あいも変わらず、窯場の周りの作業。
なかなか本題に入れない状態がつづく。
湿気の問題が肝心なので、今が大事と思って、拙速にしないほうが無難か。レンガを積み始めてから挽回しよう。
窯そのものはアーチ構造なので、相当無茶なことをしない限り壊れることはない。
というか 壊れた話そのものをあまり聞かない。
しかも半地下式である窯の場合は、地面で力を支えるので結構平気。
それも強いしっかりとした地盤があってこその話ではあるが……
備前焼の地は、霊峰熊山の火山性の岩盤と堆積(たいせき)岩が隆起した平野から成り立っている。
備前焼の粘土は、熊山山系の流紋岩が風化、分解し、流されて堆積したもの。
だから大抵、現在は平地の田んぼの地下から採取される。
小生の築窯地は山の途中のなだらかな場所にある。
岩石は堆積岩の質であり、土の中の石ころはみな一様に丸い。
つまり しばし水の中(海中?)にあったと思われる場所柄。
やはり、このあたりも隆起した土地であり、しかも、石が丸いことから 水際であったことが予想される。 ( しかし、化石が出た話は聞いたことがない。 )
ウチの奥の高い地点には金鉱脈の発掘孔跡があって、コウモリやら、何やら、魑魅魍魎の皆さんがいらっしゃる。
今は、海抜60mほどらしいが、遠い遠い将来はどうなるのだろうか、
温暖化のことが頭をかすめる……。