関東に住んでいるミセスの兄貴が、
大阪へと遊びに来ていた。
遊びというか、大学の先生なんで、
大阪出張の役割でも作って
こちらに出てきているのかもしれないけどね。
これも昨年のミセスの日記なんかにも載っています。
で、その彼が義母さん(本人の母)の
家に来て何をするのかといいますと、
母さんの様子を見に来ることはもちろんなんですが、
もう一つ大きな目標があります。
それは、餅をつきに来ることです。
それも普通のもちではなくて、
いろいろと中身の入った
かき餅をこの日に合わせて、
大量に作りに来るのです。
なのでdoironたちは事前に
義母さんを通じて指摘のあった
「エビ」「一味」「ノリ」「マメ」「ゴマ」
とかを買いに走らなければならないのです。
あるときは山の朝市へ、
またある時は前もって注文してあったお店へと
うろうろと買いに走るのです。
なにせ義母さんは注文が細かくて、
エビは何とかの桜エビ、
一味は京都の何とか一味、
ノリは何とかの完走ノリ
と買うものが決まっているから、
さあ買おうと簡単にスーパーに行っても
なかったりもするのである。
だから、前もってその兄貴がやってくる
日にちに合わせて手配しておき、
できるだけ直前に手に入るようにするのだ。
そして兄貴がやってきた日には、
一日かけて餅つきをする。
何種類も付くから、
器械の洗浄なんかも大変だが、
これはミセスも駆けつけて手伝う。
ま、doironはこの段階では
そんなに役に立たないので、
ここでは向こうの家に任せて、
doironは一人で歩きに行ったりするのだ。
そして、しばらくの間兄貴は
仕事みたいな顔をして大阪へ行ったりしながら
数日後にいよいよその餅が固まって、
東京へ帰ろうとする日の朝にぼちぼちと兄貴が、
その餅を切る作業を始めるのだ。
その日は午前8時くらいに
召集がかかるので、
早朝より風呂に入って全身を洗い、
神木を燃やした煙を体に刷り込んで・・・と、
いやいやそんなことはない。
ただ義母さんとこへペタペタと
あるいていくのだ。
いくと、応接の部屋にお餅が広がっている。
えっと、まず兄さんたちと
相談したのは今年ももちの切り方だ。
今年のもちはだいたい厚さが2mmくらいで、
餅になったのもほしいから
最後の1cmくらいは切らずに
かき餅として残しておこう
ということになった。
さて、ではきりはじめるか。
ミセスはエビから切り始めている。
よしdoironもそうするか。
中に入っているものによって
餅の硬さが変わり、
切れ具合が微妙に違うのだ。
そうして休憩も入れ
ようやく全部切り終えたのが
1時間後くらいかな。
正座していたので足がしびれてしびれて。
まあ、これもまた年末の
行事の一つである。
しっかりと耐えてきれいに餅を切り終えた。
これらのもちはそれぞれの
家に分けられ、家を離れている
孫たちにも送られるのだ。
もちろんわがやも長野に送り届ける。
今年もうちは母親が亡くなったので
おせちのない正月を迎えることになるのだが、
こういう餅をつつきながら、
のんびりと迎える正月が
あと2週間ちょいでやってくるのですね。