ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『グッド・ドクター 禁断のカルテ』

2011-12-01 22:51:22 | 新作映画
※注:少々辛口です。

(原題:The Good Doctor)


----ニャに。この映画?
“グッド・ドクター”っていうから
てっきりヒューマン・ドラマなのかニャと思ったら
禁断のカルテなんて、副題が付いている。
「そうだね。
劇中でも主人公が“グッド・ドクター”の条件を先輩ドクターに尋ねたり、
患者の言葉の中にも、
『先生はグッド・ドクター』というのがあったりもするし、
そのテーマを掘り下げていると思われがちか…。
でも、実は副題『禁断のカルテ』がすべてを語っている。
そう、これは、いわゆる医療サスペンス。
なんと、あのオーランド・ブルームが
とんでもない役をやっているんだ。
プレスにも書いてあるから、
ネタバレ承知で思いきって言っちゃうけど、
彼の役は殺人犯」

----あらら。
確かこの映画は昨年の製作だよね。
ということは、
『三銃士・王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』の時に言われた
“初の悪役”って嘘になるじゃニャい。
「う~ん。そうなるのかな。
でも、
悪役というのは、
正義の味方の主人公がいることを前提にして使われる言葉。
この映画では、主人公をオーランド・ブルームが演じているわけだし、
悪役というよりも、これは悪人役かな」

----ニャんだか、こじつけっぽいニャあ…(笑)。
で、彼はどんな殺人を犯すの?
「オーリー演じる主人公マーティン・ブレイクは
いたってまじめな研修医。
ただ、上昇志向は強い。
ところがそれが空回りして失敗ばかり。
しかもベテラン看護師から理不尽な仕打ちを受けたりで、
彼の焦燥感は高まる一方。
そんなある日、18歳の美しい少女ダイアン(ライリー・キーオ)が入院してくる。
マーティンの献身的で誠実な治療で彼女は順調に回復。
だが、退院してしまうと
彼の医師としての熱意は執着に。
ダイアンの家に招かれたのをいいことに、
薬をすり替え、彼女の病気を再発させてしまう。
思惑どおりダイアンは入院。
退院させたくない彼は、
今度は彼女が寝ている間に
点滴を入れ替えたりまでしてしまう」

----それはヒドイい!
取り返し付かない。
「そういうことだね。
しかも、ダイアンの死後に
掃除係のジミー(マイケル・ベーニャ)が
二人の関係を書いたと思われる彼女の日記を見つけ、
マーティンを脅迫。
ヤク中のジミーは、
周囲に知られたくなかったら
薬を横流ししろとマーティンに迫る…」

----ニャるほど。
話としてはオモシロいけど、
こんなの、すぐバレるんじゃニャいの?
薬の保管とか厳重なはずだし、
調べればすぐに分かりそう。
「そう、そこがこの映画のポイント。
“医師による完全犯罪”という、
そのプロットはありえるんだけど、
それを観客に納得させるには、
それ相応の描写がなければ難しい。
ところがこの映画は、
ディテールがあまり描き込まれていない。
そのため、彼が点滴すり替えなどの犯行に及んでいる時も、
ハラハラドキドキのサスペンスが失せ、
逆に“ありえない”感が先立ってしまう。
犯行に使用した注射器等の処理にしてもそう。
こんないい加減な捨て方が通用するはずはないのでは?
というクエスチョンが頭をもたげてくる。
そういう意味では、これは惜しい映画だね」




                    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「でも、オーリーのファンなら観るのニャ」ぱっちり

ライリー・キーオはプレスリーの孫娘だ度

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