ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

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2013-04-21 09:53:28 | 日記
                         ニュース


                  ワールドワイドショーで
                  少年は
                  世界中に顔を
                  だし

                  海の向こうだけの事件とはいえない

               
                  なにが
                  彼らにそうさせたのか

             
                  捕らわれたことに
                  拍手はしないで
                  拍手の代わりに
                  悲しみと哀しみのいのりを
                  捧げて


                  なぜ
                  いのちを奪うことをしたのか


                   将棋盤の上で
                   配置する歩兵
                   攻めていく
                   領地の拡大


                   名人がね
                   パソコンのソフトに負けたんだって
                   パソコンのソフトも人間がこさえたんだけどね

                   
                どうして
                攻撃が正義になったりするのかな
                守りと称して
                攻めという中身を隠したり


                   「守るも攻めるもくろがねの・・・」
                    ってパチンコ屋のテーマ曲だっけ

                暗い闇の中で
                ごきぶりとねずみが
                大きく成長して
                みみずは
                土の中では住みづらい
                小さな鉢の中に
                肥料と栄養剤合成の土が
                入れられて
                みみずは職を失った

                   草木は
                   萌えいずる
                   5月の冷たい雨にうたれて
                   酸性を浴び
                   赤茶けた
                   病葉

                選ばれないヒトは
                暗がりで
                孤独に
                ひとり
                食し
                不眠のねむりにつき
                
                不消化の
                人生を
                嘆いて

                明るく生きるための本を読む

                かきあつめた病葉を
                1枚
                1枚・・・
                
              
          
             
                
                  
                   

                
                
                 
                 

あしたには・・・

2013-04-20 21:54:35 | 日記
                                 あしたには・・・

                             あした
                             歩く道

                             心躍る
                             あぜ道で
                             よくわからない
                             野の花に
                             出会ったら
                             摘むことはせずに
                             その花を
                             よくながめて
                             香りをたしかめ
                             

                             わくわくして
                             前に進めそうだ

                             その道の
                             先に
                             なにがあろうとも
                             そこに進むと決めたのだから

                             ほんとは
                             決まっていたのかもしれない
                             この世界で
                             生きていることに
                             気づく前から

                             あした
                             歩く道

                             きのうとは違う風景
                             きのう会ったひとが
                             きょうは
                             未来の顔をもって
                             きのうを話しているが

                             あした
                             歩く道

                             きょうは
                             いっしょに
                             歩いて
                             きのうから
                             きょうに続く道
                             を
                             感慨深く
                             それぞれの
                             歩いてきた道を
                             いたわっている

                             

                             

                             
                              
                            
                             
                             
                             

お大事に ・・・の話

2013-04-20 10:03:40 | 日記
                           お大事に

                        夜明け前の
                        暗さの中で
                        かつて
                        重症病室の窓から
                        観覧車の
                        青や紫や黄色のあかりが
                        光っていた

                         発語しない重いからだを
                         左右にうごかして
                         それから
                         排痰を促し
                         吸引する

                        朝の白さの中で
                        白衣を脱ぎ
                        私服に着替え
                        階段を降りる時
                        通り抜ける風に
                        身体をさらし
                        うつむて
                        帰宅した

                         声なき
                         肉体
                         鼻腔カテーテルの
                         食物

                        わたしは
                        コーラとフッシュバーガー
                        を流し込み
                        眠りにつく

                        生きていること
                        に
                        限りがあること
                        には
                        きがつかなかった

                        白衣のひとは
                        しかし
                        天使でいよう

                        
                        すこしばかり
                        よりそって
                        家族のように
                        やさしい声かけ
                        と
                        その手のぬくもり
                        で

                                                
                        迷うことはない
                        ただ
                        一生は
                        一瞬に近いから
                        大事に
                        大事に

                        
                     
                   

                        

                        
                        
                        

いのり

2013-04-17 20:37:39 | 日記
                            ひかりある・・・

                      揺れている
                      揺れている

                      地に
                      天に

                      ひかりのあし
                      透明な槍を投げ

                      向こうに靄
                      鉄とコンクリートの突端を覆い
                     
                      白く
                      すべてを包み込み
                      溶かしていく

                       草萌える初夏の
                       雨が
                       すべてを
                       ぬらし

                       地の水滴
                       天に帰るとき

                    
                      揺れる
                      揺れる

                      地に
                      天に

                      ひかりの矢を
                      せめてもの
                      ひとすじのひかりを

                      
                       

天候異常警報

2013-04-14 09:45:50 | 日記
                           警報

                        風薫る
                        5月が
                        おびえている

                        突然の大雨
                        冬の様相
                        地球が
                        発熱して
                        震えている
                        「あー
                         あー
                         この世界は
                         いつになったら
                         おおきなわをつくり
                         てをつなげるのだろうか?」
                        うなされて
                        熱感の額に
                        氷枕を
                        自分であてているんだ

                        こどものころの
                        発熱の元気さ
                        赤ら顔で
                        走り回る光景がみあたらない

                        あっちこっち
                        きずだらけ
                        えぐれたはらわた

                        眩暈の
                        曇った眼
                        耳鳴りのする
                        ふらつく足もとに
                        嘔吐を誘発する
                        突き刺す
                        もの

                        針千本をのめ

                        赤鬼、青鬼が走り回って
                        太鼓を
                        激しくたたいている