ドミニカにフルセットの末、勝利！

　　　
「９月になると、風が涼しくなったような感じがするね」

　風は涼しくなりましたが、岡山では熱い戦いが繰り広げられています。
ＷＧＰ岡山ラウンド：日本　　ドミニカ共和国

スタメン：竹下、大山、杉山、荒木、高橋みゆき、木村　リベロ：菅山

第１セット
今日は加奈さんがスタメンです。柳本監督は、ドミニカのライト攻撃を止めるには加奈さんのブロックと、二試合ぶりにスタメン起用。
それが当たって、早速加奈さんのブロックポイントです。加奈さんもこの一本でのれたよう。表情が明るいし、よく声を出しています。
エリカさんは岡山出身だったんですね。これまでのところ、スパイク決定率２位のエリカさん、地元岡山でも大活躍です。
加奈さんが２４点目を叩きだした後、エリカさんのバックアタックが決まって、第１セットは、日本が２５－１６で取ります。

第２セット
ドミニカはこの試合、シンさんを狙ってきます。シンさんほどのプレイヤーでも、サーブで徹底的に狙われるとやはり苦しいんですね。スパイクにもミスが出ます。苦しいところでサオリンが上手く決めたり、エリカさんも頑張るのですが、日本はなかなかセンター線が使えず、攻撃が単調になってしまう苦しいパターンに陥ります。
それに対し、ドミニカは第１セットは悪かったレシーブがどんどん上がるようになり、攻撃も冴えます。
終盤、加奈さんに替わってマリさんが入りますが、１８－２５と、第１セットが嘘のようなスコアでドミニカが取ります。

第３セット
スタメンは加奈さんです。監督も、「この試合で吹っ切ってほしい」という思いがあるのでしょう。
セット間に、「第１セットでやったことをやり直そう」という指示を受け、日本が序盤から連続得点でリードを奪います。
相手のストレートを徹底的にマークし、こちらもストレートに打ち抜く。
これが再び徹底されて、日本が第１セットのリズムを取り戻します。
加奈さんは、まだ少し迷っているよう。ＷＧＰ直前に速いトスを打つ練習を始めた加奈さんですが、二段トスとのタイミングの違いに戸惑っているところがあるようです。生真面目な加奈さんは、アンダー２も神経質に考えすぎているのかもしれません。一本のミスを深刻に考えすぎてしまうのかも。そーゆーのは「練習ではこだわっても、試合では忘れる」（笑）でいいんじゃない？　思い切っていってほしい
このセットは、スギさん、エリカさんのセンター線が大活躍。こうなると、日本は強いです。最後は加奈さんが決めて、２５－１６

第４セット
この試合はどうも偶数セットが良くありません。
１５－２５とドミニカに奪われ、フルセットに持ち込まれます。

第５セット
運命の第５セットは、サオリンのサーブポイントで幸先のいい出だし。シンさん、エリカさんに続き、加奈さんもストレート打ちを決めて、５－２とリードを奪います。
エリカさんが決めて１１－１０となったところで、マホさんがワンポイントブロッカーでＩＮ。
この後、いったんドミニカにリードを奪われ、マッチポイントも握られますが、サオリンのスパイクで同点に追いつき、スギさんのブロックで逆転のマッチポイント！　最後は加奈さんがレシーブしたボールをサオリンが決めて、１６－１４で日本が勝利しました


加奈さん「この試合での役割はブロックだったので、一本でも多く決めようと思った。でも、もっと決められたポイントもあったし、ミスもあったので、もっとしっかり決められるようにしたい」
エリカさん「もっと厳しい戦いが続くと思いますが、チーム一丸となって頑張りますので、応援お願いします」

ドミニカは前評判通り強かったですね。この大会で一番ハラハラした試合でした。
最終セットはよく踏ん張ったと思います。あそこで押し切られずに逆転したのがアンダー２といえるでしょう。
加奈さんもこの試合ではボールを呼ぶシーンもあって、強い気持ちが戻ってきているように感じました。
加奈さんはもしかしたら、エースとしての理想が高すぎるのかもしれません。いつも一本でスパッと決めて、ミスを全くしない完璧なエース像が頭にあって、その通りにいかない自分を責めてしまうのかも、とふと思いました。
でも、『目標は高く、ハードルは低く』　
一本で決まらなければ何度でも打てばいいんだし、攻めてミスが出ても仕方がない。泥臭くていいから、思い切っていってほしいです。
明日のイタリア戦も、勝とうぜ、日本