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米安保新戦略は武闘派ヤクザの論理③  文科系

2017年12月23日 00時26分57秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 イスラエルの首都をエルサレムと「認定する」という声明をアメリカが出した。アメリカがこう声明すると、世界もそう認めるのだろうか。イスラエルは勇躍してそうすると言うだろうが。

 ところが、エルサレムのイスラエルによるここまでの実効支配というのは、武力によって東エルサレムからパレスチナを追いだしただけのことであって、国連が認めたものではない。つまり、軍隊によってえた国連も認めていない支配地を、アメリカがイスラエルのものと認定してしまったのである。

 これに対するに、エルサレムにはイスラム教の聖地もあることとて、イスラム教の国がこぞって反対するのは必然であった。彼らは、この認定を認めないという決議採択を国連に迫った。まず、決定には強制力が伴う国連安全保障理事会ではアメリカの拒否権が出て、否決。そこでイスラム諸国は、世界の道議、常識を争う国連総会に採決を持ちこんだ。この国連総会採決は、賛成128、反対9、棄権35国、他に21か国が採決に参加しないという態度に出た。これを講評して、米国連大使曰く。
「計65か国が米国への非難を拒み、決議案を支持しなかった」
 反対の9か国はともかく、棄権35と採決不参加21か国も、「米国への非難を拒」んだと言えるのだろうか。全く違う。この採決まえにトランプがこう叫んでいたのだから。
「何億ドル、何十億ドルと(米国から)受け取る国々が私たちに反対する。彼らの投票を注視している。反対すればいい。大きな節約になる」
 こんな言葉を付けて、「私たちに反対する国には現行の支援をもう止める」と述べたのである。

 こうして、米国からの支援を続けて欲しいから棄権、採決不参加となった国の大部分は、新たに中国からの支援が多くなるなら転ぶ国だろう。それでも「米国非難を拒んだ」と万一言えたとしても、そういう国から米国が信頼されているとは、到底言えないはずだ。金で票を買う選挙をやる人とそれに乗った人・・・。こういう国に世界の将来を任せれば、世界はおそらく暗黒になる。持ち金で弱肉強食が極まっていくような、暗黒の世界に!

 なお、この決議に対して、米国連大使はこうも述べたと報道されている。
「国連や国連機関への拠出金を最も負担しているにもかかわらず『米国だけが軽蔑を受けている』と不快感を強調した」
 こういう所感を堂々と語るって、米国外務省関係者が「金で人のほほをひっぱたく」のが世の中の普通のやり方と考えてきたから起こること。こういうのは、ただこう評するだけだ。国際公論を争う場では、この発言、思考自身が軽蔑に値すると。それが分からないこと自体も、人として軽蔑されるべきだとも。金持ちと、その得手勝手論理だけが政治に幅を利かせる国になってしまって、この国の中枢に座ってしまったのがこういう人物ばかりということだろう。こんな国では、弱者はどう生きていったらよいのか? この国の民主主義伝統はどこに吹っ飛んでしまったのだろう?
コメント (1)
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