AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

乱歩地獄再び

2007年03月22日 | しねしねシネマ
ヤッターイ!
『乱歩地獄~DVD初回限定特典特製アウターケース&美麗解説書付のデラックス版~』を結構なお手頃値段で競り落とせましてん!

アウターケースは黒地に蜘蛛の巣がはってるという図柄でそこそこデラックス!
しかし、この解説書のどの辺が美麗なのか?
監督、キャスト、スタッフのプロフィールがズラーっと紹介されてるだけって、これ別にパンフレット見ればわかることでしょう。
最後にエンディングテーマ曲のゆらゆら帝国の“ボーンズ”の歌詞が掲載されてあるのだが、これも2nd「ミーのカー」の歌詞カード見れば載っとるし。
背表紙にカネコアツシ氏による猟奇的なイラストが描かれてあるのはまぁまぁ嬉しかったけど、ホンマそれだけですわ。

そして絢爛豪華なこの映像世界を再びTVで味わってみたのですが、よく考えたらこの映画って確かに映画館で見た時は衝撃的でしたけど、何回も見て楽しめるような内容ではなかったことに今さらながら気付かされました。
まぁ乱歩ファンなら持っておきたいコレクターズアイテムのひとつとして、書架に飾っておきたい一品といったところですかな。
まぁ本ディスクには、劇場公開に際して再編集された「R-15版」とは別の“刺激的な性的描写の含まれる”オリジナル版の『地獄鏡』が収録されておるんです。
ちなみにこのDVDは18歳未満の方への販売を禁じているんだとか。

竹内スグル監督の『火星の運河』はやっぱりワケわからんし、ピンク映画出身の佐藤寿保監督の『芋虫』はやっぱ鑑賞に堪えないエロ気持ち悪さである。
平井太郎(乱歩の本名)演じる松田龍平はなんかイマイチぱっとしない。“原作とは違う”オリジナルなオチはまぁまぁだが、『屋根裏部屋の散歩者』やら『怪人二十面相』やら『パノラマ島』など、他の諸作品を中途半端に盛り込み過ぎてて散漫となった感じ。

やっぱ私のフェイバリット作品は漫画家カネコアツシ監督の『蟲』ですな。
実に気色の良い蟲のCG効果、カサカサカサカサカサッと蠢く蟲のSE効果、ユーモラスで喜劇タッチなBGM。
そしてなんといっても浅野忠信のぶっ飛んだ演出が最高。

それと、ウルトラマンで有名な実相寺昭雄監督の『地獄鏡』はやっぱ鏡だらけの舞台設定が魔術的な映像効果をもたらしており、本当にウットリさせられます。
問題の蝋燭タラタラなエログロシーンも火影が醸しだす映像美が妖艶すぎて、SM嫌いの私でも目をそむけずに見ていられるのです。
実相寺監督はほんと映像の魔術師ですな。

そういえば、実相寺監督は昨年11月に胃癌のため亡くなられたそうですね。
ほんで今週の土曜日に京都みなみ会館で、『実相寺昭雄追悼オールナイト上映会』があるみたいです。
『ウルトラマン』や『ウルトラセブン』などの他、江戸川乱歩原作の『D坂の殺人事件』(1997年)とかも上映されるそうです。
D坂だけどんなものかちょっと見てみたい。



今日の1曲:『蟲』/ 人間椅子
コメント
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