団塊的“It's me”

喜寿老(きじゅろう77歳)の道草随筆 月・水・金の週と火・木の週交互に投稿。土日祭日休み

国会の椅子にアレが

2024年04月15日 | Weblog

  国会中継をテレビで観ていた。国会の椅子は、金華山織(毛足のついたジャガード織物で和歌山県高野山口が産地の織物)の豪華なものである。たまたま空いていた椅子が映った。椅子の上に何か異様な物が置いてあった。目を凝らしてそのモノを見た。間違いない。骨盤サポートチェアだ。

 最近私は、行きつけのスーパーマーケットでくれるグリーンスタンプで、この骨盤サポートチェアをもらった。パソコンの前に座っている時間が長い。妻に椅子に座っている姿勢が悪いと言われる。自分では気を付けているつもりだが、自然に猫背になってしまう。そればかりではない。立っているより、座りたい。コメディアンの萩本欽一さん(82歳)が、書いていた。「椅子に座るようになったら終わり。昔テレビで私に椅子を出す人はいなかった。でも今はすぐに出すし、すぐ座る」 76歳の私も、最近どこでも椅子を探すようになった。電車でもバスでも座りたいと思う。更に座る時、「よっこいしょ」「どっこいしょ」と声を出してしまう。

 ある日、行きつけのスーパーでグリーンスタンプの券で商品に交換できる品のポスターが壁にはってあった。今までこのグリーンスタンプの券を交換したことはなかった。ずいぶん貯まっていた。冷蔵庫にマグネットで張り付けてあるだけ。ポスターの中で一番目立っていたのが、骨盤サポートチェアだった。帰宅してネットで骨盤サポートチェアのことを調べてみた。

 もう右脚の痛み痺れが3カ月以上続いている。整形外科へも行った。聴力にも問題があるのか、医師の言っていることがほとんど聞き取れなかった。医師は、小さな声で話す人だった。ただ何となく聞こえたのが、坐骨神経痛という言葉だった。処方してもらった薬もまったく効果がなかった。整形外科での診療を止めた。テレビのYou Tubeで坐骨神経痛の番組を色々観た。坐骨神経痛にマッサージが効くらしい。試しにショッピングセンターにあった店に行った。もともとマッサージを受けると、後に揉み返しのような症状が出る体質なので、マッサージを受けたことがあまりない。マッサージの効果もなかった。妻に相談しても「四十肩やぎっくり腰と同じで、医療で治せない事でも、時間が治してくれることもあるから、待ってみたら」としか言ってくれなかった。でも確かに時間が一番の効果だった。杖なしで歩けなかったが、このところ杖なしでも何とか歩ける。妻が言うように、時間が立つことで快方に向かっていると信じたい。

 国会の骨盤サポートチェアを見た時、議員の中にも腰痛などの問題で、いろいろ試しているのだと、同病相憐れむ感情を持った。しかしあの議員が座る椅子の値段は、200万円くらいするという。200万円の椅子に、4千円から高くても1万円くらいのプラスチック製の骨盤サポートチェアが乗っているのが滑稽。私は、1万円の椅子に骨盤サポートチェアを置いている。時間の経過が効いてきたのか、骨盤サポートチェアが効いているのか分からないが、脚が良くなってきている。散歩を継続するしか、私ができることはない。痛くて歩幅が小さくなったので、同じ距離を歩いても、万歩計の数字がずいぶん増えた。


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