備前焼 やきもん屋 

備前焼・陶芸家の渡邊琢磨(わたなべたくま)です。陶芸、料理、音楽、路上観察……やきもん屋的発想のつれづれです。

ちょっとそこまで

2013-09-24 23:50:31 | Weblog


うむ、最近どうもウロウロするのが多過ぎる気がする。
基本的にウロウロは楽しいけれど、自分のキャパの目一杯近くになるとジリジリ、ヒリヒリしてくる。楽しくない。

その多くは、春から関わってきているイベント『廻遊~海から山から~』が遂に始動して、その直前調整やらイベント自体やら。
この秋は関わっている各団体の案件が目白押しになっています。

あっ、札幌の案件は終わりました。ご高覧有難う御座いました。(←告知忘れ ←( ̄□ ̄;)!!)

これからは、『廻遊~海から山から~』『けらもすVer.4.0』『備前焼まつり』『瀬戸内国際芸術祭2013』と続きます。


が、その前に!! 大阪に出没。一週間ほど。
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■あべのハルカス近鉄本店 タワー館9F(和食器)
■9/26(木)~10/2(水) 10:00~20:00

久しぶりに和食器ガッツリの展開です。
日曜日以外は居ます。(土曜日は居ないかも)

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と、告知しておきつつ、「本日は近所の山に上がりました」ってところを。
時間的には「ちょっとそこまで」ってぐらいの距離なのですが、初めて踏み入れました。
土地を探していた頃に近くまで原チャリで来ていましたが、迂闊にも全く知らなかったエリアです。


最近、縁あって知ったのですが、拙宅の近くに日本有数の枚数を誇る棚田が“かつて”ありまして……。
久しく耕作放棄地になっていたこの集落を復活させるべく、若い力とアイデアが集まりここのところ熱気を孕んだ地区となってきています。
その「おらたち、熱いよね!」という情報に接して知りました。

今日は打ち合わせの後に足を伸ばして、稲刈りの済んだ棚田を見てきました。
通称『雲海』で通じるエリアで、もうウチなんかお呼びではない風景。美しい天空の集落『上山集落』です。

道路脇に車を止めて少し歩いてみる。

ここに水が流れて、田圃があって、石垣があって、木が植えてあって……人が住む。
その知恵と技術の積み重なった長い年月を感じながら歩きました。
が、今は棚田の一枚一枚が澱のように、かすかな痕跡を斜面に重ねつつ自然へ帰っていく風景も少なくないな。
斜陽の暖かな色が作るコントラストが一層の寂寥感を増している。切なさもあり。
向かいの山の田圃から真っ直ぐ立ちのぼる草焼きの煙だけが、ゆっくりと時間の経過を伝えて……しばし佇む。

いつの間にか山蔭となった身の回りの空気に肌がヒンヤリとして、日没が近い事を知り家路へ。
一見、限界集落のように見えても、棚田にはしっかりとハセ掛けしている風景もあり豊かさも垣間見えるし、草焼きの煙と見えたのも夕餉の支度かも知れないなぁ。

行きずりのおセンチはお節介というもの……か。


とはいえ、山のこと。
労働の後のビールは確実に旨いだろうし、自然の恵みもあるだろう。(赤松が多い!)
猫はノビノビと道の真ん中で仰向けに寝てるし、犬はおばあ様を散歩させ……違った、おばあ様が犬を散歩させている。
『静かな日常と外からでは判らない非日常』があるのだろう。

それにしても、天日干しの米は美味しいだろうねぇ。


その静かに熱いエリアでのイベント『Mother ART Festival』(facebook動画)に参加します。
そこから何かが生まれるか……生まれないか……。


道すがら、拙宅周り以上に植物も豊富でした。


山葡萄。

既に貴腐。


野葡萄。

美しくも食べられないので……ご縁無し。


藪椿。

これも日本の風景。


あと、キノコの類もきっとあるに違いない。


山肌を大きく蛇行する道を辿りつつ、夕陽を右に左に見ながら下山。
ちょっとセンチな小旅行気分でした。


さて、明日からはディープな大阪が待っているぜ。
ほどほどにウロウロします。

(仕事だかんな。)


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