孤帆の遠影碧空に尽き

年に3回ほどアジアの国を中心に旅行、それが時間の流れに刻む印となっています。そんな私の思うこといろいろ。

中国・貴州省を旅行中 変化する中国 大きな違和感はなくなったようにも

2018-07-15 22:54:56 | 中国

(明代の屯田兵に由来する天龍鎮老漢族村の「地劇」の衣装 地面で演じるので「地劇」 後ろの席の観客が見下ろしたときに違和感がないように仮面はおでこのあたりに被る・・・・とか)

【夜中の2時にチェックイン 4時半には起床】
今、関西空港から中国・成都(四川省)に向かう四川航空機内にいます。

今日(7月14日)から10日間ほど中国を旅行します。いつものぶらり一人旅です。
中国は3年前の西安以来で、9回目ぐらいですが、今回の目的地は貴州省の貴陽を起点としたコースと、広西チワン族自治区の南寧を起点としたコースです。

貴陽からのコースの見どころとしては、アジア最大級の滝と言われる黄果樹瀑布、少数民族プイ族のお祭りなど。
南寧からのコースの見どころとしては、ベトナム国境にある、やはり大きな滝である徳天瀑布や、桂林にも似た風景の明仕田園など。

この時期は比較的雨が多いので、普通なら旅行は避けるのですが、今回は上記のようにメインが“滝”ということで、あえて水量が多いこの時期を選んでの旅行です.。(とは言っても、あまり降られても困るのですが・・・・)

現地では日本語ガイドを頼んでありますので、観光には問題はありません。

唯一の心配は、現地にたどりつくまで。今夜は成都で一泊して、明朝のフライトで貴陽に向かいますが、おそらく今夜成都のホテル(四川航空手配の無料トランジットホテル)に入れるのは夜中の2時頃ではないでしょうか。

明日のフライトが早朝7時ということで、いろいろ逆算していくと、眠る時間はせいぜい2~3時間。というか、ホテルで眠ってしまって大丈夫だろうか・・・・というのが不安です。

今、15日の朝6時半。成都の空港で貴陽へのフライトを待っています。

昨夜はやはり大変でした。
トランジットホテルの人間が出口で待っている・・・・ということでしたが、そんな人物はいません。

ぼったくりの白タクなどを振り切って、空港の係員に相談。なんとかホテルに入ることができました。(実際は、途中であきらめて、空港で一夜をあかす覚悟もしたのですが)

ホテルチェックインが夜中の2時頃。早朝のフライトのため、5時にホテルを出るミニバンに乗れとのこと。
モーニングコールは4時半。2時間ほどしか眠る時間はありません。

目覚ましを3つセットして、なんとか5時の空港行きの車に。

「なんとかなった・・・」と安心したのですが、空港のターミナルを間違えてターミナル2に着いてしまいました。

いろいろ訊いて、ターミナル1行きのシャトルバスがあるのはわかったのですが、始発が6時と書いてあります。
30分以上待つ必要があります。

チェックイン時間などを考えてなるべく早く移動したいこと、暗くて雨も降っていることなど・・・・もあって、結局、ぼったくりのおばさんの勧める車で移動することに。

わずか750mほどの距離で100元(約1700円)。絵にかいたような“ぼったくり”ですが、チェックインを無事にすますまでは何があるかわかりませんので・・・・

そんなこんなで、ようやく貴陽に向けて出発です。
貴陽に着けば、日本語ガイドと専用車で移動ですから、何も問題はありません。

ただ、天気がどうか・・・。成都は雨が降っています。
雨は覚悟しての旅行とはいえ、やはり雨に降られるとテンションもあがりません。

まあ、こればっかりは仕方がないことです。

【中国の特色ある政治体制のことなど】
ここからは、15日の貴陽での観光を終えて、宿泊ホテルで書いています。
心配した天気の方は、ときどき雨はパラつくことがあったものの、時には日が差すことも・・・といった不安定な天気でしたが、なんとか観光には支障がない程度にもちこたえたといったところ。

観光の話は旅行ブログで詳しく紹介するとして、今、国内では、ここ2か月ほど中国語入門の市民講座に通っています。

週1回、1時間半の授業ですから、まだまだ発音と超簡単な挨拶の段階。昔、大学で2年ほど中国語の講座をとったことがあるのですが、当時の記憶の残りかすと併せて、何とかなれば・・・といったところです。

授業の中の例文に「日本の印象はどうですか?」というものがあって、30代ぐらいの中国人女性の先生が、「日本の印象は“好(ハオ)”ですね。中国の印象はどうですか?“不好(プーハオ)”ですね。」と。

彼女曰く、「日本で報じられる中国に関するニュースは悪いものばかり。汚い、不作法だ、怖い・・・。でも、中国のすべてではありません。もっと中国のこと、中国人ことを知ってもらえば・・・・」と、非常に残念そうでした。

いつも言うように、ニュースというのはネガティブなものが殆どで、仕方がない面がありますが、確かに中国のことを嫌う日本人がどれほど中国のことを知っているのか?という情報不足の面はあるかも。

今や多くの中国人観光客が日本を訪れるようになり、それなりに中国側の日本に対する情報は増大しており、旧態依然の反日的な見方に疑問を呈する声(まだ少数派であるにしても)も出つつありますが、日本側の中国に対する情報・認識は停滞しているような感も。

日本人が中国を嫌う理由は大きく分けて二つ、一つは社会全体の清潔度やマナーの問題でしょう。

ただ、中国は急速に変化しています。
今日観光した青岩古鎮や天龍鎮老漢族村や、宿泊している関嶺の街など、こまかいことを言えば日本との違いは多々ありますが、全体の印象としては日本の観光地、都市とそんなに差はありません。

多くのトイレもきれいになりましたし、ちゃんと列をつくって順番待ちし、割り込むような人もいません。そこらに痰を吐くような人も見かけなくなりました。

20年前、30年前とは全く違います。

日本人が中国を嫌うもうひとつの理由は政治の問題。
共産党一党支配のもとで人権・自由が弾圧されていることは間違いありませんし、習近平政権のもとで、そうした締め付けが従来以上に厳しくなっていることもよく指摘されています。

ただ、将来的に中国がそうした抑圧的な体制をずっと維持できるかはやや疑問も。

****被災地訪問の安倍首相に日本人から批判、中国人は意外な反応****
2018年7月12日、新京報の中国版ツイッター・微博(ウェイボー)アカウントは、安倍晋三首相が西日本豪雨の被災地である岡山県を視察に訪れたことに対して、日本のネット上では不満の声が出ていると報じた。

記事は、安倍首相が11日に岡山県に入り、避難所で生活する市民と握手をしたほか、再建を進めることを表明したと紹介。その一方で、日本のネットユーザーからは「どんなにパフォーマンスをしても、宴会のことは忘れない」など、豪雨に見舞われた5日に安倍首相が東京・赤坂の衆院議員宿舎で開かれた懇親会に出席し、その様子がツイッターで公開されたことに対する不満や非難が出ていることを伝えた。

中国のネットユーザーは「中国では国の指導者をこんなふうに非難することはまかりならない。長生きしたくないなら別だけど」「日本のネットユーザーには自由があるな」など、ネット上で公然と安倍首相への批判が行われていることに対する感慨や羨望(せんぼう)の声を寄せた。

また、「中国の指導者が被災地を訪問したってニュースは今のところ見てないな(※中国でも台風による被害が発生)」という声や、「パフォーマンスが一番好きなのはどの国なんだか」「他人の揚げ足を取る前に、自分の国を見よ。倒産だの失業だの、恨みの声ばかりだぞ」「毎日のように欧米や日本、台湾を批判して、自分たちは人民に奉仕するなどと自慢している」など、中国政府や中国のメディアに苦言を呈するユーザーも多く見られた。【7月12日 レコードチャイナ】
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“ネット上で公然と安倍首相への批判が行われていることに対する感慨や羨望の声”・・・・こうした見方、“中国の現状がまともなのか?”という疑問は、日本など外の世界に関する情報が拡散するにつれて深まるでしょう。

もちろんそれで政治体制が変革されるとは言いませんが、指導層も馬鹿でなければ、単に抑圧するだけでなく、何らかの対応をしていかないと政権を維持できないという認識にもなるのではないでしょうか。

ただ、今日観光をしながら聞いた話で気になったのは、中国にも民主主義的な自由に憧れる雰囲気はあったけど、最近は台湾の状況など見ていると、そうした政治的自由にどれほどの価値があるのか、むしろ中国の政治体制が優れているのでは・・・・といった類の意見がネットでは増えているとの話です。

あまり政治的な話に深入りするのもいかがなものか・・・・ということで、“台湾の状況”が何を指すのかなどは確認しませんでした。

「習近平氏の号令でトイレ改革が一気に進むなど、権限を一部に集中させる独裁的な政治体制は効率がいい側面はあるが、批判を許さない体制は、指導者が間違った道に進もうとしたとき大変なことになる」とだけ付け加えておきました。

その方もその点には、毛沢東の過ちなどを挙げて同意のようでした。

移動と観光で疲れが半端なく、頭も回りませんので、支離滅裂ですが今日はこのへんで。
 

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