棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

絵本・最後の段階・・色校

2011-01-22 08:13:49 | 山郷の暮し
絵本「窓辺の象」文・りゅう王丸 絵 岩淵城太郎
何度も校正をしおえ、もーいいや!限がない! と決定原稿が12月末。

印刷会社(松本では大きな会社)のトップはよくよくの知り合いで、できるだけのことはするから時間をくれ、ということだった。
発行日が決まっているわけではないので、バタバタすることもない。
そして、昨日 最後の段階である色校を、でっかい印刷機の前で印刷職人さんたちとする。
といっても大きく色変えするのではなく、作者の思いの微妙な調節だ。
ためし刷りといっても、一枚や二枚ではない。
スイッチONでアッというまに、全紙版が2-30枚。
それを繰り返すとなると・・・
エッ!というほどの量で、それらは全部断裁となる。
正直もったいないなーー、と思うが本を作り上げるということは大変なことだ。
作絵の城太郎君は「なにか申し訳ないなーー」と。
印刷職人さんたちも、こういう仕事はやりがいがあると言ってくれ、ありがたかった。
限られた予算での出版ですが、いい絵本ができると確信しています。
皆様よろしくお願いいたします。
写真はただ今 松本市美術館で開催中の城太郎のミニ個展

大寒

2011-01-21 08:46:45 | 山郷の暮し
おおさぶーーい=大寒
今年の冬は暖かいのではないかと、何の根拠もなく、単に希望的に思っていただけに、とてつもなく寒く感じる。
昨日の朝日新聞の天声人語には、雪景色をめでたり、楽しんだりできるのは雪の降らない人たちの思いだ。
雪国では、雪は生死にかかわる問題である。「まーー綺麗な雪景色ネーー」なんて能天気なことを言っていられない。ということか。
確かに。
昨夜、満月が冴え冴えとして美しい。と電話をもらったが、防寒具をつけてまで観月する気はなかった。
暖房のきいた部屋から、月見酒をし、一句ひねっているぶんには気楽くなものだ。
厳寒の寒空の下で仕事をしている方々を思うと、とてもとても。

写真は窓ガラスに咲いた華


夏目漱石「坊ちゃん」続き

2011-01-20 08:22:01 | 山郷の暮し
先日投稿した『坊ちゃん」の続きです。
夏目漱石の文は運びの調子がよく、先の「坊ちゃん」ではないが、ポンポンいう江戸下町ことばを思わせる。
もちろんそんな文ばかりではなく「草枕」などは難解な文字の連なりで、じきに嫌になってしまうが、それでもまた読みたくなる。
ただそれだけでわないのは、言うまでもないが、いつ読んでも今風を感じる。
つまり、明治の文豪でありながら、他者に比べて昔を感じさせない。

私の好きな現代作家に 故 井上ひさしさんがいるが、彼は漱石を範としていた。
ひさし氏は漱石の文調に、音楽的リズムを含ませたと思う。

話をもどそう。
割合調子よく読める漱石の書籍の中で「わがはいは猫である」は、チョットしんどい。
猫が飼い主と、訪れてくる人々の有様を、主に書斎の狭い空間での展開を描いているだけに、変化がとぼしい。
いかし、人間をここまで分析されると欠伸もできぬ。
ところで、我が家の猫のチビクマは、主人観察どころか、朝一でどこかにいってしまい
夕方になると「トーーチャンはらへったーー」と帰ってくる。
「吾が輩は気楽である」

日本ミツバチーーお天道様ありがとう

2011-01-19 08:36:04 | 山郷の暮し
昨日は久しぶり、ほんとうに久しぶりにお天道様の恵みを感じる。
屋根の雪が溶け、一時は雨だれの音楽がにぎやかだった。
我が家のごみ置き場(いつしかそおなってしまったのだが)にスピーカーボックスがある。
3年ほど前だったか、そこに日本ミツバチが住み着いた。
冬はまったく居る気配はないのだが、なんとブーンフーンと群れ飛んでいる。
観察すると、出入りしながら盛んにウンチをしている。
体調10mm以下の小さな体の割には、大きなウンチ。
立派なウンチ色が枝などに点々とついている。
なめて確認するほど熱心ではないので推測だが、巣にたまった汚物の掃除をしているのか・・
なんともうれしく、元気になる自然の営みだ。
今日もお天道様を仰げそうです。

坊ちゃんを読んで

2011-01-18 10:16:46 | 山郷の暮し
蔵書を適当に手にしたのが「坊ちゃん」
もうなんども読んでいるので、筋を読むというよりひまっつぶしなのだが・・
「親譲りの無鉄砲で子供のときから損ばかりしている。・・・・」の主人公の坊ちゃんにそっくりな友がいる。
正真正銘の江戸子。下町、浅草ちかくに生まれ、亡父は芸者さん相手の飾り職人。江戸の小物博物館に収蔵されているほどの名人の息子。
正に宵越の金はもたねーーと、パッパッと浅草あたりで飲んでいたと言う。

小学生時代から、とうちゃんに焼き鳥やに連れて行ってもらっていた、という。
このへんは、父親と相性が悪かった「坊ちゃん」とは違うが・・・・。
わたしも、この友には酒の量はかなわなかった。
彼も「坊ちゃん」と同じく、小柄でくりくり目玉。喧嘩ぱゃく、あきっぽく、おだてに乗りやすく、借金をしてまで大判振る舞いをしてしまう。という単純な江戸っ子だ。
生粋のべらんめーー調では切れがよかったが、演説となるとまるっきしだめで、どもってしまうほど。
ただし、喧嘩となるとよくまーーでるものだと感心してしまうほどだった。
ずっと前に私は彼に言ったことがある
「夏目漱石のーー坊ちゃんーーそっくりだ。読んでみろ」といったら
「小説なんかめんどくせーから読マネーー」と。
そうそう、彼も後輩の画家で一時教師をしていたが、教鞭中に一杯飲んでしまいクビになってしまった。
「そろそろ飽きてきていました。ありがとうございます」と、放浪旅にでた青春時代だ。
ここ10年ほど会っていない。
相変わらず酒息を吐いていることであろう。

雪女

2011-01-17 08:37:22 | 山郷の暮し
昨夜 カーテンの隙間から外を見れば なんとも奇妙な月明かり。
寒気と雪が冠り、全てのものが凍り付いているのは当たり前だが、
凍りついたものを観ている、というより 氷の中から見ているのではないか、というような明るさなのである。
すりガラスをとおして見ているような、そんな感じなのです。
防寒服を冠り外に出てみる。
薄氷が張ったような空に、屈折ゆがんだ月がぼんやりとある。
寒々とした谷は、明暗にとぼしく なんとなく明るい。
光までも凍り付いてしまったみたいだ。
こんな夜は雪女が出没するであろうし、童話・ムーミン谷の冬 に登場する氷姫を連想する。
ブルッ!としたのは寒さばかりではなかった。
今朝は一段と寒いです。

お寒いですネーー

2011-01-16 08:44:52 | 山郷の暮し
カーテンを開ければ白銀の世界。降雪量は2-3cmとたいした事はないが・・
顔がピリピリする寒気で朝一の散歩はおあずけ。
サクラが外から窓越しに「トーチャン行こう」としきりとシッポを振っている。
ただ今お日様が青白かった雪面をオレンジ色に染め、暖かな雰囲気だが、予報は真冬日だ。
雪国などでは1Mの降雪予報がでている処もあるようで、大変なことであろう。

昨年は、野沢温泉の火祭り(1-15)を始めて見学し 久しぶりに伝統行事の重厚さと力つよさに酔った。
今年も見学に行きたかったが、腰の調子が悪くあきらめた。
火付け役・守る側との激しい戦いの中で、まったく相反した哀調をおびた調子の歌が歌われていた。
「命あるなら らいねんもーーー・・・・」
昔の厳しい生活を思わせる歌詞だが、今冬は腰が痛むゆえ 一層その歌詞が思い起こされる。

冬は始まったばかりだが、早く暖かくなってほしいなーーー。

真冬日

2011-01-15 10:04:21 | 山郷の暮し
うすくらい鉛色の空。まだ雪は舞って来ませんが,そのうちに・・・
今日はセンター試験。松本では信州大学で行われます。
天候の影響はないようです。明日も何事も無いように・・・。
皆さんお疲れですネーー。
昨日 長野市に向かっている最中、ひどい渋滞になってしまった。
事故かな??と思いきや、消防車が。
国道であるため渋滞がひどく、後方からのサイレンの音ばかりでなかなかこない。
両車線に大型車が連なってしまうと 来るにこれないようだった。
のろのろと進み、ようやく煙がにおいだす。
国道脇の家が猛煙で包まれている。
止まって見学という訳にもいかなかったが・・
毎日のように火事が報じられています。火の元にはご用心。

ケミカル焼酎

2011-01-14 08:38:24 | 山郷の暮し
まったく酒をたしまない方が手土産に持ってきてくれた焼酎は・・・
甲種のケミカル焼酎
私が焼酎党であることを思い出し、土産にしてくれたご好意はありがたいが、正直この酒は飲まぬ。
酒に卑しい小生でも、この酒は飲まぬ。
アルコール気が一滴もなくなっても飲まぬ。ほんとうです。
焼酎党を称する人が、このケミカル焼酎のウーロン割などを飲んで気勢を上げている。
焼酎ブームも久しいが、スナックなどがこの甲種のものが多くて残念だ。
乙種(米・麦・芋など)の問題は匂いであるが、以前に比べ匂いは少なくなった。
女性などもお湯割りで飲んでおられる。
思い込みかもしれないが、においが弱いとまずく感じる。
お湯割りだが、五分五分に割り、電子レンジのチンが美味しくなる。
以外に「お燗だけはチンでやりたくない」という酒飲みがいるが、さにあらず。
日本酒にしても、旨みは一級上がることは確かです。
蛇足ですが、ケミカル焼酎は頭が痛くなる上に、体に絶対悪い。
以前、肉体労働者などが安焼酎(合成酒)を飲み、帰らぬ人になったことが多かったが、このての焼酎なのです。
ただ今は缶入りの梅酒だの果物酒のリキュールが豊富ですが、ほとんどがケミカル・アルコール。
消毒アルコールと同じ匂いがします。
よくまーーこんなものを許しているのが不思議なくらいと、手土産の甲種焼酎を恨めしくにらみながらのぼやきでごんす。

おこたの周り

2011-01-13 09:05:06 | 山郷の暮し
 連日酷寒ともいえる日が続いています。
よく言われる三寒四温なんてものではなく(このたとえは立春過ぎのことでしたかネーー)、大寒前にこんなに寒いとは・・・。
犬・猫はあいかわらず超元気で、朝飯を食べるとどこかにいってしまう。
猫のチビクマに関しては、まったくその行動は不明だが、一週間ほど前に左前足をひきずって帰ってきた。
それもたいしたことはなさそうで、ピョンと上がり降りしている。
ひっくり返ってしまった左目だが、なんと、もどりつつある。
目の周りを、やさしくマッサージをしてやるのが日課となったが、気持ちがよさそうにゴロニャーー。
賢犬サクラに関しては、川沿いを散歩していたり、娘のモモちゃんと出歩いたりと、どこかで私をみているようだ。
姿は見えなくとも、口笛を吹き「散歩に行くぞーー」と言えば、どことなくすっ飛んでくる。

夕刻が迫り気温がグットさがると、二人とも言い合わせたように帰ってくる。
そして、おこたにゴロリと・・・。

ryusun

つぶやき

絵本と無縁になった大人に

子供たちに向けたというより、内なるものを呼び覚ます大人への絵本