ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

擦り傷

2024-06-08 23:39:18 | 日記
                      擦り傷

                   
                   一日ひとりぼっちで
                   もう何も思わず
                   すごしている
                   
                    ひりひりと
                    擦り傷が
                    しみるような日々は
                    くることはないような気がする

                   見上げた空は
                   ひとり分で
                   こだまは
                   耳の奥で
                   拡大し
                   ただ
                   静寂だ

                    鼓舞する太鼓は
                    向こうで
                    かすかに
                    鳴っているが
                    近づいてはこない

                   あこがれや
                   きらきらした希望は
                   曇ったガラスに閉じ込められ

                     あせりやあきらめも
                     さらさらと
                     乾いた砂の粒になり

                   あの水で満たした
                   はちきれるくらいの
                   ゴム風船は
                   その重さで
                   伸び切ってしまった

                     背を向けて
                     叫んだ
                     もういらないという声が
                     いたんで

                     きしむんだよ
                     そして
                     縮んだ 
                   
                   

                    
                   
                 

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