団塊的“It's me”

喜寿老(きじゅろう77歳)の道草随筆 月・水・金の週と火・木の週交互に投稿。土日祭日休み

受診のハシゴ

2021年08月10日 | Weblog

  7月4日、2つの受診日だった。まず循環器内科、そして歯科。妻が休みを取って、歯科の予約を数か月前にしていた。私は3カ月ごとに循環器内科で診察を受けている。妻はその日に合わせて歯科の予約を入れた。ついでに私も歯の定期健診を受けることになった。

 家を車で出たのが7時。病院には8時ちょっと前に到着した。すでに玄関前には4,50人が並んでいた。8時過ぎに玄関が開き、受付が始まる。受診券を持っていれば、機械で受付を済ませられる。この病院では予約は日にちだけで、当日の受付順で診察の順番が決まる。9時に診察が始まるはずなのだが、私の主治医は、必ず30分遅く診察を開始する。受付を終えてから、受診まで2時間は待つ。妻は本を読み、私は漢字パズルをして待った。診察は3分で終わった。会計を済ませるのに、約40分待った。処方箋をもらって、近くの薬局で薬を受け取るまでに30分以上。すでに家を出てから、5時間が経っていた。私は思った。病院で診察を受けられる人は、健康でなければ受けられない。こんなに多くの患者が診察を受けに来ている。皆さん、お達者クラブの会員なのかなと。

 これで今日の受診が終わるのではなかった。次は夫婦そろって歯科医院へ向かった。車を駅前の有料駐車場に入れた。電車で行きつけの歯科医院までは電車で1時間10分かかる。歯科医院のある駅で電車を降りて、駅を出た。その日、気温は、35度以上になった。駅から歯科医院までは歩いて30分。この間、焼けつくような暑さの中を歩いた。妻も私もギラギラ太陽と紫外線にめっぽう弱い。やっと歯科医院にたどり着いた。予約は4時だった。4時前に私の名前が呼ばれて、診察台に座った。定期検査と歯周ポケットのクリーニング。終わったのが5時過ぎ。妻は待合室でカンカンになっていた。「帰るの6時過ぎるよ」と怒る。妻は前回、歯科衛生士の扱いが悪く、痛い思いをした。そこで私はSさんを推薦。Sさんは一度に一人しか診れない。妻を先に診てもらうようにするべきだった。1時間後、診療を終えて出てきた妻の機嫌は、収まっていた。Sさんは、とても上手だったと喜んでいた。特に口の中に溜まった唾液や研磨機のノズルから噴射する水を、吸引する棒状の扱い方が、丁寧でまったく痛みや不快さを感じなかったと言った。

 再び電車に乗って帰宅した。途中で『快速急行』に乗り換えた。二日後、この路線の快速急行の車内で乗客が、ナイフで刺される事件が起きた。自粛も嫌だが、一歩家を出れば、目で見ることができないコロナウイルスや、いつどこで誰が起こすかわからない凶悪事件の危険が迫る。

  二人が出した結論、一日に一つのことしかやらない。まだまだ外に出るのは極力避ける。もう二人とも歳をとり、無茶も無理もできない。今回、身を持って学べた。そして何より医者である妻が、この日、普段、患者が不満に思っていることを、朝から晩まで体験できたことだ。妻のためにも有意義な一日だった。


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