雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

半可心中 濱次お役者双六

2014-12-07 21:00:00 | 

田牧山和著"半可心中 濱次お役者双六"を読みました。
大部屋の女形の濱次の主人公のシリーズの一冊です。
ちょい役しか回ってこない濱次です。
濱次には野心がなく大部屋で満足しています。
濱次を見込んで見守っている人たちはやきもきして
います。
立役者の野上紀十郎がすでにきまっている相手役の
女形と合わなくて濱次を相手役としてやりたいと
座元に申し入れます。
立女形の信之丞や、女形の秋泉などの反発をかいます。
演目の"千丈桜始末"は実は座付立作者の大竹松馬が
濱次が演じたらということを頭において書いたものです。
紀十郎はそれを察してしまいました。
濱次は秋泉の代役として十日間演じる、名前は出さない、
濱次が演じて客足が落ちたら紀十郎と濱次は責任を
取ることという条件で濱次が咲良を演じることに
なります。
やる気のない濱次には迷惑な話です。
奥役を務める清助は心配してあちらこちらの様子を
うかがっています。
濱次には町の娘たちの気持ちが理解できません。
そんな時に好きな男に心中を持ち掛けられうなずいた
娘にであいます。
しかし男は本気ではなく土壇場で娘を置いて逃げて
しまいます。
一晩娘の話を聞いてやります。
濱次が住むのは一人暮らしの女たちが多く住む長屋です。
長屋の人たちがどのような気持ちで生きているのかを
耳にします。

熱を出しふらふらの状態で濱次が演じる芝居は始まります。

重要な役をこなし濱次は変わるのでしょうか。
まだまだみたいにみえます。

コメントを投稿