ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

異常きしょう

2018-07-23 21:09:30 | 日記
                  異常きしょう



               坂を下りたら
               その珈琲屋に着く
               様変わりした坂の道



               おばさんやおばーがいない
               唐辛子やすくガラスのビンもない
               軒先でしりしりパパイヤやもやしをビニルの
               袋につめる姿も消えた



               お土産の袋と耳慣れない言葉が行きかう
               タックスフリーの看板
               この坂は
               暮らしの糧が
               外国の銭



               珈琲屋で
               冷しぜんざいを食べている
               異国の家族
               躊躇していた足に
               自動ドアが反応し
               開いた
               隅っこで珈琲をすすっているうちに
               異国人がいなくなって


               
               珈琲屋の
               ご主人が
               テーブルに一人座ると
               次々と埋まっていく
               不思議なんです
               そしてね
               一人が店を出ると
               次々と出て行くんです
               と



               店にお客さんがいっぱいだと
               入りたくないんだけど
               最近
               いなければいないで
               さびしくなる
               って

               

               ぽたぽたの
               汗吹き出す
               猛暑の夏に
               ひと恋しい
               異常きしょう


               
               
 



          
               
               
           




                
                               
                

             

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