棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

賢犬--サクラ--その2・大鹿との戦い

2008-01-17 10:22:09 | Weblog
今朝は積雪1センチほど、気温-8.5度 ソノ割にはピリピリこない。
サクサクと心地よい音をたてながら、まだお日様が照らさない
いつもの散歩道(お父さんは思索の道、または、酔い覚ましの道と呼んでいる)
あるある、しっかり鹿の足跡が、これは大物だ。
私くらいになると、匂いでおおよその見当がつく。

私が始めて大鹿と戦ったのは、3歳のときだった。
夕方の散歩のとき、全身の毛がそば立ってくる興奮をかんじた。
自分でも、目が充血して、いたいほどだった。
お父さんに、放してくれ!と小さく言う。

私はそれまで見たことも無い、立派な角をもったオスの大鹿
あの角は危険と感じ、ともかく、斜面の上の位置を確保しながら
ほえ、せめたてた。
なぜか、斜面の木立よりも藪の中に追い込むほうがいいと感じた。

ほぼ1時間のち、桑畑の藪に追い込む
作戦成功。角がつる草にからみ、動きが鈍ったとき
後ろ足の筋肉に噛み付くこと、数度

鹿も私もへとへと、腹もすいた。
鹿は動かなくなったので、ひとまず、飯をくいに
家に帰る。といっても、5分とかからない。

夜の夜中まで、鹿がうごけば、後ろ足に噛み付く。

次の朝、藪に行ったがいない。
なんと、アレだけ攻めたのに、したの田んぼにもがいているでわないか。
私は動く動物には、本能的に襲ってしまう。
地の利もあった。
最後のとどめにくらいついた。
鹿の大きな目は、ヒスイの玉のごとくなり
お父さんは「美しい!}と、感動していた。

そのあと、お父さんは友達を呼んで
ヒーヒーいいながら、田んぼから鹿を引っ張り出し
山奥にうめた。角の長さ70cm--3段 
鹿の肉を食べることが出来なかった。

一口に解体といっても、大人の人間ほどある。
とても、素人にはできないし、血が回ってしまい
不味いそうだ。
いのししを解体して、試食したが、お父さんは
全部の肉がレバの味がする、といっていた。
私は、たべました。

そうそお、今日は放してもらえず
ただいま、お日様が射し込んだ縁側にいます。



ryusun

つぶやき

絵本と無縁になった大人に

子供たちに向けたというより、内なるものを呼び覚ます大人への絵本