ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

春の雨

2019-02-08 22:03:24 | 日記

                      春の雨



                  春の雨は
                  初夏をはらみ
                  霧雨からいきなりのよこなぐりの大雨



                  細い水路に雨だれ
                  菖蒲の花 紫
                  遠い記憶




                  トタン屋根に落ちる雨音
                  砂の庭の小さな穴に
                  しみいる




                  明け方の大雨が
                  葉を揺らしている
                  若木の枝が大きくたわみ
                  ぽろりと
                  花が落ちる



                  記憶は
                  雨にふやけ
                  にじんで
                  薄れ行く




                  初夏には
                  まだとどかず
                  冬と春の間を
                  いききしながら


                 
                  しとしと雨になったり
                  まぶしい青い空がのぞいたり



                  過去にとどまってしまいたくなる
                  不穏な
                  くらい春
                  
                  
                  




                  
                  
                  

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