5月22日、金沢地方裁判所の民事法廷の被告席に座り、午前10時30分の開廷を待つ間、目を閉じて30数年前、会社の法務担当だった頃に思いを巡らせた。
当時は、法務大臣の「権限法」の適用を受けて、法廷活動をしていたが、顧問弁護士の横に座って、メモをとる立場で、気楽だった。しかし、今回は、本人訴訟で、答弁書を提出した共同被告が、急に欠席したので、心細く、不安と緊張感に包まれた。
争点は、土地の所有権移転登記で、時効の成立を争う簡単なものだったが、相手方の弁護士の睥睨するような表情と、裁判所の独特の雰囲気に呑み込まれそうになるのを、必死でこらえた。
傍聴人がいない法廷は、水を打ったように静まり返り、原告側の弁護士と被告の私、そして、書記官と廷吏の4人が、言葉を交わすこともなく、開廷を待った。
定刻に、担当裁判官が入廷すると、一同起立し、裁判官が着席したら、着席し、裁判が始まった。裁判官が関係資料に目を通し、口を開くまでの僅かな時間が、重苦しく、随分、長く感じられた。
しかし、裁判官が、かつてのような難解な法律用語ではなく、平易な言葉を使用してくれ、不安が消え、同時に、時代の変化を感じた。
裁判は、双方の主張を確認し、滞りなく結審し、緊張から解放された。判決は、6月12日に出る。
当時は、法務大臣の「権限法」の適用を受けて、法廷活動をしていたが、顧問弁護士の横に座って、メモをとる立場で、気楽だった。しかし、今回は、本人訴訟で、答弁書を提出した共同被告が、急に欠席したので、心細く、不安と緊張感に包まれた。
争点は、土地の所有権移転登記で、時効の成立を争う簡単なものだったが、相手方の弁護士の睥睨するような表情と、裁判所の独特の雰囲気に呑み込まれそうになるのを、必死でこらえた。
傍聴人がいない法廷は、水を打ったように静まり返り、原告側の弁護士と被告の私、そして、書記官と廷吏の4人が、言葉を交わすこともなく、開廷を待った。
定刻に、担当裁判官が入廷すると、一同起立し、裁判官が着席したら、着席し、裁判が始まった。裁判官が関係資料に目を通し、口を開くまでの僅かな時間が、重苦しく、随分、長く感じられた。
しかし、裁判官が、かつてのような難解な法律用語ではなく、平易な言葉を使用してくれ、不安が消え、同時に、時代の変化を感じた。
裁判は、双方の主張を確認し、滞りなく結審し、緊張から解放された。判決は、6月12日に出る。