Breathe & Stretch 〜マインドフルネストレーナーのメモ帳〜

縁あって辿りついたマインドフルネストレーナーの仕事。悩みは色々あれど、喜びや楽しみが増えていきますように。

社会起業家という生き方

2007-11-13 01:00:37 | おすすめBooks
皆さんは「病時保育」という言葉を知っていますか?

子供が病気になった時には、通常の保育園では預かってもらえないので、働くお母さんは会社を休まなくてはなりません。それは女性が働くことを阻害する根深い問題の一つです。

私の職場の上司がそうでした。

結局、お子さんが急に病気を患い、長期的に治療が必要になり、この夏、退職をするとメールをいただいた時に、本当に残念な思いでいっぱいになりました。今、一緒にFP講座に通うメンバーの中にも、同じ事情の方がいます。優秀な営業ウーマンだと一目でわかる女性です。

この「病時保育」という社会問題を解決する、そんな事業モデルがあることを「すぎなみ大人塾」で知り、若干26歳の若き社会企業家のプレゼンを目の当たりにし、「日本はまだ変われるんだ」と思ったのが1ヶ月半ぐらい前のことです。

NPO法人フローレンス 駒崎 弘樹氏

Newsweek誌でも「世界を変える社会事業家100人」にも選出されているんです。

先日、駒崎さんの本が書店に並んでいました。パラパラと見た感じでは、プレゼンの内容でほぼ網羅されていたのだけど、最後の謝辞を読んで涙が溢れてきて、この涙の意味を忘れないために購入しました。

そもそもが有能である上に、創意に満ちたビジネスモデルと不屈のアントレプレナー精神など、もともとの起業家としての資質の高さももちろん実感するのですが、彼らのサービスが、いかに社会が待ち焦がれ、それゆえ支持され、感動を与えるものだったか、ぐんぐん引き込まれていったというのが感想で、あっという間に読み終えてしまいました。

「社会を変える」を仕事にする 社会起業家という生き方
駒崎弘樹
英治出版

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実に清々しい・・・・

フローレンスの活動内容もHPで非常に詳しく告知されているし、もし小さなお子様を持つお母様がいたらぜひのぞいてみていただきたいし、働くことを諦めないで欲しいと思います。

ようやく重い腰を上げて動き出した子育て支援のしくみに、このビジネスモデルが民間(行政)レベルで各地に展開されれば、産後の女性の就業率はもう少し改善するのだろうと予感します。

本も是非読んでみてください。子供の有無を問わず、スゴイ、元気になれる1冊でした。

ちょっと興味を持ったゾという方はぽちっとよろしく。




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4 コメント

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Unknown (asunaro)
2007-11-13 22:49:10
税収面で考えても女性の労働力はこれからの
大きな力となります。
しかし現実はまだまだ大変ですよね。
知人から聞いたのですがある外資系の会社では
エンジニアが在宅勤務でもできるように制度を
整えたところ、単純に会社の光熱費が大幅削減でき
優秀な女性社員を出産により失わずにすむなど、
利点が多かったということがあったそうです。
勿論、設備投資できる会社だったからということも
あるのでしょうが、日本でもいろんな勤務形態を
取り入れるべきですよね。
ただ、本当は子供が小さいときは親のぬくもりが
大事なのは事実。
私も父が自営業で遊びには連れて行ってもらえません
でしたが、家に帰ると必ず誰かがいて寂しい思いをした
ことがなかったのは感謝しています。
なので、私は「働きながら子育て」も大事ですが、
育児の後に復帰できる環境を整えることが先決だと
思っています。
まぁ、生意気言ってますが、具体的方法なんて思い
つかないんですけどね。。。
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多様性の尊重 (はる)
2007-11-14 21:37:16
asunaroさん

こんばんは!結婚し、これから出産に臨むヤングミセスチームには、在宅勤務や職場復帰のしくみで、継続雇用・退職・再雇用が弾力的になされることが切実なな要望でしょうね。

働くことへの価値観は皆違い、子がかわいくない親など本来いるはずもなく。ワーキングマザーの方とのおつき合いが私は多いのですが、彼女たちは私の2倍、3倍以上のエネルギーで生きている感じがします。

多分、今どの地点に立っているかにとって、コレだと考える重点施策は皆違ってくると思います。

配偶者控除もついに1つの役割を終えたと、廃止方向に向かっています。共働きが促され、母と子が一緒にいる時間の質が問われ、家庭中心から、地域や社会と共に子育て・人づくりという視点にシフトしていくのではないんでしょうかね?

「未曾有の世」だからこそ、既存の考えでは解決しない柔軟な発想や豊かなつながりが必要なのかもしれません。

厚生労働省がポジティブアクションを発表して久しいですが、企業や行政の講じた施策を評価し、場合によっては補助金で支援するみたいなしくみってないんでしょうか?申請や補助金交付が誠実に行われればそういうのもありなのかなあと思います。

Samantha Thavasaやリクルートが社内保育園を作ると何かで読みました。人を大切に考える会社は始めているんですよね・・・・

自分は利用するか否かは別として、保育がいい形で変わることを願っています。


返信する
あえて・・・ (hiro1)
2007-11-15 23:46:28
小さいころは、どんな時も、家に帰ると、そこには必ず母親がいました。かならず、そしてどんな時もです。


学校でいじめられて帰った時も、体の具合が悪かった時も、もちろん先生に褒められて勇んで帰ってきたときも。そこには、キャッチャーのミットのように受け止めてくれる母親の存在が癒してくれました。

時代は、ドッグイヤーの速度で変化しているのだから、グローバリゼーションの時代だからと思い直してみても、自分の子供を生むということ、そしてひとりの人間を育てていくという重大責任は、今もむかしも変わらないのでは、と思っております。

歴史のなかの昔から、そして上記私の時代がそうであったように、それを母親の存在一人にまかせてしまう今にちではないと思いますし、その役割を父親がかわっても良いのでしょう。

しかし、これを書きますと、はるさんにはまた怒られてしまいますが、時代の変化の中で、親が子を殺め、子が親をあやめというニュースを聞くたび、自由と責任の二文字が頭をよぎりるのも事実です。
報道はマスコミによりクローズアップされますし、世の中はもっともっと頑張って、子育てを両立されて生き抜いておられる方々が9割とも考えますが、一方で、子育てを自分の時間の拘束や束縛と捕らえてしまう親もままいるように感じてなりません。

私は、子を生むこと、育てることを放棄した人間ですので、他の批判ができる立場でないのですが、この時代環境の中で、とても私自身、その責任を負いかねると、早々に白旗を上げたのであります。(なにしろ世の中自分のやりたいこと、興味を引くこと、面白いことが多すぎる!!)

先日も、弊社の社内報を久々読んでおりますと、男性管理職が、社内でもようやく定着しつつある育児休暇を取得できたと華々しく記事がのっておりましたが(有給で年末年始正月の期間だけ。家族と冬休みが過ごせましたなどと。)、企業の実態はまだまだこの程度です。(これでも大きな進歩の第一歩と捕らえるべきでしょう。悲観的にならずに)

私たちが生きる実社会や経済社会では、あらゆることにスピードと答えを求められる中で、人間の生き方やあり方を本質的に問うていかなければ、人間の幸福につながる本当の解決が得られぬような気がしてなりません。

あえてご批判は甘受いたします。
返信する
今起きている問題の解決 (はる)
2007-11-20 00:47:30
hiro1さん

私の家は自営業でしたので、父も母も祖母も同居の家庭でしたので、鍵っ子ではなく、病気の時も十分看病された子供でした。

私の姉も自営業で、父と同じ設計士なのですが、出産後はSOHOで図面を引き続けています。自宅兼事務所であることもあり、子供と共にいる時間は多く、うまく仕事を続けています。

しかし、以前、1度、大事な締め切りの時にまだ小さかった甥っ子か姪っ子が熱を出し、彼らのお婆ちゃんである私の母が預かっていたところに出くわしたことがあります。

察するに、提出期限と戦い、少しでも早く迎えに行かねばと思っていたと思います。

病時保育は、子供が病気になっても親が働ける便利なしくみでは決してないです。本当に高熱が出れば、会社だって、法律上、休暇を与えることを承諾しなければなりません。概ね快方に向かっているのに、まだほんの少し熱が残っている時、会社もこれ以上は休めないとかそういう状況になっていて・・・そんな時に預かってもらえる人って、昔ならおばあちゃんだったり、近所の世話好きなおばさんだったりしたのに、今は核家族化が進んだり、地域でのつながりが希薄になったりしています。

法律上、女性が出産しても働き続けられる制度が整えられ、その制度の中で、子供のいる家庭生活と会社生活を選ぶことができるようになっている以上は、保育の拡充は優先課題だと思います。

>人間の生き方やあり方を本質的に問うていかなければ、
>人間の幸福につながる本当の解決が得られぬような気がしてなりません。

確かにそうですよね。本質、私も非常に重視するところです。その一方で、人の幸せの形は様々で、自分以外の価値観の理解に苦しむことがあります。

しかし、私もhiro1さんも幸い、交流分析から始まり様々な周辺領域や思想に触れています。hiro1さんは「本質的に問うていかなければ・・・・」とおっしゃっているように、私たちはいつでも本質を問う立場になり、問題解決を支援する立場になれもします。

別に、そんなこと学びんでないけど、それが大事だと思った人なら誰でもできますしね。

社会が変わらない理由を分析するのは学者、施策を作るのは行政の仕事や専門家が中心ですが、そういうところから提言を求められている人は、やはりその分野で今、試行錯誤をしながら実績を上げている人や、強いメッセージを持った人だと思います。

生き方やあり方を本質的に問う・・・

そういう意味では、範囲は狭いですが、私は12月の半ばまで、交流分析インストラクター講座を受講中です。合格したら、来年は年初からとはいきませんが、協会や、地域と関わり講座をもてるようになりたいと思います。

また別の交流分析の教室で学んだメンバーと一緒に学ぶと彼らの創意工夫に満ちた指導法や、豊かな人生体験に教わることがあまりにも多すぎます。

hiro1さんを批判することなど、思いもよりませんでした。気づいた人がつながりをつくりながら、自分の足元から何かを変えていく時代なのかなあと思います。これまでも、そのような研究会活動をしてきましたが、最近は、もう少し地域に出て行きたいと思っていたりする私です。









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