----これってフランス映画なんだよね。
「そう。主役のティエリー・エルミットというのは、
こういう、ちょっとイヤミな役をやるとピッタリ。
何年か前に『奇人たちの晩餐会』(当時は『変人たちの晩餐会』)
という大傑作を抱えて
横浜で行われているフランス映画祭に来日。
ぼくなんか、並んでサインまでもらったもんね」
----イヤミな役って、これどんな話なの?
タイトルからだけじゃ想像がつかないなあ。
「ティエリー・エルミットが演じるのは
建築業界の大物ヴァンサン・ポレル。
一見、何不自由のない暮らしをしている彼に、
ただ一つ欠けていたのが赤ちゃん。
そんな彼もようやく父親になれる日が近づいてきた。
ところが、シモンと言う男から、
彼の会社が建築中の建物は
自分が学生時代に設計したものだと抗議を受ける。
警備員を使って、なんとか追い返したポレルだが、
なんと自分の運転していた車でシモンを轢いてしまう」
----あらら、どうなるんだろう?
「シモンは死んであの世へ・・・と思いきや、
なんとポレルの赤ちゃんとして生まれ変わってしまう。
さあ、そこでシモンは
赤ちゃんとしてポレルに逆襲をする・・・ってお話だ」
----うっわあ。これはオモシロそう。
でも、どんな逆襲をするの?
「最初は飲んでいるミルクを顔に吐いたり、
夜泣きをして眠りを妨げたり、うんちをしたり…。
ところが彼の逆襲はこれくらいでは収まらない。
ついにはポレルを絶望の縁に追いやる、
あるとんでもないことを考えつくんだ」
----う~ん。それって何だろう?
「最愛の赤ちゃん、つまり自分をこの世から消そうと考えるわけだ。
そのために彼は高いところから落ちようとしたり、
お風呂の中で溺れようとしたり・・・」
----信じられない。とんでもなくブラックな話だね。
果たしてそんなこと撮影可能なの?
「フランスでは赤ちゃんを1日1時間以上働かせられない。
そのため1日4時間の労働が認められているマドリッドで撮影したらしい。
それでもアップを除いて10~15人の赤ちゃんが出演しているのだとか。
この映画、最初に驚くのが交通事故のシーン。
そこでは撥ねられたシモンが宙高く空に舞う映像が
ワンショットで映し出される。
もちろんCGなどの特撮が使われているわけだけど、
それに限らず、
この赤ちゃんの『ありえねえ~動き』も3Dアニメーターの参加あってのもの。
アイロンを落とそうとしたり、階段を上ったり、
ぬいぐるみとボクシングしたり、
洗剤のボトルのキャップを開けて飲もうとしたり、
実にスリリングだよ」
----いよいよもってオモシロそうだ。
「実はこの映画、
シモンは恋人と友だちに裏切られ、
ポレルも奥さんに浮気されている。
さらに言えばポレルは設計を盗んでいない。
つまり、本人たちは知らないけど観客は知っていると言う事実が
いくつもスクリーン上に提示される。
さあ、彼らはいつそれらの真実を知るのか?
それらが、すべて巧く落ち着く脚本の妙には
もう脱帽と言うほかない。
そうそう、実はこの赤ちゃん
ボイスオーバーで、心の声をずっと喋っている。
そう、ブルース・ウィリスの『ベイビー・トーク』のようにね」
----ええぇ~~っ。それって映画の核になることじゃない。
もっと早く言ってよ。
「ごめんごめん。
でも、ちょっとシニカルでエスプリが利いたこの映画、
フレンチ・コメディの楽しさを知るにはうってつけ。
フォーンも観てみたら」
(byえいwithフォーン)
※バブバブ度


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「そう。主役のティエリー・エルミットというのは、
こういう、ちょっとイヤミな役をやるとピッタリ。
何年か前に『奇人たちの晩餐会』(当時は『変人たちの晩餐会』)
という大傑作を抱えて
横浜で行われているフランス映画祭に来日。
ぼくなんか、並んでサインまでもらったもんね」
----イヤミな役って、これどんな話なの?
タイトルからだけじゃ想像がつかないなあ。
「ティエリー・エルミットが演じるのは
建築業界の大物ヴァンサン・ポレル。
一見、何不自由のない暮らしをしている彼に、
ただ一つ欠けていたのが赤ちゃん。
そんな彼もようやく父親になれる日が近づいてきた。
ところが、シモンと言う男から、
彼の会社が建築中の建物は
自分が学生時代に設計したものだと抗議を受ける。
警備員を使って、なんとか追い返したポレルだが、
なんと自分の運転していた車でシモンを轢いてしまう」
----あらら、どうなるんだろう?
「シモンは死んであの世へ・・・と思いきや、
なんとポレルの赤ちゃんとして生まれ変わってしまう。
さあ、そこでシモンは
赤ちゃんとしてポレルに逆襲をする・・・ってお話だ」
----うっわあ。これはオモシロそう。
でも、どんな逆襲をするの?
「最初は飲んでいるミルクを顔に吐いたり、
夜泣きをして眠りを妨げたり、うんちをしたり…。
ところが彼の逆襲はこれくらいでは収まらない。
ついにはポレルを絶望の縁に追いやる、
あるとんでもないことを考えつくんだ」
----う~ん。それって何だろう?
「最愛の赤ちゃん、つまり自分をこの世から消そうと考えるわけだ。
そのために彼は高いところから落ちようとしたり、
お風呂の中で溺れようとしたり・・・」
----信じられない。とんでもなくブラックな話だね。
果たしてそんなこと撮影可能なの?
「フランスでは赤ちゃんを1日1時間以上働かせられない。
そのため1日4時間の労働が認められているマドリッドで撮影したらしい。
それでもアップを除いて10~15人の赤ちゃんが出演しているのだとか。
この映画、最初に驚くのが交通事故のシーン。
そこでは撥ねられたシモンが宙高く空に舞う映像が
ワンショットで映し出される。
もちろんCGなどの特撮が使われているわけだけど、
それに限らず、
この赤ちゃんの『ありえねえ~動き』も3Dアニメーターの参加あってのもの。
アイロンを落とそうとしたり、階段を上ったり、
ぬいぐるみとボクシングしたり、
洗剤のボトルのキャップを開けて飲もうとしたり、
実にスリリングだよ」
----いよいよもってオモシロそうだ。
「実はこの映画、
シモンは恋人と友だちに裏切られ、
ポレルも奥さんに浮気されている。
さらに言えばポレルは設計を盗んでいない。
つまり、本人たちは知らないけど観客は知っていると言う事実が
いくつもスクリーン上に提示される。
さあ、彼らはいつそれらの真実を知るのか?
それらが、すべて巧く落ち着く脚本の妙には
もう脱帽と言うほかない。
そうそう、実はこの赤ちゃん
ボイスオーバーで、心の声をずっと喋っている。
そう、ブルース・ウィリスの『ベイビー・トーク』のようにね」
----ええぇ~~っ。それって映画の核になることじゃない。
もっと早く言ってよ。
「ごめんごめん。
でも、ちょっとシニカルでエスプリが利いたこの映画、
フレンチ・コメディの楽しさを知るにはうってつけ。
フォーンも観てみたら」
(byえいwithフォーン)
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公式サイトでチェックしたところ、出演者も好みだし\(^o^)/
でも、東京だなぁ~・・・
こっちくるのかなぁ?←たぶん 半年遅れのレイトショーだろうけど(爆)
1月に『風とともに去りぬ』観に行こうと思ってますが
その頃上映始まってればうれしいけどなぁ~(笑)
この映画、かなりハマりました。
良識派の人の怒りをかなり買いそうな映画ですが…。
劇場はシネマメディアージュ。
公開は、1月下旬もしくは2月上旬だったかな。
ぜひ、時間を見つけて観てください。
にゃんこさんの感想がうかがいたいです。
こんなに「壮絶」な内容とは(笑)
これじゃ労働時間が4時間以上とかいうどころか
ほんと赤ちゃんスタントが何人いても足りませんね。
メディアージュというのが大ネックですが(苦笑)
でも頑張って観に行きたいです。
お知らせ頂いてありがとうございました。感謝です~。
ね、驚きでしょう?
実は『奇人たちの晩餐会』とか
この映画のような
フランスの風刺コメディは大好きなんです。
またご覧になりましたら、
ご意見お待ちしています。
ちょうど14日~15日東京に遊びに行く予定で
なんとラッキー♪
土曜日は『風とともに去りぬ』日曜はこの映画と『ホテル・ルワンダ』
観てこれたらいいなぁ~と計画中です(笑)
楽しみ~
観ていただいて「なあんだ」とならないことを祈っています。
予想通り、ちょっと皮肉ってるフレンチ・コメディと
愛らしい赤ちゃんの表情を楽しんできました。
オープニングタイトルのかわいらしさも、小洒落てて大好き(笑)
お客さんの入りは、大作もいっぱい公開された週末だったので
そんなにいらっしゃいませんでしたが^^;
でも、みんな楽しそうにクスクス笑ってる気配がありましたよ~
結局『ホテル・ルワンダ』は時間が合わなくって見送りましたが。。。
かなり満足して帰ってきました(笑)
(役所広司)
ツボにはまっていただけたとうかがい、ほっと一息です。
映画をご紹介する場合、
ほんとうに楽しんでいただけるだろうかと、
けっこうハラハラします。
大作も好きですが、
こういう映画をこっそり楽しみ、
そして観た人同士で、
「あそこがよかった。ここがオモシロかった」と、
共犯(?)的に語り合うのも好きです。
これからもよろしくお願いします。
ははは・・・睦月、見事にハマリましたァ!大好きなんですよ、こういった作品は。
けど、あんまり鑑賞されている方がいらっしゃらないみたい・・。けど、絶対えいさんとこに行けば間違いない!と思ってました。
パンフ買っちゃいましたよ、普段滅多に買わないのに・・・(笑)
パンフ買われたのですか。
その気持ち分かりますね。
こういう映画って紹介している媒体などが少ないですし、
その分、パンフなどに情報を求めたくなりますよね。
もちろん『EP3』『キング・コング』のように
より詳しい情報が書いてあるパンフも歓迎ですが。