「いやあ、これはおススメだね。
やはり映画は観てみないと分からない 」
----確かメキシコ映画だよね。
印刷物を見ると、あまりきれいじゃなさそうだけど。
「そうなんだよね。
このビジュアルだと、
数ある映画の中からコレを選ぶと言う決め手に欠ける。
でも、それでもぼくとしてはこの映画を推したいね。
ひねったストーリー、くすぐるようなユーモア、
過去の映画の引用、大胆なアクション、そして独特の語り口」
----久しぶりだね<語り口>。
「うん。
まずは、ひねりにひねった
そのストーリーから話そう。
主人公のジャックはボスであるカボスの娘とベッドインしているところを
カボスに見られ、凄まじい暴行を受けてしまう。
カボスに交際を認めてもらおうと、改めて彼の部屋へ向かうカボス。
ところがカボスは彼が仕返しにきたと勘違い。
ゴルフパターでジャックに襲いかかろうとして転倒し、気絶してしまう。
助けを呼びにジャックが部屋を出た隙にやってきたのが掃除夫のチーノ。
なんとチーノはカボスを身ぐるみはいで悠々と部屋を出てゆく。
ところが、このカボスを狙っている別の男たちがいた。
彼らはチーノをカボスと間違えて後ろから襲撃。
頭から袋をかぶせ、アジトへ運ぶ……」
----ちょっと、ややこしすぎない。
ほら、よく言っていたじゃない。
いい映画は一言でストーリーが語れるって……。
「痛いところを突いてきたね。
じゃあ、はしょっちゃおう。
この犯人たちのリーダーは実はジーノの息子ボッチャ。
映画は、この後、
頭を隠されてしまったカボスとジーノの処理をめぐり、
ジャックたちとボッチャたちの思い違いと
その思い違いに気づいてからの争奪戦が
ブラックユーモア満載で描かれてゆく。
ユーモア例の一つをあげれば、
ジャックの部屋の隣人が飼っているうるさいオウム。
この隣人は二挺マシンガンで、
このオウムを守り抜こうとする。
理由は『おばあちゃんがくれた大切な鳥!』(笑)。
かと思えば、これは次のアクションにも繋がるんだけど、
ジャック組VS.ボッチャ組の激しいカーチェイスも見モノ。
ニ台の車はスタジアムの通路で追いつ追われつ。
最後にはキリモミしながら
観客席をなぎ倒してクラッシュしてしまう。
映画ネタとしては『タクシードライバー』の
トラヴィスのマネもあったね」
----確かにオモシロそう。
でもそれほどの語り口にも見えないけど……?
「じゃあ、これはどうだろう。
映画の冒頭はジャックがトイレに座ったまま
隣の個室のムドに話しかけているシーン。
その話と言うのは中国人コックやキャディを半殺しにした
ある男、つまりカボスのこと。
ジャックが紙を取るためムドとは逆側の隣の個室を開けると
そこには……下着姿で気を失っているカボス」
----ニャるほど、意外性ってヤツだね。
「それにもちろん映像の遊びもある。
掃除夫ジーノはなぜカボスを殴ったか?
これについては、
仲が良かったふたりの少年時代に遡り、
以後、ニュース映像のフィルムのタッチで
カボスがジーノを裏切った過程が語られていく。
また、ジャックの加勢をするレスラー上がりの大男ルベンのエピソードも秀逸。
彼が車に乗ると、なぜかレスラー時代のマスクマンに。
しかも映像はモノクロになり、
彼はゾンビに襲われる老婆を助けるヒーローに早変わり。
この怪力大男ルベンでもかなわないのが、
こちらはちっこいちっこいトニー。
<噛みつき>の武器を持ち、不気味なベッドシーンまで演じる。
他にも<ロンパリ>と呼ばれて、
その悲しい過去を思い出してキレる男など
ユニークなキャラがいっぱいだ」
----ニャるほど、これはおススメってわけだ。
「でも、メキシコ映画らしく
少々暑苦しいから
誰にでもってワケじゃないよ。
そうそう、エンドクレジットの後のエピソード。
この意味がぼくには分からなかった。
だれか観た人に、教えてほしいな」
(byえいwithフォーン)
※久々の拾いモノだ度
人気blogランキングもよろしく
☆「CINEMA INDEX」☆「ラムの大通り」タイトル索引
(他のタイトルはこちらをクリック→)
やはり映画は観てみないと分からない 」
----確かメキシコ映画だよね。
印刷物を見ると、あまりきれいじゃなさそうだけど。
「そうなんだよね。
このビジュアルだと、
数ある映画の中からコレを選ぶと言う決め手に欠ける。
でも、それでもぼくとしてはこの映画を推したいね。
ひねったストーリー、くすぐるようなユーモア、
過去の映画の引用、大胆なアクション、そして独特の語り口」
----久しぶりだね<語り口>。
「うん。
まずは、ひねりにひねった
そのストーリーから話そう。
主人公のジャックはボスであるカボスの娘とベッドインしているところを
カボスに見られ、凄まじい暴行を受けてしまう。
カボスに交際を認めてもらおうと、改めて彼の部屋へ向かうカボス。
ところがカボスは彼が仕返しにきたと勘違い。
ゴルフパターでジャックに襲いかかろうとして転倒し、気絶してしまう。
助けを呼びにジャックが部屋を出た隙にやってきたのが掃除夫のチーノ。
なんとチーノはカボスを身ぐるみはいで悠々と部屋を出てゆく。
ところが、このカボスを狙っている別の男たちがいた。
彼らはチーノをカボスと間違えて後ろから襲撃。
頭から袋をかぶせ、アジトへ運ぶ……」
----ちょっと、ややこしすぎない。
ほら、よく言っていたじゃない。
いい映画は一言でストーリーが語れるって……。
「痛いところを突いてきたね。
じゃあ、はしょっちゃおう。
この犯人たちのリーダーは実はジーノの息子ボッチャ。
映画は、この後、
頭を隠されてしまったカボスとジーノの処理をめぐり、
ジャックたちとボッチャたちの思い違いと
その思い違いに気づいてからの争奪戦が
ブラックユーモア満載で描かれてゆく。
ユーモア例の一つをあげれば、
ジャックの部屋の隣人が飼っているうるさいオウム。
この隣人は二挺マシンガンで、
このオウムを守り抜こうとする。
理由は『おばあちゃんがくれた大切な鳥!』(笑)。
かと思えば、これは次のアクションにも繋がるんだけど、
ジャック組VS.ボッチャ組の激しいカーチェイスも見モノ。
ニ台の車はスタジアムの通路で追いつ追われつ。
最後にはキリモミしながら
観客席をなぎ倒してクラッシュしてしまう。
映画ネタとしては『タクシードライバー』の
トラヴィスのマネもあったね」
----確かにオモシロそう。
でもそれほどの語り口にも見えないけど……?
「じゃあ、これはどうだろう。
映画の冒頭はジャックがトイレに座ったまま
隣の個室のムドに話しかけているシーン。
その話と言うのは中国人コックやキャディを半殺しにした
ある男、つまりカボスのこと。
ジャックが紙を取るためムドとは逆側の隣の個室を開けると
そこには……下着姿で気を失っているカボス」
----ニャるほど、意外性ってヤツだね。
「それにもちろん映像の遊びもある。
掃除夫ジーノはなぜカボスを殴ったか?
これについては、
仲が良かったふたりの少年時代に遡り、
以後、ニュース映像のフィルムのタッチで
カボスがジーノを裏切った過程が語られていく。
また、ジャックの加勢をするレスラー上がりの大男ルベンのエピソードも秀逸。
彼が車に乗ると、なぜかレスラー時代のマスクマンに。
しかも映像はモノクロになり、
彼はゾンビに襲われる老婆を助けるヒーローに早変わり。
この怪力大男ルベンでもかなわないのが、
こちらはちっこいちっこいトニー。
<噛みつき>の武器を持ち、不気味なベッドシーンまで演じる。
他にも<ロンパリ>と呼ばれて、
その悲しい過去を思い出してキレる男など
ユニークなキャラがいっぱいだ」
----ニャるほど、これはおススメってわけだ。
「でも、メキシコ映画らしく
少々暑苦しいから
誰にでもってワケじゃないよ。
そうそう、エンドクレジットの後のエピソード。
この意味がぼくには分からなかった。
だれか観た人に、教えてほしいな」
(byえいwithフォーン)
※久々の拾いモノだ度
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えいさんのブログと言えども、本作を観たという人は少ないのですね、空いてますね。じゃあ、遠慮なくコメントしちゃいます。
この作品、かなり楽しめました。この面白さは、観ない事には始まりませんね。この気に入りっぷりを記事にするのは、結構『至難の技』でしたよー。自分としては、まとめきれなかった印象です。この映画に完敗です。
『エンドクレジットの後』って、特に意味があるようにも思えませんでしたね。あの中国人、殺されたのかと勘違いしていましたが、泣く泣く母国へ帰っていったのですかね。あっても無くても余り変わらないと言えば変わらないですね。
あのエンドクレジットの後のシーンだけ、
テイストが少し違った感じで、
なんだか蛇足と言う気が……。
この映画の<奇妙な>味を伝えるのは
なかなか至難の技。
でも、少しでも多くの方に観ていただきたいです。
私はゲラゲラ笑ったのですが、一緒に居た友達が全然シラケていて、すごく寂しい思いをしました。
やっぱり映画ブログやってて良かったです。
ロンパリも面白かったですね
ほんっと えいさんに感謝!
こんな面白い映画教えてくださって、ほんっといい夏休みになりました。
もう、最初から最後までテンション高く観てました(笑)
なんかねー『運命じゃない人』を観ていたときの
楽しさと近いもの感じてました。
台詞はないんだけど強烈なトニーのキャラ
最後まで、おいしい役でしたねぇ~
こんにちは。
とらねこさんのブログタイトルからして、
この映画は、とらねこさんのタイプではと、
勝手に思い込んでいましたが、
あたって嬉しいです。
観客は分かっているのに、
本人たちは何も気づいていない…。
これって映画的でオモシロいですよね。
■にゃんこさん
お帰りなさい。
『運命じゃない人』の中村靖日はブレイクしましたね。
今年観た映画に何本出ていたことでしょう。
あのトニーのキャラ、最高です。
日本にもあんな役者が出てくれば作品世界は広がるのに。
神部浩とかがいつもとは全く違う感じでやってもオモシロいかも。
本当にレイトショーがもったいないくらい・・・面白くて、秀逸な作品でしたね。
ユーモアの伏線やハードボイルドの調子などなど、好きな人にはたまらない作品だと思います。
「タクシードライバー」のシーンは思わずニヤリとしてしまいました♪
『カクタス・ジャック』のオモシロさが
じわりじわりと巷に広がってゆくようで
とても楽しいです。
埋もれた名画で終わらないためにも
もっと多くの方に観ていただきたいですね。