棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

最後の言葉

2013-10-22 09:06:44 | 山郷の暮し
先日の友人出演のジャズコンサートで、すてきな女性と飲むことができた。
二十歳になる娘さんがいるとはとても見えない、ノリのいい女性の話が心に残った。

病院付属介護士として長らく働いているとのことで、話はいつしか「最後の言葉」になった。
男性の場合ほとんどの方が「妻の名」を言う。
夫婦不仲な状態だったとしても「おかーちゃん恋しや」と、男はメロメロになるらしい。

それに対し、女性は旦那の名前を言って亡くなった方はお目にかかっていない、というのである。
では、誰を求めるかというと「母親の名前またはお母さん!!」だそうだ。
80-90才のおばあちゃんが「おかあさん・・・」といって息を引き取る。
子供時代に帰り、母親から受けた愛を求めるのか、それとも母の愛の海にただようのか・・。

今の私にとっては、意外とも思えることであったが、ものすごーーく感動した。
おばあちゃんが「おかーさん・・」と幼児のごとくつぶやく・・どんなお顔になるのだろうか。

 いま、私は彼女がどのように語ったか思い出しきれませんが、
女は・・おばあちゃんは 母から「うけた愛」のほうが、奥深く宿しているのではないだろうか・・。
というようなことでした。


まったくの蛇足ですが・・いつものブログ投稿のようなわけにはいかなかず、幾分か推敲繰り返したが、彼女はもっと適切な表現をし、当たり前のように聞こえながらグサリときたのです。
しかし、なんとしても文筆力のなさで彼女の話をお伝えできません。
理屈や想像ではなく、現場から得た知識や思考の確かさに恐れ入、このことは日記にもきちんと書き留めておいた。
なにか男と女の本質的な違いが観えてくるのです。


ryusun

つぶやき

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