風薫る道

Who never feels lonely at all under this endless sky...?

Nelson Freire (14 juin 2014 à la Grange de Meslay)

2020-02-22 01:22:33 | クラシック音楽

お怪我が治ったら絶対また日本に来てくださいね、の思いをこめて。
梶本さん、本当にお願いします。。。

Debussy, Chopin, Gluck/Sgambati, Albeniz/Godowsky, Lobos. Nelson Freire


24:10からのグルック、アルベニス、ヴィラ=ロボスの流れ、最強。。。。。。。。。。(ヴィラ=ロボスのこの曲は「今夜はこれでお仕舞い」のフレイレの合図ですよね。来日公演でもそうだった^^)。
この会場もとっても素敵
調べたところ、Grange de Meslay (Meslay Barn)というフランスのロワール渓谷近くのトゥーレーヌに1220年に建てられた修道院の納屋なのだそうです。
リヒテルがここで始めた音楽祭が50年以上続いていて、この演奏もその一環。
こんなところで聴いてみたいなあ。

こちらはフレイレが弾くショパンの舟歌op.60。
ポゴレリッチの演奏も素晴らしかったけれど、フレイレのも最高に素晴らしい。。。
この曲もノヴァエスが好んで弾いていた曲だそうで、youtubeにノヴァエスが弾く舟歌の録音もありました。
フレイレがアンコールで弾く曲って、グルックもパデレフスキもノヴァエスに繋がるんですよね・・・

Guiomar Novaes e Nelson Freire - Gluck


ところで今改めて調べて驚いたんですけど、グルックって1714年生まれの作曲家なんですね。もう少し後の時代の人かと思っていた。
この「精霊たちの踊り」が含まれるオペラ『オルフェオとエウリディーチェ』が作曲されたのは、1762年、モーツァルトが5歳のとき。バッハもそうだけど、そんなに昔に生まれた音楽にこんなに心が慰められるなんて、人間の心というのは数百年程度では大きくは変わらないのだな、と改めて感じる。
そしてyoutubeのラフマニノフが弾くこの曲の演奏(こちらも素晴らしい)のコメント欄に「なぜ人類というのはこれほどの美しいものを作り出すことができるのに、一方で冷酷にも成りうるのか、しばしば不思議に感じる」というコメントがあるけれど、本当にそう。それは同じ一人の人間にも言えて、スターリンはモーツァルトの音楽に涙を流しながら、二千万人ともいわれる人間を殺害する命令を淡々と下した。彼が別荘で死んだとき、プレーヤーには彼が愛したピアノ協奏曲23番のレコードが載っていたとかいないとか。人間って不思議…。
なおノヴァエスやフレイレやラフマニノフが弾いているのはスガンバーティ編のピアノ版で、他にクライスラー編のヴァイオリン版「メロディ」などがあります。

Nelson Freire: ‘I have lived seven different lives’ (Apr. 29, 2019)
このインタビューを読むとリスボンに旅行したくなるな(そしてパリには旅行したくなくなるな・・・)。フレイレ曰く、リスボンは今は失われた古き良きリオのような街だと。ポルトガルは行ったことがないので、行ってみたいです。ピリスの母国でもありますね。ヨーロッパが大好きで毎年一か月以上かけて旅をしている友人も、一番好きな街はリスボンと言っていた。
このインタビューでフレイレはノヴァエスについて「彼女は私の教師ではなかった。いつも私のアイドルだった」と仰っていますね

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