風薫る道

Who never feels lonely at all under this endless sky...?

中島みゆき『転生』

2006-02-10 00:12:00 | その他音楽

『転生』は、夜会 Vol.13&14の曲目の中から11曲が選ばれ、新たに編集・レコーディングされた、みゆきさんの33枚目のオリジナルアルバムです。
初めてこの舞台を観る方は、事前にこのアルバムを聴いてから行かれるといいのではないでしょうか。みゆきさん自身もインタビューで言っていますが、「舞台で歌われる曲それぞれの全体像が、歌詞として目に入ると便利」ですし、「目で舞台を見ながら、聴いたことのない歌詞を追いかけていくっていう作業は、とてもじゃないけどついていけないスピードだったりしますから」。

とはいえ、このアルバムは夜会のサントラといってしまうのはもったいない完成度だと思います。みゆきさんの歌唱力は言うまでもなく、収録曲も綺麗め揃い。
でも何より感心したのはその構成。最後の『無限・軌道』は、最初の『遺失物預り所』へと繋がり、アルバム全体が一つの人生を描いているのです。
全体を通して聴くと輪廻転生のような体験をすることができ、色々なことを考えさせてくれる、優しくて深いアルバムです。
人生を終え、鉄道に乗ってたどり着いた駅でみゆきさんが「お待ち申し上げておりました」って笑顔で迎えてくれる光景を想像して、そんなだったら死ぬのも怖くないな、とちょっと笑ってしまいました。

インタビュー記事:
読売新聞
MUSIC LOUNGE
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