ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『インサイド・マン』

2006-06-10 23:16:54 | 映画
----この映画、初日に観に行ったわけだよね。
それだけ期待も大きかったってことかニャ?
「『その時、犯人は人質全員を共犯者にした。』
この一文読んだら、誰だってオモシロそうに思うじゃない」

----その言い方からすると、そうでもなかったわけだ?
「う~~ん。
試写で観たわけじゃないし、ズバリ言っちゃおう。
事前に読んでいた資料の方が
まだ想像をかき立てられてよかったね」

----どんなところがオモシロそうに見えたわけ?
「物語はマンハッタンの信託銀行を襲った
ダルトン・ラッセル(クライブ・オーエン)をリーダーとする強盗一味と
それに立ち向かうフレイジャー捜査官(デンゼル・ワシントン)を軸として進んでゆく。
この銀行強盗犯は、行員や客に自分たちと同じ格好をさせる。
つまり、だれが犯人なのか、まったく分からなくしてしまうわけだ。
一方のフレイジャーは、
犯人たちの要求がジャンボジェット機などと、とてつもないことに加え、
具体的要求が少なく、
時間稼ぎしているようにしか見えないことに不審を抱き始める。
そこで彼は犯人たちと交渉。
行内へ入り込み、思い切った行動に出るが……」

----それは確かにハラハラしそうだ。
「ところが、これが実に緊迫感に乏しい。
フレイシャーの想像どおり、
この強盗一味は<別の理由>で行動しているから
まあ、これも仕方がないんだけどね。
でも、あまりにも<ユルくて>サスペンスを期待すると
がっかりしてしまう。
もっとも、それもスパイク・リーの計算なのかも知れないけど…」

----タイトルからすると、
人質の中に犯人と通じあっているものがいるのかとも思ったけど?
「いや、それもなきにしもあらずだけど
文字どおり犯人たちは<インサイド・マン>(笑)」

----??????どういうこと?
「まあ、観てみてよ。
そうそう。
映画ネタもいくつか入っていて
ダルトンはフレイジャーを『セルピコ』呼ばわりする。
あと、傑作だったのは
最後まで下着姿になることに抵抗していた
人質の女性(初老?)が『ダーティ・ハリー4』の決めゼリフを口にすること」

----それって「Go ahead ,make my day」のこと?
「うん。これはほんと笑えたな。
このセリフは昨年American Film Instituteが発表した
アメリカ映画名セリフベスト100の第6位。
ちなみに一昨日話した
『カクタス・ジャック』では『タクシードライバー』の
『You talking to me?』が使われていた。
こちらは第10位だったかな」

-----ニャんだか、映画の話を避けているみたい。

                 (byえいwithフォーン)
セルピコ<デジタルニューマスター版> TBDL-1065セルピコ<デジタルニューマスター版> TBDL-1065
※『セルピコ』の意味はこちらで……。

ダーティーハリー 4 DL-21512ダーティハリー 4 DL-21512
※女性のセリフ「Go ahead ,make my day」はここが元ネタ。笑えました。


※どうも肌にあわない度
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