おっさんひとり犬いっぴき

家族がふえてノンキな暮らし

季節外れの桜

2021-10-31 10:01:32 | 福島

 今日は選挙の投票があるので、朝の散歩のついでに投票してくることにした。投票のハガキに開場が午前7時と書いてあったので、それに時間を合わせるため、いつもより遅く家を出た。

 投票所は普段集会所に使っている場所で、滅多に歩かない住宅地の中にある。早く出かけようというテオをなだめ、6時過ぎに家を出ると、まるっきり反対の方向へと歩き出す。テオは「へっ?」という顔で何度も僕らのことを振り返る。「こっちの道でいいんですか」と半信半疑だ。

 いつもは薄暗い中を歩く散歩も、今朝はすでに太陽が顔を出し、秋らしい空気に包まれている。お日様に輝く柿の実の色が、日本の秋の里を演出しているので、歩いているだけで呑気な気分になってくる。「日々是好日(ひびこれこうじつ)」というのは、こういう気分を指すんだろうな、などと考える。

 途中、古い農家をリフォームして造ったガーデニングのお店の庭を見学に立ち寄り、そのあとは住宅の密集した場所を縫うように歩く。普段は人気のない里山の中を歩いているテオにとっては、住宅地の中を歩くのは新鮮な経験だろう。散歩する犬の数が多いからか、頻繁にあちこちの匂いを嗅ぎ、たまに足を上げてマーキングの真似事をする。

 住宅地の中には、昔の農家をそのまま使っている家も多く、家の前には立派な石垣があったり、畑の横に藁が積み上げてあったりする。その上には、日向ぼっこをする猫がいて、人馴れしているのか近寄って頭を撫でてやっても逃げることはない。

 と、一軒の庭先に小さなピンク色の花をたくさんつけている木を見つけた。遠くからでもすぐに桜だとわかった。この時期に桜の花が咲くなんて、異常気象なのか狂い咲きなのか、どうしたわけだろうと思っていたが、あとで調べたところによると、マメザクラとヒガンザクラの雑種のようで、とりわけ狂い咲きでもないようだ。

 投票所になっている集会所に着くと、テオを連れて入るわけにはいかないので、タミちゃんと交代で外で待つことにして、投票を済ませた。

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