おっさんひとり犬いっぴき

家族がふえてノンキな暮らし

本当の原因

2024-06-02 12:15:32 | 日記
 今日は早朝から地区の一斉清掃だった。清掃といってもゴミがあるわけではない。ただただ草刈りをするのだ。こういう田舎では、都会のマンション暮らしではまず考えられないだろう自家用の草刈機がかなりの割合である。そこで草刈り組が先導し、その後ろを片づけ組が続くという形だ。

 が、こうしたやり方も、高齢化が進む日本では次第に難しくなってきている。年寄りばかりになり、去年は参加できた草刈りが今年はできないということになる。若い人たちは入ってこないし、結局は元気な人間たちの負担が増すばかりという格好なのだ。

 そんな中でも、なんとか和気あいあいとやっているのだが、近頃問題になってきているのが、定年退職後のオッサンの引きこもり問題である。引きこもりというと若者の特権ではない。若者は不登校や仕事をしない引きこもりだが、オッサンの引きこもりは定年退職まではしっかり働き、その後鬱を発症するといった引きこもりなのである。

 原因は規則正しい生活を長年続けてきたことから、急に生活のリズムが狂うことにもあるし、責任ある立場で気を張っていたのに、誰からも頼られない存在になってしまうことにもある。仕事場では盛んだった人的交流も、退職した途端知人も友人もいなくなってしまうという状況もある。そうしたことから次第に引きこもるようになってしまうわけだが、若者以上に深刻なのは、未来と呼べる時間が少なくなっていることだ。つまりは立ち直る機会も減ってしまうからである。

 ある記事によると、学生の不登校の原因が、本当は「いじめ」や「友人関係」ではなく、多くは「正しい親子関係」が築けていないからだという説明をしていた。「ダメなことはダメと言う厳しさもありながら、愛情深くあたたかく子どもを守ることのできる関係」が築けていないと、子供は「無気力・不安」に陥りやすいという。そのことが生きることへの積極性を奪ってしまうのである。

 同様に、定年退職後のオッサンの引きこもりも、「無気力・不安」が一番大きな原因だろう。周囲は「何かを始めればいいのに」「積極的に人と接するようにしたらいいのに」と言うが、それができるなら最初から引きこもりにはならない。

 となると、子供同様、しっかりとした愛情の中にいることができなかったということが原因ということなのだろうか。政府は労働人口の減少から、年寄りに働け働けという。が、必要なのは安心できる経済力よりも、安心できる愛情の中で生きることが何よりも大切になるのではないだろうか。
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