棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

海亀の卵の話

2010-03-23 09:25:32 | 山郷の暮し
海亀の卵の話の続きだといっても、お忙しい皆さんはお忘れかもしれませんね。
NHKの朝ドラに海亀の話があったので、そこから思い出したついでに書いていたものです。

マヤ文化に興味が湧き、その代表的な遺跡であるコパン遺跡に行ったのが1997年。
当時、中南米はゲリラ活動が過激化し、強盗・誘拐など日常茶万事だった。
現地の大衆バスに乗りかの地を巡る予定だったが、有名な遺跡のあるグアティマラ・ティカルは特にゲリラ活動が激しい上に、国境が閉鎖されていた。
陸路の国境移動は無理だと、アメリカからダイレクトにコパン遺跡のあるホンジュラスに入る。
其れまで旅をしたインド・ネパールと変わらない貧しい光景に、米国に近い(ダイレクトに入国できるという意味)だけに意外さを感じた。

ガイドブックには物騒ですよと書かれている、旧下町地域に寝泊りをする。
オープン・食堂でビールを飲んでいると、ザルをかかえたオバチャンが入ってきて中身を見せる。
ピンポン大の卵がたくさんある。
見た瞬間「海亀の卵だ!」と、メモ帳に亀さんの絵をかくとオバチャン、ウンウンとうなずく。
海岸での産みたてはボヨンボヨンと柔らかかったが、時間がたっていたのか当然からは硬かった。
値段は忘れてしまったが10ケほど買い、生で飲み、店のオッチャンにオムレツにしてもらう。
味は特別でもなく、安売り鶏卵のように淡白だったきがする。

またまた蛇足ですが、いろいろな卵を食した中でサイコーと思えるのが「タコの卵」だ。濃い黄色の一塊は正に、海のエキスと生命の凝縮。
口の周りが脂肪でベタベタするほど。これは絶品でした。
つづく



ryusun

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