世の中、ピンからキリまでの格差に埋め尽くされている。もともとピンからキリまでというのは、最高から最低までを意味する。
① ホテル
② 車
③ 食材
① 3泊4日の仙台行きで今回は『私が社長です』の元谷芙美子社長のCMで知られるアパホテルに泊まった。少し前のTBSテレビの『がっちりマンデー』に社長でなく会長の元谷外志雄さんが出演した。番組で、いかにアパホテルが利益を上げているか、会長が金持ちであるかを強調していた。ホテルが利益を上げられるのは、部屋を小さくしてホテル全体の部屋数を多くしているからだそうだ。確かに私たちが今回泊まった部屋も狭かった。でも部屋の狭さならロンドン、パリ、オランダだって負けてはいない。
どのようなホテルに泊まるかは、個人の価値観で決まる。高くても個人のプライバシーや安全などを求めて高級ホテルに泊まる人もいる。ホテル代は節約して、他の事にその分を使う人もいる。
② 車は金食い虫のさいたるもである。私も若い頃は、見栄を張った。少しでもサイズが大きく、エンジンの排気量もでかく、馬力がある車に憧れた。もっともっとの限りのない中毒症状におちいっていた。ひどい時は、1年で違う車に乗り換えていた。ローンは雪だるまのようにふくらんだ。他のことを犠牲にして車に金をつぎ込んだ。自動車会社の思うがままになっていた。目が覚めたのは還暦を少し過ぎてからだった。3000ccの車から660ccの軽自動車に変えた。車を使うのは、妻の朝夕の駅までの送迎が主である。3年間のリースにした。車のリースが決して節約ならないと学んだ。今はハイブリットの普通車に乗っている。3年乗って返却する残価設定で購入した。
③ 見栄、物欲がしだいになえる中、相も変わらず旺盛なのが食欲である。さすがに量は減ったが、あれが食べたいこれが食べたい、は減退していない。ほぼ毎日買い物に行く。食材にもピンキリがある。買い物は狩りだと肝に銘じている。魚や野菜は、店頭で目で確かめて買う。二人分なので値段は、あまり気にしていない。食べる楽しみに価値を認め贅沢させてもらっている。加えてネット通販で全国からお取り寄せが可能になった。より良い物を旬に冷蔵便冷凍便で購入できる。嬉しい限りである。
格差社会と言われているが、何に価値を見出しているかで、受け止め方は違うはずである。何千万円もするフェラーリに乗っても100万円ぐらいの軽自動車に乗っても、それに満足できる価値観を持つなら、他人は口が出せない。いろいろな分野でのそれぞれの人の価値観が満たされれば、それも豊な社会の恩恵であろう。庶民は庶民なりきに価値感を持つ。それをうまく商売にしてしまうのも商才であろう。アパホテルが会長も社長もその子供たちもどんなに多くの高級車を保有しようが、どれだけ高額な帽子を持っていようが、どれほどの資産を相続しようが構わない。この世はすべてタイミングだ。私の金儲けのタイミングは、ずれたようだ。すべてのことに金を存分に使える金持ちにはなれなかったが、それでも食べることに絞って贅沢できる。大満足の毎日だ。