ひろポンの“わたしにも作れますぅ” 

60’sオヤジのブログへようこそ。模型、モータースポーツ、イラストなどクルマと乗り物を中心に気ままに書いていきます。

目は大切に

2024-03-05 | Illustration
目を使う仕事を何十年も続けてきたので以前から月に一回、近くの眼科クリニックで定期的に検査をしています。
そのクリニックはこの地域では評判が良いので遠方からくる患者も多く、いつも非常に混んでいるため午前中に午後からの診察予約を取りに行きます。

ご多分に漏れず加齢による白内障が入ってきて、最近少し見にくくなってきたような気もするので先生に相談したら、様子を見て日常生活や仕事に支障が出て来たら手術しましょ、と言われた。

私の友人デザイナーが2年前に手術した話をしてくれて、調子良いですよ、手術も日帰りであっという間に終わるしと言っていました。
ご存じかもしれませんが〝超音波白内障手術〟は濁った水晶体を吸引して取り除き、その中にレンズを入れるんだけど、選べるレンズも数種あります。

健康保険適用の単焦点レンズだと焦点を遠・中・近のどれかで選び、遠・中両方合う多焦点レンズだと一部が保険適用。
んでもって遠から近まで広範囲でピントが合う多焦点レンズは自由診療、つまり自己負担になるんだそうな。
これだと眼鏡が全くいらなくなる訳じゃなくて、暗いところやチッコイ字を見るとかだと眼鏡をかけたほうが良いバヤイもあるとのことですが、やはり眼鏡の煩わしさとおさらばできるのが一番の利点。

金額的な事もあるけど調べたら、デザイナーとか精密な見え方が必要な仕事の人などは多焦点レンズは見え方が合わないこともあるらしい。
友人もその点を踏まえて仕事メインで考えて単焦点レンズを選んだと言っていた。
多くの人は多焦点を選ぶらしいけど、ちなみに単焦点なら両眼で10万程とか。
私の知人は、と仁鶴とにかく今一番いいやつを!(笑)とのことで、200?くらいかけて多焦点レンズ入れましたが...........。(@_@;)

ま、模型店で離れたところから積んであるプラモの山の中に、目ざとくお宝を発見するにはいいかもしれんけど(笑)私も仕事中心なので単焦点でいいやと考えているところです。
運転するときは今まで通り眼鏡かければいいんだしね。

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ハイ!ほいでもってここからいきなり仕事の話です。

15年ほど前に3年間、市ヶ谷のほうの某医学書専門出版社の仕事で目の手術関係の書籍にイラストを描いていました。
白内障手術、緑内障手術、角膜や糖尿病関係など眼科医のための手術手技を紹介している本で、全12冊で合計で200数十点!なかなか大変でした。

私は医学に関しては素人なので、描く為の資料画像や手術動画などいろいろ提供してもらって作画したのですが、ボリュームもさることながらこれは非常に勉強になりました。
手術をどうやって進めていくのかの手順を著名なその道の先生が監修し、別の方が描いた線画のイラストと共に紹介していく内容です。

この本の第1刊で描いた内容がなんと〝超音波白内障手術〟というわけで(笑)。

興味あるかないかは別として、ごく簡単に手順をご紹介しときますね。
皆さんもいずれジジババになるので(笑)頭の片隅に入れておくといいかもですよん!

● 目薬で眼の表面に麻酔をかけ眼の周りを消毒して...........黒目(角膜)と白目(結膜)の境目あたり(右下のところ)にメスを入れて、ここからゼリーみたいな薬剤を入れて角膜ドームの空間を維持しておいて、先が曲がった切開用の針で水晶体の表面にあるラップみたいな薄い膜をペロリンチョと丸く切り取り作業用の窓を開けます。



●水晶体は〝玉ようかん〟みたいに膜で覆われた無色透明なレンズですが、これが濁って少し硬くなった核となるのでストローで簡単に吸うような訳にはいきません。
まず外側を覆う薄い膜と水晶体の間に水を注入して剥がしやすくします。
そして超音波と言っても音波を当てて粉砕するのではなく、モーターツールみたいに水晶体の濁りの中心部を少しづつ砕いては吸い込んでいきます。これにはいくつかの方法があります。



●濁りを取り除いたらその周囲に残ってる皮質を綺麗に吸い取ってレンズを入れていきます。



●2本の足が出たレンズを丸めて筒状のインジェクターに入れ、眼の中に挿入します。
水晶体の中で足が開いて中で固定されるというわけです。
下手くそが入れると斜めってしまったりするんかな?(笑)
まあそんなやつはいないだろうけど。






最後に眼の中を手術水で洗浄して終わりです。
最初にメスで開けた切り口は、縫わなくても通常は眼圧が上がるときれいに塞がるので放っておいてかまいません。
友人曰く、片目5〜6分、手術終えてちょっと安静にして、3〜40分ではい終わり、帰っていいですよとのこと。

そんなに簡単にできるなんて有難いですねえ。
仕事で目を使って息抜きの模型作りでまた目を使ってと、酷使しまくっているので気をつけなくちゃと思っています。
皆様も定期的に目の検査はしたほうがよろしいかと思います、おわり。

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2 コメント

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参考になりました (godzilla)
2024-03-10 12:11:06
ひろポンさん、こんにちは。

まだ寒い日が続いていますね。
私は昨日は10時間の屋外活動で大阪で一日過ごしましたが、大阪では午後からは時おり雪が舞っていました。

こに1週間は超バタバタでしたが、やっと今日の日曜日はゆっくりする時間が取れました。

目の手術のこと、参考になりました。
目の手術って、とっても怖そうなイメージがあります。
ここ3年余りで2度の大手術をした私が言うのも変な話かもしれませんが、それでも目の手術は怖そうに思います。
でも、おそらくそうでもないんでしょうね。

読ませていただいて、自費診療のことも「お!」という感じで興味深く読ませていただきました。

保険適用になる診療は、「標準診療」と呼ぶようですね。
私は経済的なことや、自由診療が医者の言い値で請求できるということが嫌なので、今まで標準診療しか受けたことがありません。

ここ3年半で、3回の手術と2回の月単位での入院をした私は、医療について色々と調べる機会がありました。
その中で、「標準診療というのを『標準的な診察』という意味に受け取らないでください」という医者の言葉が心に残りました。
「標準診療は、今の日本の標準的な診療ではなく、効果や実績が公的に認められた最高水準の診療である」ということでした。
標準診療しか受けたことがない私にとっては、有難く安心できる言葉でした。
そのドクターは、丸山ワクチンのことも述べていました。
一世を風靡した感もあった丸山ワクチンですが、その効果が全くないことは世界的に証明されたとのことでした。それでも今なお、自由診療で使われているということです。

ただ、効果が認めらていても、「公的経費が膨らむ」という理由で標準診療が解禁されていないものもあるようです。
私が手術した変形性膝関節症は、膝軟骨の減少が原因です。
膝軟骨の減少を補うために、自分の体の軟骨成分を取り出して培養して体内に入れる療法の効果が確認され、標準診療で保険適用となりました。
ただその保険適用になる病名の中には、「変形性膝関節症」は入っていません。
つまり、変形性膝関節症でその治療を受けようと思うと自由診療になってしまうのです。
変形性膝関節症の患者数が多すぎるので、保険適用にすると莫大なお金が必要になってくるからだそうです。
だから強度の膝関節症の人が治したいと思うと、手術しか方法がないということになります。
手術でもかなりの金額になりますが、手術が怖くてできない人の数も見込んでのことなんでしょうか。

歯のインプラントも、保険適用して欲しいもののひとつです。
しっかりした歯で過ごせれば、間違いなく健康寿命は長くなるんですが・・・・。

話を、目に戻します。
私も目の健康について、最近は不安があります。
自分なりに色々と調べていますが、手術についての具体的な方法についてのことは「分かったような、分からなかったような」と言った感じでした。
でも、ブログの内容を読ませていただき、大変よく分かりました。

タイトルに書かれている「目は大切に」という、実にシンプルかつ分かり易いことば。
噛みしめなくてはと自戒しています。
Unknown (ひろポン)
2024-03-10 19:04:15
godzilla様こんにちは。

寒い日と暖かい日が交互に来て体がついていきません。

標準診療の意味、初めて知りました。
標準的な診察と言っても何を基準にしているのかイマイチ判らなかったですし。

インプラントもですが保険適用で言うと眼のレーシック手術も公的保険適用外ですね、医療費控除は受けられますけれど。

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今頃になって急ぎ確定申告の計算をしています。
今年は例の財務大臣様の件で申告する気にもならなかったけれど、毎年けっこうな医療費も払っているので、いつも以上に細かくチェックをしているところです。

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