一昨日は畑、昨日は庭仕事と、なるべく休日を無駄にしないように頑張った。天気予報も次第に雨模様になるというので、雨がひどくなる前にとりあえず仕事を終えた。さて、今日は時間があるので、小雨くらいならランニングに出ようと予定していた。ところがである。普段の行いがよほどいいのか、朝から本格的な土砂降りになっている。走ればどうせ汗ビッショリになるとはいえ、さすがにこの雨の中、張り切って家を飛び出す気にはならないのである。
というわけで、今日は1日読書とビデオ鑑賞をすることにする。ビデオはこの前から少しずつ見続けている「刑事コロンボ」だ。全4巻、全45話ある。昨日までに34話まで見たので残り9話。お盆休みの間に見てしまいそうだ。但し、「刑事コロンボ」には「新・刑事コロンボ」もあるので、まだまだ楽しめるのである。
本は夏休み用にと買った井沢元彦「逆説の日本史 日露戦争と日比谷焼打の謎」を少しずつ読み続けている。380ページほどあるうちの180ページ読んだので、あと半分は残っている。
さて、日露戦争は有色人種が白色人種に初めて勝った歴史的な戦争で、世界中の有色人種の国が歓喜した。と、ここまでは僕も知っていたが、喜んだのは有色人種の国だけでなく、白色人種の国でも先進国により搾取を受けていた国々は、日本の勝利に喝采を挙げた。例えば、ロシアにいじめられていた北欧のフィンランドは、日本の勝利を記念するため東郷平八郎の名前を冠した「トーゴービール」まで販売したのだ。同じくロシアと小競り合いをしていたトルコも、より親日国となった。
歓喜したのは国だけではない。当時キリスト教国家では、ユダヤ民族は迫害を受けていた。中でもロシアではたびたびユダヤ人弾圧が行われていたため、アメリカの裕福なユダヤの資本家は、日本のための戦費も出してくれたのである。日本が勝たないまでも、ロシアが日本と戦争をすることで、ロシア国内のユダヤ人弾圧に少しでも歯止めがかかればと考えたのだ。それがまさかの日本の勝利である。これにより、ロシアでは政府に対する革命勢力が力を持ち、ついにはロシア革命を成功させてソビエト連邦が誕生した。
こうして見てくると、漠然とロシアに日本が勝ったというだけの話ではなく、世界が大きく動いていたことがわかる。ちなみに日露戦争で日本に資金を提供したアメリカのユダヤ人資本家は、天皇から勲章を授与されている。
第二次大戦では日本はナチスドイツ、イタリアと同盟を組み、連合諸国と戦った。ドイツではユダヤ人の弾圧迫害が行われていたが、日本は同盟国でありながら、ドイツと同じような歩調は取らなかった。それどころか、ユダヤ人の亡命に手を貸した外交官、杉浦千畝みたいな人もいたくらいだから、日本人は日露戦争でお世話になったユダヤ人を裏切ることができなかったのかもしれない。歴史というのは、どこまでも繋がっている。