(原題:Le demoiselle d'honneur / The Bridesmaid)
---クロード・シャブロルって、
もうけっこうな年なのに精力的だね?
「うん。プレスにも
“ヌーヴェル・ヴァーグ現役最後の巨匠”という
紹介がされていた。
カイエ派最初の35mm長編作品が
シャブロルの『美しきセルジュ』と言われていることを思えば、
これはなかなか感慨深いな。
『フランス映画の墓掘り人』とまで言われたトリュフォーはもう亡くなったし、
ゴダールはそれこそ遠いところまできてしまった」
----で、この映画はどういう作品なの?
「95年の『沈黙の女/ロウフィールド館の惨劇』と同じく
ルース・レンデルの小説を翻案。
一言で言えば、愛欲のサスペンス・ミステリーだね。
妹の結婚式で、主人公フィリップ(ブノワ・マジメル)は
花嫁付添い人の一人、センタ(ローラ・スメット)と出会う。
式の終わった夕刻、
雨に濡れた身体でフィリップの家を訪れるセンタ。
そこであっという間に燃え上がる二人。
だが愛が深まるにつれて、
センタは内なる異常性をむき出しにしてくる。
彼女はフィリップに自分を愛しているなら
次の4つのことをして証明してくれと言うんだ。
その内容と言うのが、
1.木を植えて
2.詩を書いて
3.同性の人と寝る
4.誰でもいいから人を殺して
かくして物語は愛と官能をベースに、
殺人事件まで絡むサスペンス・ミステリーへと発展してゆく」
----mmmmm……(汗)。
「まあ、物語は原作があるから、
その中身を詳しく語ってもしょうがないけど、
こういうファムファタールものと言うか、
悪女に支配される男性と言うのは、
ある意味、ヌーヴェル・ヴァーグっぽい話だよね。
トリュフォーにしろゴダールにしろ、
それに近いモノを描いてきたし…」
----う~ん。
物語じゃないとすれば
この映画の見どころは、
やっぱり映像?
「うん。たとえば先ほどのセンタが現れるシーンの匂い立つ官能性。
ここはこの映画の白眉だと思うね。
それと冒頭の長回し。
その先に現れた映像は、
主人公たちが観ているテレビの中の映像と重なり合ってくる。
かなり意味ありげに描かれるこのシーン、
しかし本編が始まると
いつしか置き去りにされてしまう。
でもそれが最後に生きてくるんだね。
まあ、これは脚本の巧さもあるんだろうけど…。
後は俳優だね。
あまり日本人受けはしそうにないけど、
ローラ・スメットには注目だ。
彼女の父親はジョニー・アリデー。
そして母親はなんとナタリー・バイ。
トリュフォー、ゴダールのファンなら
これは決して忘れられない名前。
そのナタリー・バイの娘が胸を見せて
しかもラブシーンを演じているんだから、
ある意味複雑」
----シャブロルでもそんなに激しく写しちゃうわけ?
「いやいや。
そのベッドシーンにしても
ときにはフレームアウトするなど、
ワンパターンにならないように趣向を凝らしていた。
むしろ注目したいのはキスシーン。
ベッドシーンよりも遥かに多い。
これもある意味、いまの“見せすぎる”映画に対する
シャブロルの異議申し立てなのかもね」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「なんて女ニャ、めっ」
※右も左も悪い女ばかりだ度
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(他のタイトルはこちらをクリック→)
※画像はアメリカ・オフィシャルの壁紙です。
---クロード・シャブロルって、
もうけっこうな年なのに精力的だね?
「うん。プレスにも
“ヌーヴェル・ヴァーグ現役最後の巨匠”という
紹介がされていた。
カイエ派最初の35mm長編作品が
シャブロルの『美しきセルジュ』と言われていることを思えば、
これはなかなか感慨深いな。
『フランス映画の墓掘り人』とまで言われたトリュフォーはもう亡くなったし、
ゴダールはそれこそ遠いところまできてしまった」
----で、この映画はどういう作品なの?
「95年の『沈黙の女/ロウフィールド館の惨劇』と同じく
ルース・レンデルの小説を翻案。
一言で言えば、愛欲のサスペンス・ミステリーだね。
妹の結婚式で、主人公フィリップ(ブノワ・マジメル)は
花嫁付添い人の一人、センタ(ローラ・スメット)と出会う。
式の終わった夕刻、
雨に濡れた身体でフィリップの家を訪れるセンタ。
そこであっという間に燃え上がる二人。
だが愛が深まるにつれて、
センタは内なる異常性をむき出しにしてくる。
彼女はフィリップに自分を愛しているなら
次の4つのことをして証明してくれと言うんだ。
その内容と言うのが、
1.木を植えて
2.詩を書いて
3.同性の人と寝る
4.誰でもいいから人を殺して
かくして物語は愛と官能をベースに、
殺人事件まで絡むサスペンス・ミステリーへと発展してゆく」
----mmmmm……(汗)。
「まあ、物語は原作があるから、
その中身を詳しく語ってもしょうがないけど、
こういうファムファタールものと言うか、
悪女に支配される男性と言うのは、
ある意味、ヌーヴェル・ヴァーグっぽい話だよね。
トリュフォーにしろゴダールにしろ、
それに近いモノを描いてきたし…」
----う~ん。
物語じゃないとすれば
この映画の見どころは、
やっぱり映像?
「うん。たとえば先ほどのセンタが現れるシーンの匂い立つ官能性。
ここはこの映画の白眉だと思うね。
それと冒頭の長回し。
その先に現れた映像は、
主人公たちが観ているテレビの中の映像と重なり合ってくる。
かなり意味ありげに描かれるこのシーン、
しかし本編が始まると
いつしか置き去りにされてしまう。
でもそれが最後に生きてくるんだね。
まあ、これは脚本の巧さもあるんだろうけど…。
後は俳優だね。
あまり日本人受けはしそうにないけど、
ローラ・スメットには注目だ。
彼女の父親はジョニー・アリデー。
そして母親はなんとナタリー・バイ。
トリュフォー、ゴダールのファンなら
これは決して忘れられない名前。
そのナタリー・バイの娘が胸を見せて
しかもラブシーンを演じているんだから、
ある意味複雑」
----シャブロルでもそんなに激しく写しちゃうわけ?
「いやいや。
そのベッドシーンにしても
ときにはフレームアウトするなど、
ワンパターンにならないように趣向を凝らしていた。
むしろ注目したいのはキスシーン。
ベッドシーンよりも遥かに多い。
これもある意味、いまの“見せすぎる”映画に対する
シャブロルの異議申し立てなのかもね」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「なんて女ニャ、めっ」
※右も左も悪い女ばかりだ度
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※画像はアメリカ・オフィシャルの壁紙です。
こういう映画を観るともっとフランス映画観たい
なって思います。地味ですけど、アメリカ映画とは違う空気がやっぱりありますよね。
4つの愛の証明、映画観た後忘れちゃったんですが
こんなだったんですね。そういえば「3・同性と寝る」ってフィリップやってましたっけ?
あ、「4」もウソ言ってたからどれも1も2も実行してないんですよね、結局(笑)
ブノワの生真面目つまらない感じと、
ローラ・スメットなかなか良かったと思います。
3どころか、1も2もやっていません(笑)。
もう、こういうところが
この映画のおかしなところ。
最初から4だけにすればいいのに…。
でも原作では実行していたりして(汗)。
これ もしかしたら 今回のフランス映画祭で やってたかも(汗)。
ルース・レンデルも 好きなので 普通に上映されたら 観に行きたいです。
シャブロルは精力的ですよね。
しかも他のヌーヴェル・ヴァーグ監督のように
巨匠化していかないところが、またスゴい。
(少し語弊があるかも)
とは言え、ぼくにとってのシャブロルは
やはり『いとこ同士』ですが……。
この映画、5月の内に試写が来てたので最終で観ようと思ってて、観てきましたー、
えいさん先にご覧になってたと思ったのできてみました☆
極上サスペンスと言われた割にはそんなにすごい話ではなかったですけど役者たちの演技で魅せてくれました。
この女優さん、二人とも有名な人物だとプレスで知りましたけどアジアンぽい謎めいた雰囲気ありましたね
好みではないですけど、、、(笑)
物語としては、
よくあるファム・ファタールもの。
となると、
どこまでその女性に騙されても仕方がないと思えるか、
それこそ、その女性の魅力が勝負になる映画だったと思います。
ぼくもあまり好みではない女優さんでしたが、
ヨーロッパではそれが逆にいいのかも。