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改めて、ブラジル戦を振り返って  文科系

2022年06月09日 13時57分03秒 | スポーツ

 6日のブラジル戦は、好評、不評両極端に別れた批評で賑やかになっている。例によって、玉石混淆ということだが、カタールW杯に向けて、日本サッカー史上にかってなく世界トップ・レベルの好選手が揃ったから、期待も大きいのである。南野は過去のヒデ、香川に匹敵しようし、ヨーロッパリーグ優勝の鎌田も、ドイツ・リーグのデュエル王・遠藤、瞬く間にスコットランドリーグ優勝という実績を作った3選手も、スピードスター伊東、三笘もいるのだ。

 さて、あのブラジル戦の正しい評価はどういうものになるか。それは何よりも先ず、森保監督の「ブラジル戦の日本の狙い」から観ていくのが正しいのであって、それを見てみよう。
「(ボールを)奪った瞬間、攻撃に移る時にどれだけ相手のプレッシャーをかいくぐっていけるかを、チームとして共有しながら戦っていきたい。守備から攻撃に移る時のプレス回避は、世界の強豪と戦う時、そこで食われるか回避できるかで試合の結果が違ってきたという過去の歴史があると思います」

 この点が上手く行かなかったことが、このゲームの最大ポイントである。あの相手をPK得点1点に抑えたのは評価できるが、その分攻撃が犠牲になったと、これが正しい評価だ。シュート数は日本4本に対して、ブラジルは18本だった。攻撃がこれでは、特に失点を警戒して固く闘うのがW杯だとしても、練習マッチに全くなっていないと言わざるをえない。ただし、ここでも保留条件がある。ヨーロッパ・リーグでドイツやスペインと闘ってきた鎌田がこんな事を述べているのだ。
「今のブラジルはやはり世界最強だ。僕が在籍するドイツや、ELで闘ったスペイン勢よりも強いと痛感した」
 
 さて、鎌田はこうも語っている。「ドイツ発祥の高い位置でボール奪取からショートカウンターが必要だ」、と。奪ってから攻められなかったことに関わって、このゲーゲンプレス練習が足らないと反省しているのである。ちなみに監督・森保が広島で台頭したときには、日本におけるこの戦術浸透度はまだまだ低かったと覚えている。という意味において、僕はゲーム前に当ブログに書いたこの事を重ねて強調したい。

 奪ってからの攻めというなら、奪う寸前の選手の立ち位置が常に問題になるのであって、こういう組織、ポジショナルプレーという点で日本で頭抜けて優れている(元)川崎の選手たちをどうしてセットとして先発させなかったのか。守田は故障だったとしても、板倉と田中の他に、山根、谷口も三笘もいたはずなのだ。このことについて、森保がもしこう考えていたのならば、彼の現状認識の理解不足と言うことになろう。
「川崎の選手と同じように、あの先発の皆が、プレス・ボール奪取・ショートカウンターのポジショナルプレーは十分にできる」
 ブラジル相手に「ボールの奪い合い・ショートカウンターの応酬」を予期したのならば、上記が最も有効な日本の戦い方ではなかったか。

 最後になるが、鎌田が実感したとおりあのブラジルがドイツ、スペインよりかなり上というのならば、日本のW杯予選抜けは言われているほど難しいということにはならぬはずだ。ただし、初戦の相手ドイツは、ゲーゲンプレスの本家本元であると、そこは要注意だろう。このドイツ相手には、田中、守田、山根、三笘、谷口らフロンターレ勢をセットで使うべきである。

 なお、この場を借りて、サッカーの攻撃・守備用語について一言。守備をリトリートとプレッシングに、攻撃をポゼッションとカウンターに分ける用語遣いが今でも主流だが、これは今や誤りと言って良い。ゲーゲンプレスがショートカウンターを前提とした(プレス)得点法でもあるのだし、そんなチームがリトリート局面も作るようになっている昨今だからである。そもそも、ゲーゲンプレスが現れてからは、プレスを守備用語と用いることさえ誤りなのではないか。ボールを持っても攻撃せず逃げ回っているチームも、相手ボールでもどんどん攻めているチームも多い昨今である。

コメント
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