一級建築士事務所 サトウ工務店

自然素材を使い省エネと快適性をデザインする 新潟の家

スキップフロア、3世代同居、耐震等級3、上棟です。

2017年06月23日 | 高屋敷の3世代住宅

高屋敷の3世代住宅が上棟しました。
述べ床面積が64坪。と、弊社にとってはけっこう大きめな住まいです。



しかも、3世代同居なので部屋数が多い。
しかも、スキップフロア。
となると、軸組みのボリュームがすごい

特にスキップする部分の両壁の柱が多い。



ここにビッシリ耐力壁が入ります。

この部分から建物を2つに分けてそれぞれ別に構造計算を行い、
それぞれが耐震等級3をクリア。
さらに、双方をほぼ同等の強さに収めます。
さらにさらに、全体で構造計算した時も耐震等級3をクリアさせます。

床(水平構面)がつながらないスキップフロアは、
構造計算が難しい。長期優良住宅はムリ。と、言われておりますが
最初から上記の計算がクリアできるように間取りを考えれば良いだけなんです。

間取りだけを優先的に考え、後で構造計画しようとするから、ムリィってなっちゃうんです。
間取りの検討と構造計画を同時進行させることが基本なんです。

小屋の登り梁も整然と並んでいます。シンプルな架構です。



梁成を240ミリに揃え、後で室内側からここに断熱材をパンパンに充填します。

この屋根にも厚合板を張って水平構面を作ります。
耐震というと「壁」だけが注目されますが
実はこれら屋根や床といった水平方向の剛性が非常に重要です。



しかし・・・
建築基準法では、木造2階建て程度の場合は
簡易な壁量の計算といくつかの仕様ルールが決まられてはいるだけ
この床と屋根の剛性や量の計算までは求められていません。
(そもそもこの簡易な計算さえ、だ~れも審査しないんですけどね

たとえ基準法では求められていなくても、構造計算(許容応力度計算)をしておいた方が
確実に構造の安全性は確保されます。

住まいを検討中の方が依頼先の工務店や設計事務所に、この構造計算をお願いしても
難しい専門分野なので「ちゃんと計算しているから大丈夫ですよぉ」と、ごまかされてしまいがち。
(信用するしかない・・・)

そこで、
長期優良住宅の認定を取ってもらうのが最善だと思います。
そこそこの規模の建築会社が計算したから大丈夫。で済ませるのではなく
第三者の目で評価してくれる専門機関でチェックしてもらう必要があります。

その建築会社の計算が間違ってるかもしれませんし
(そもそも計算してないかもしれませんし)
長期優良住宅なら、金利や税の優遇もありますしね。
また、タイミングが合えば補助金もゲットできます。

今物件は、
耐震等級3をクリアした長期優良住宅です。
(本当は耐震等級2のクリアでOKなんですけどね
そして、「地域型住宅グリーン化事業」の3世代同居で補助金をゲット
更に、「ふるさと越後の家づくり事業」の補助金もタップリとゲット

玄関が3ヶ所
キッチンが3ヶ所
お風呂が2ヶ所
う~ん、工事にけっこう時間がかかりそう・・・



1から考えて作れる新築は楽しいです。
でも、制約のある中でのリノベもけっこう楽しい
と、いうことでオープンハウスの告知です。

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