
11秒遅れたと言ってピザの支払いを拒否するフラマとモコ。
支払うまで帰らないと言うウリセス。
かくして4人のドラマが立ち上がる…というお話」
----ニャるほどね。でもこのタイトルの意味って?
「実はフラマの両親は離婚まで秒読み段階。
いずれもが自分のものだと主張する家財道具の中に、
壁にかかっている一枚の絵があるんだ。
そこに描かれているのは湖から飛び立つ鴨。
ウリセスはそれを見て鴨のV字編隊飛行について話す。
それによると鴨の飛行は
先頭の鴨が作る風に乗って2羽目が飛び、
2話目が作る風に乗って3羽目が飛ぶ…というように続いてゆく。
先頭に立つ鴨の役は交代制。
遅れそうになった仲間がいたらその横に寄り添う…」
----ははぁ。映画は彼ら4人をその鴨に喩えてもいるんだね。
「うん。それよりも飛べないアヒルってとこかな。
でも、この出会いで彼らは飛べる鴨になるかも知れない…。
途中、この部屋からフラマとウリセスが“超現実的に”一回だけ外に出る。
映画全体が日常の中の小さな出来事を追い、
その中から、それぞれの孤独感とか悩みを浮きぼりにするという手法だけに
この絵に絡むその超現実的な映像は強いインパクトを残す」
----それ以外は淡々としているの?
「うん。
銃をぶっ放して家具を壊したり、
ウリセスがフラマを突き飛ばしてフラマが怪我したりと、
いま考えると、ちょこちょこと事件も起こっているけど、
全体的には、くすぐるようなユーモアの時間がまったりと流れる。
でもその中に、
モコを意識するリタ、
そしてモコにとって初めてと思われるキスの瞬間など、
いくつもの感情が交錯して、部屋の空間の密度を濃くする。
過剰な情報を制限する白黒映像と言うのも、
この映画にあっていたと思うよ」
(byえいwithフォーン)
※ビートルズのジャケットにあった度
人気blogランキングもよろしく
☆「CINEMA INDEX」☆「ラムの大通り」タイトル索引
(他のタイトルはこちらをクリック→)