Breathe & Stretch 〜マインドフルネストレーナーのメモ帳〜

縁あって辿りついたマインドフルネストレーナーの仕事。悩みは色々あれど、喜びや楽しみが増えていきますように。

依存しない覚悟

2011-06-07 00:48:32 | 消費生活アドバイザー的に
今朝、青森県知事選挙の結果をニュースが報じていました。
原発推進派の現職の知事が再選を果たしたということでした。

ニュースの記事の中で、「原発のおかげで出稼ぎに行かずにすみ、家族と一緒に暮らせる」と言った恩恵が語られていました。

つい先日、下北半島の電力事情について記事を書きました⇒コチラ
タクシーの運転手さんの話は、一般的な民意を表したものだったのだと新ためて知ります。

何とも絶妙なタイミングで、青森県の電力事情について知ることができたと思っています。

原発は、海の近くにある産業の振興が難しく、厳しい自然環境の中で第1次産業が中心の過疎の村に建設される・・・

下北地方もおそらく同じ事情だと思います。

福島原発の事故については心配は尽きないものの、私は原発については賛成とも反対とも言い切れません。

ただし、依存度を減らす必要があることは確かで、少なくとも老朽化したり、安全対策が不十分であるものは停止する必要はあるとは思っています。

実は、私の実家のある町は、能登半島の入り口に位置し、町の北端は「志賀原発」から半径40km。
私の実家も半径50km範囲内です。

大学時代の仲間には、福井の小浜・敦賀出身の者もいて、様々な事故が報じられる度に心配しています。
リアス式海岸の若狭湾には原発施設が集中し、関西・中部・北陸電力に電力を供給しています。

しかも、調べてみて驚いたのは、四国・関西電力の電力の50%以上(2009年)が原発で賄われているということ。

スゴスギル・・・
トウケツヘノミチノリニハソウトウノカクゴガ・・・

それゆえ、
ドイツが日本の東日本大震災の直後に、原発を廃止を検討し、脱原発を決め、議会で承認の見通しがたったことは驚きです。

様々なテクノロジーで一目置かれるドイツの「自信」の現れなのか、「使命感」なのか?

同じヨーロッパでもイタリアが凍結したものの再度稼働する計画が持ち上がった前例(再度国民投票)はあったのに、政府の覚悟がスゴイだと思う・・・

能登半島の先端にある珠洲市では、熱心な住民運動の末「珠洲原発」の操業停止・新設計画の凍結に至りました。
そして、現在はバイオマスエネルギーを推進しています⇒バイオマスタウン構想

熱エネルギーを売るレベルにあるのかは定かではありませんが、原発への不安から解放された一方で、「循環型社会」を生きる覚悟が感じられます。
珠洲市の過疎化は歯止めが利かない状況ですが、補助金に頼れなくなったら、なったで、新しい選択肢が生まれています。

そんな中で、「地下原発」という提案が、1990年代の自民党政権にすでにあり、先日『地下式原子力発電所政策推進議員連盟』が発足、その勉強会が開催されたとニュースで知りました。

参加者は、菅総理下ろしに躍起になっているまっこと豪華な顔ぶれですわ・・・

地震大国日本が、使用済み核燃料の埋め立ても決定できていない中で「そんなんアリなん?」と目を疑いました。

地下原発だなんて、本音を言えば、ゾッとする。

原発を推進するか廃止・縮小するかには、新たな技術へのチャレンジは必須かと思うのですが、地下原発という選択肢にどうしても理解が示せず、「ダメに決まってるでしょ?」とそれ以上の思考が停止してしまう私です。

青森県知事選の結果の記事(Yahoo!ニュース)に、
「知りたいのは原発の凍結か継続かじゃない。何か起きたら、どうするかなのに」と言う県民の方の言葉を発見しました。

原発と共に生きる覚悟をしている方の声に応えるには、技術があまりにも不安定な原子力発電。

原発への依存度を減らすにはホントのところどれくらいの電力でやっていけるのか?
そして、経済成長を維持するには、どれだけの電力が必要なのか?

データから統計的に推測できるとは思うけれど、だからと言って、推進なのか凍結なのか二者択一で答えが出せる問題でもなく、再生可能エネルギーとのベストミックスを探り、依存度を下げる方向性にチェンジして行くのは確か。

少なくとも、政治・産業・民生それぞれの『意志』『覚悟』が不確かな間は、安易に思考停止するのではなく、思考や理解を続けていくことに意味があると思うことにします。

今まで、原子力がクリーンエネルギーであるというだけで受け入れて、それ以上の思考を止めていたことを反省しつつ。

お読みいただきありがとうございます。




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